近年、ヴィンテージ品やデザイナーズブランドのアーカイブアイテムなど、中古市場で再評価される商品が増えている。背景には、日本人特有の丁寧なものの扱い方や、海外における「日本の中古品」への高い信頼があるという。

今回は、大手買取専門店・買取大吉の鑑定士・木村健一さんに、日本の中古品が世界で選ばれる理由や、近年価値が高まっているアイテムについて話を聞いた。

「ジャパン・クオリティ」への信頼。日本の中古品が選ばれる理由

――「日本の中古品」が海外の人から高く評価されているとお聞きしたのですが、本当でしょうか。

本当です。日本で流通している中古ブランド品は、状態のよさなどから海外でも高く評価される傾向があります。海外では「中古品を買うなら日本」というイメージがあり、訪日外国人旅行者が中古店を巡るのも当たり前になっています。

最も大きな理由は、日本人が「ものを大切にする」文化を持っているから。たとえばエルメスのバーキンでも、日本人は持ち手にツイリー(シルクスカーフ)を巻いて、汚れないようにして持ったりしますよね。その丁寧に扱う文化のおかげで、中古でも状態がいい。これが海外の人からすると大きな魅力なんです。

――海外の人気が、実際の買取価格にも連動しているのでしょうか?

そうですね。結局、海外の人たちが高いお金を出して買うので、価格も上がります。リーバイスのようなヴィンテージデニムのように、日本のコレクターや専門店による再評価が、世界的な人気につながったと言われる分野もあります。現在、日本はヴィンテージ品の品ぞろえが豊富な市場として、海外からも注目されています。

10年で10倍のアイテムも!“アーカイブ”がブームに

――この数年で、具体的に値上がりしたものはありますか?

ヴィンテージのロレックスは、この10年で、低いものでも2倍、高いものだと10倍ぐらいになっていると思います。流通量の少ないモデルや珍しい仕様がコレクターの間で注目されると、需要が高まり、価格が大きく上昇することがあります。また、専門店やメディアで取り上げられることによって、その希少性が広く知られ、市場での評価が変わるケースもあります。

――バッグなどのブランド品も値上がりが続いているのでしょうか。

そうですね。ヴィンテージシャネルのマトラッセも値上がりしています。かつて中古市場で5万~10万円程度だった一部のモデルが、現在は状態や仕様によって60万~70万円程度で販売されるケースもあります。

――今、査定に出すならどのようなものが狙い目ですか?

20~40年前のブランドバッグや時計のなかには、希少性やデザインが再評価され、価格が上昇しているものがあります。それから最近ですと、アパレルでもデザイナーズブランドの“アーカイブ”が評価されています。ラフ・シモンズやマルタン・マルジェラなどで、"特定のデザイナーが在籍していた時代"をテーマにポップアップが開かれるくらいのブームになっているんです。

近年は、過去のデザインや希少性が新たな価値として見直され、年代物のアイテムが再び注目されています。昔のモノだからと捨ててしまう前に、思いがけない価値がついているかもしれませんので、まずは査定に持ち込んでみてほしいですね。