「そのしゃべり方は、武器になる」――10月3日にフジテレビで放送される第37回フジテレビヤングシナリオ大賞のドラマ『もうええわ』(13:30~ ※関東ローカル)で、佐野晶哉(Aぇ! group)と山時聡真がW主演を務める。
1,477作品の頂点に選ばれた河内大輝氏の脚本をドラマ化。芸人を夢見る少年と吃音を抱える少年が漫才コンビを結成し、全国学生お笑い大会の頂点を目指す青春を描く。
芸人を夢見る少年と吃音を抱える少年が漫才コンビ結成
主人公は、漫才で芸人になり人生一発逆転を狙う18歳の松岡颯斗(佐野)と、吃音を抱える18歳の谷本凌(山時)。高校で運命的に出会った2人。松岡は谷本に「そのしゃべり方は、武器になる」と可能性を見いだし、コンビを結成。全国学生お笑い大会優勝を目指して走り始める。
初めて会話した時から、不思議なリズムで息がぴったり合っていた2人は、漫才を通して互いの人生へ入り込み、かけがえのない友情を育んでいく。しかし、以前から漫才に人生を懸けてきた松岡と、高校生になって初めて漫才に挑戦した谷本では、夢に懸ける熱量にも違いがある。周囲からの評価も重なり、少しずつ2人の関係性が変化していく。
互いを思う気持ちが強いからこそ、すれ違いも大きくなる中、2人は「本当に自分がやりたいこと」と向き合うことに。夢、才能、コンプレックスに悩み抜いた青春の日々が、大きな笑いと涙を呼ぶステージへつながっていく。
佐野晶哉、台本に“一目惚れ”も芸人役にプレッシャー
佐野は、関西出身で大のお笑い好きでもあり、小学生の頃には友人とネタを作って披露し、高校時代には『M-1グランプリ』に出場する友人からネタについて相談されたこともあったという。
今回の台本については、大賞作品ということで高い期待を抱いて読み始めたものの、「そのハードルを余裕で越えてきて、これは選ばれるなと一目惚れしました」と絶賛。松岡の熱い人柄や、谷本との出会いによって互いの人生が変わっていく関係性にも魅力を感じたという。
一方で、関西人として本気で芸人を目指す役だからこその怖さもあり、「笑いの才能があるなと感じさせるものを自分に出せるかが読めば読むほど不安になりました(笑)」と告白。漫才だけでなく、普段のやりとりからも人とは違う何かを感じさせるにはどうすればいいかを考えながら役に向き合った。
「芸人を目指していた可能性も0ではない」
自身と松岡の共通点について、佐野は「芸人を目指していた可能性も0ではないというくらいお笑いは大好きです!」と話す。
小学生時代に友人とネタを作り、高校でも友人の漫才についてアドバイスしていたほか、兄もお笑い好きで、幼い頃から身近に笑いがある環境で育ってきたという。
松岡については「行動は全部の正解をたどっている」と捉え、「2人は“友達”で、お互いのことが“好き”で、それだけでいいんだなと思わせてくれる人物です」と分析している。
山時聡真、初の関西弁「友達に積極的に会って話すように」
山時が演じる谷本は、吃音への葛藤を抱えながらも、一歩ずつ自らの人生を切り開いていく少年。冗談や面白いことを考えるのが好きでありながら、吃音にコンプレックスがあり、思うように表現できないもどかしさを抱えている。
今回は吃音を抱える役に加え、関西弁にも初挑戦。谷本は語頭を連発する症状があり、監督と相談しながら、シーンによって連発の度合いを変えるなど細かく設定して演じている。
関西弁については、同年代の監修者と普段からタメ口で話して身につける方法を採用。セリフのお手本となる音声を聞くだけでなく、周囲の関西出身の友人とも積極的に会って話したそうで、「だんだん関西弁のクセやイントネーションが染みついてきました」と手応えを明かした。
山時聡真「今までの人生観にはない感覚を脚本からもらった」
山時は出演決定前、吃音をテーマにしたドキュメンタリーを見た経験があり、自分なら当事者とどう接することができるのか考えたものの、答えは見つけられなかったという。
今回の脚本では、言葉が出てくるまでただ待つだけでなく、あえていじり合いながら2人で笑うという関係性に触れ、「今までの人生観にはない感覚をこの脚本からもらいました」と話す。
