AZWAYは2026年9月3日、「実家を相続した場合の活用・売却・解体の意向」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2026年6月17日、親名義の実家がある30〜50代の男女300人を対象に、インターネットによる任意回答で実施された。
実家を相続する可能性は75.7%
まず、実家を将来相続する可能性について聞いた。「かなり高い(相続予定がある)」は25.3%、「可能性はある」は50.3%、「あまりない」は18.3%、「全くない」は6.0%となった。
「かなり高い」と「可能性はある」を合わせると75.7%となり、親名義の実家がある30〜50代の4人に3人が、実家を相続する可能性があることが分かった。
相続したらどうする?「売却する」が最多
実家を相続した場合、どうする意向なのかを聞いたところ、「売却する」(30.7%)が最多となった。
「住む」「貸す」「引き継ぐ」を合わせた活用派は35.3%、「売却」「解体」を合わせた手放す派は34.0%となった。一方、「まだ何も考えていない」は27.3%で、活用・手放す・未定がほぼ三つに分かれる結果となった。
年代別に見ると、30代では「まだ何も考えていない」が32.0%で最多だったのに対し、50代では18.2%まで低下。「売却する」が34.1%で最多となった。
実家の悩み・不安、1位は「税金まわり」(47.7%)
実家の今後について、悩みや不安に感じることを複数回答で聞いた。
最も多い不安は、「相続税・固定資産税など税金まわりが不安」(47.7%)だった。以下、「活用・売却・解体にかかる費用がわからない」(39.0%)、「親がまだ健在で話し合いにくい」(37.3%)、「親や家族とまだ具体的に話せていない」(37.3%)、「建物が古く、修繕・解体・売却の判断が難しい」(25.3%)と続いた。
上位には、税金や売却・解体などにかかる費用といったお金に関する不安に加え、親や家族と具体的に話せていないことへの不安も入った。
家族で「方針が決まっている」は4.7%
実家の将来について、親や兄弟姉妹と話し合ったことがあるかを聞いたところ、最多は「話し合いをしたいが機会がない」(40.7%)だった。話し合う意思はあるものの、きっかけがないまま先送りされている家庭が4割を占めた。「しっかり話し合って方針が決まっている」家庭は4.7%で、20軒に1軒にも満たない結果となった。
また、相続後の意向で「まだ何も考えていない」と答えた人の割合を見ると、一度は話し合った人では16.9%だったのに対し、話し合う機会がない人では32.8%、話し合う必要を感じていない人では34.0%となった。
話し合いの一歩が、相続後の意向を固める入り口になっていることがうかがえる。
相続する可能性が「かなり高い」人に限っても、方針が決まっている人は3.9%にとどまった。相続する可能性が高い人でも、話し合いが進んでいない状況がうかがえた。
空き家の維持費を「知らない」人は79.0%
実家が空き家になった場合の維持費・管理コストについて、どの程度把握しているかを聞いた。
「だいたい把握している」は2.0%、「なんとなく知っている」は19.0%、「あまり知らない」は35.3%、「まったく知らない」は43.7%だった。
「まったく知らない」と「あまり知らない」を合わせると79.0%。一方、維持費を「だいたい把握している」人は2.0%にとどまり、50人に1人という結果になった。
固定資産税や修繕、管理などのコストは、空き家を持ち続けるか手放すかを判断する際の材料となるが、多くの人が具体的な費用を把握していないことが分かった。
「誰に相談すればいいかわからない」(42.0%)
実家の相続・処分について、プロへの相談経験や意向を聞いたところ、最多は「誰に相談すればいいかわからない」(42.0%)。「相談したいと思っている」と合わせると71.0%が専門家の力を必要としている一方、実際に相談したことがある人は2.3%にとどまった。相続、不動産、税金といった複数の専門領域にまたがることが、相談へのハードルになっている可能性がある。
また、実家について事前に調べておきたい情報を複数回答で聞いたところ、1位は「相続税の計算・節税方法」(67.3%)、2位は「売却・買取の価格相場」(56.3%)、3位は「解体費用の目安」(47.0%)となった。以下、「親と相続について話し合うタイミング」(34.0%)、「空き家のまま維持するリスク」(32.7%)、「賃貸に出す場合の手続き・収益性」(24.3%)と続いた。
「親と相続について話し合うタイミング」は4位となり、相続について何を調べればいいかだけでなく、親にいつ話を切り出すかについても悩む人が多いことがうかがえる。
今のうちにやっておきたいこと、1位は「親と相続の意向を確認」
実家の将来について、今のうちにやっておきたいと最も強く感じることを聞いた。
1位は「親と相続の意向を確認しておく」(38.0%)、2位は「兄弟・姉妹や家族と話し合っておく」(19.7%)、3位は「固定資産税や維持費を確認しておく」(11.3%)、4位は「家財整理・片付けについて考えておく」(8.3%)、5位は「登記・名義の確認をしておく」(7.7%)、6位は「売却・賃貸・解体などの選択肢を調べておく」(7.3%)となった。
「何をどうすればいいか分からず、親の意向も知らないので、やっておきたいことも分からない」といった声も寄せられた。
実家について今のうちにやっておきたいことは多くの人が認識している一方、実際に行動へ移すきっかけをどう作るかが課題となっている。
実家の今後、「縁起が悪い気がして切り出せない」との声も
自由記述では、実家の相続について家族と話し合いたいものの、きっかけをつかめずにいるという声が寄せられた。
「なんとなく縁起が悪い気がして、タイミングを逃し続けている」(30代)
「話し出すきっかけがなく、このままずるずる行きそうで怖い」(40代)
「突然降りかかってきたらどうしようと不安で仕方ない」(40代)
「実家に住む姉に負担が偏らないか心配」(40代)
一方で、「兄妹で少しずつ話し始めたので、特に心配はない」(50代)という声もあった。
実家の相続については、税金や維持費など具体的な不安がある一方、親が健在なうちは話を切り出しにくく、先送りになっているケースも少なくない。家族で少しずつ話し始めることが、不安の軽減につながっている様子もうかがえる。






