3月末にフジテレビを退社してから、NewsPicksで岸谷蘭丸とMON7Aのビデオポッドキャストに携わり、令和ロマンの横浜・Kアリーナでの単独ライブにも制作スタッフとして参加するなど、幅広い仕事に取り組んでいるが、独立後にすぐに声をかけてくれたのがABEMAだった。
以前から付き合いのあった古賀吉彦制作局長から「辞めるなら一緒にやろう」と誘われ、退社直後の4月頃から企画会議を開始。いくつかの案を出す中で、最終的に実現へ向かったのが『エイジレスボーイズ』だ。
玉野氏がABEMAに対して繰り返すのが、「本当にたくさんチャンスをくださっている」という感謝だ。企画開発に入る際にも、「まず、鼓太郎さんのやりたいことを自由に提案してください」と言われたといい、そこに強い“クリエイターリスペクト”を感じている。
その言葉通り、『エイジレスボーイズ』がまだスタートしたばかりにもかかわらず、すでにABEMAでは玉野氏によるもう1本の企画も実現に向けて動き出している。「普通だったら、“まずはこの番組の結果を見てから”となると思うんです。でも、“こっちもいいんで、じゃあこっちもやりましょう”と言ってくださった」と驚いたという。
クリエイターの「やりたい」とデータ分析、ABEMAに感じた両輪の強さ
ABEMAの制作現場を経験して感じた特徴を尋ねると、「得体の知れない企画に賭けられる“勇気”がある配信プラットフォーム」と表現。『エイジレスボーイズ』も、“アンチエイジング専門のバラエティ”という珍しい企画だが、それを単発ではなく、12回のシーズンレギュラー番組として進めることが決断された。
玉野氏は、ABEMAのほかの番組の例も挙げ、「人気シリーズ『今日、好きになりました。』も、始まった当時は『恋リア』が今みたいになかったのに“高校生の恋リア”にベットした“勇気”がすごい。『男磨きハウス』もあんまり見なかったタイプのチャレンジングな企画で、あの企画をやろう!とハンコを押したABEMAの“勇気”がすごい。“よう分からんけど、なんかおもろそう”というものに、ちゃんと予算をかけられる。その“勇気”が本当にすごいと思います」と感じた。
一方で、単に面白そうな企画を自由に作らせて、勢いだけで賭けているわけではない。ABEMAでは「こういうものにはバズる要素がある」といった知見やデータを制作側に積極的に提供し、企画を“当たるもの”へとアジャストしていく体制があるという。
「こういうものが流行っている」と分かったところで終わるのではなく、「なぜ流行っているのか」「流行の裏には、人のどんな欲求が隠れているのか」というところまで掘り下げる。玉野氏は「僕が普段、なんとなく感覚でやっていた分析を可視化、言語化してくれるので、むちゃくちゃ勉強になります」と話す。
つまり、クリエイターの「やりたい」を尊重して自由に任せながら、データや分析を使って“どうすればより多くの人に届くか”を一緒に考える。玉野氏は、この両輪がABEMAの強さだと感じている。
さらに、元日本テレビの橋本和明氏(『愛のハイエナ』『30時間限界突破フェス』)、元テレビ東京の高橋弘樹氏(『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』『秘密のママ園』)など、各局でエースとして活躍していた制作者が集まり、ヒット事例や知見を共有する文化も印象的だった。「縦割りというより、“みんなで共有していこう”という感じがある。橋本さんにはこの前もご飯に連れていってもらい、本当にいろんな話をしていただいた」といい、そこで刺激を受けて「成長できている場所」と感じている。