谷本は母親との関係も良好で、思春期らしい反抗的な態度をあまり見せない人物。山時自身も反抗期らしい時期がなく、母親とツッコミ合ったり友人のように話したりしてきたといい、「そのまま取り入れようと思っています」と自身との共通点も感じている。
佐野晶哉×山時聡真、初漫才で早くも息ぴったり
初共演となる2人だが、佐野は以前から山時の出演作を見ており、共通の知人である映画監督から山時について熱く語られたこともあったという。同世代の俳優としてリスペクトしていたため、今回の共演を喜び、その監督へ山時とのツーショット写真も送った。
実際に芝居をすると「自然と心がそちらに向いてしまう求心力のある方」と感じたそうで、「負けないように食らいついていきます!」と刺激を受けている。
山時も、佐野についてアイドルとしてのはつらつとした印象に加え、バラエティ番組での姿から「すごく面白い方」と感じていたという。
2人で初めて漫才を合わせた際には、山時が若干“先輩”のつもりで臨んだものの、佐野の「どうも~」という入りが完璧だったことに驚いたそう。「ぱっとエネルギーを出す瞬発力がすごくて、僕も自然とギアが上がりました」と振り返り、「このくらいの熱量でやらないと漫才として成立しないんだとわかり、自分自身がレベルアップした感じがしました」と語っている。
佐野晶哉「弱っている人に声をかける一歩を」
撮影期間は約1週間。佐野は撮影前から、監督が作る空気や山時との本読みなどの時間に居心地の良さを感じていたといい、短い撮影期間を惜しむ。
松岡を演じる中で「生き方、人への寄り添い方、手のさしのべ方を学びました」といい、「弱っている人に声をかけるのは勇気のいることだと思うのですが、そんな一歩を踏み出すきっかけを作ってくれる作品になれるように精一杯頑張ります!」とメッセージを送った。
山時も「1時間の枠の中におさめるのはもったいないくらい、素敵な作品になっています」と自信をのぞかせ、「僕たちの漫才がどういう化学反応を起こせるのか期待していただきたいです。その熱量を受け取ってもらって沢山笑っていただけたらうれしいです」と呼びかけている。
脚本・河内大輝氏、母親に「もうええわ」でまさかの返し
脚本を手がける河内氏は、自分の頭の中で生まれた物語が、監督や俳優、プロデューサーをはじめ無数のスタッフの手によって映像になることに「こんなにうれしいことはありません」と喜びをコメント。
地元では母親が近所の人に作品を宣伝しすぎているそうで、河内氏が「自慢しすぎみたいになるからもうええわ」と伝えると、「でた! もうええわ!」と肩をたたかれたというエピソードも披露し、「僕も母親も神戸の田舎町のご近所さんたちも、みんなで放送を心待ちにしております」と話している。
プロデューサー「最強にして最高のコンビがここに誕生」
栗原彩乃プロデューサーは、河内氏が友人との何げないやりとりから着想したという脚本について、気心の知れた友人だからこそ自然にツッコみ、笑い合える「フラットで温かな眼差し」を魅力に挙げる。
そして、佐野を「森羅万象に好かれる笑顔」、山時を「お茶目でストイック」と表現し、「まさに出会うべくして出会った2人! 最強にして最高のコンビがここに誕生です!」と期待。
作品については「高校生2人の熱い青春、眩しい友情、そして未来ある別れ…昼下がりの実家のような心地良さと、人の優しさにあふれた作品です」と紹介している。
【編集部MEMO】
佐野晶哉は、2002年3月13日生まれ、兵庫県出身。Aぇ! groupのメンバー。グループでの音楽活動に加え、俳優、バラエティなど幅広く活動。ドラマ『離婚後夜』『Dr.アシュラ』、NHK連続テレビ小説『風、薫る』などに出演している。
山時聡真は、2005年6月6日生まれ、東京都出身。主な出演作にドラマ『ちはやふる-めぐり-』『時すでにおスシ!?』、映画『90メートル』など。宮崎駿監督のアニメーション映画『君たちはどう生きるか』では主人公・眞人の声を務めた。
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