AZWAYは2026年8月28日、「親が元気なうちに話しておきたいこと」に関するアンケート調査結果を発表した。本調査は2026年6月8日、30〜60代の男女300人を対象にインターネットで行われた。

親が元気なうちに話しておきたいこと1位は「介護の希望」67.7%

  • 親が元気なうちに話しておきたい、または話しておけばよかったこと

    親が元気なうちに話しておきたい、または話しておけばよかったこと

親が元気なうちに話しておきたい、または話しておけばよかったことを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「介護が必要になったときの希望」で67.7%だった。

「介護が必要になったときの希望」(67.7%)
「財産・貯蓄の状況」(51.7%)
「お墓・葬儀の希望」(51.0%)
「実家の今後(住み続ける・売る・相続)」(49.0%)
「医療・延命治療の希望」(48.7%)
「重要書類・パスワードの保管場所」(48.7%)
「保険・年金の内容」(40.7%)
「親自身の人生の思い出・伝えたいこと」(21.3%)
「兄弟間の役割分担」(16.7%)
「特にない」(3.0%)

上位には、介護、財産、葬儀、実家、医療など、本人の希望が分からないと家族だけでは判断しにくいテーマが並んだ。

年代別に見ると、30代と40代では「介護が必要になったときの希望」がともに70.0%で、他の年代より高かった。また、30代では「実家の今後」も58.7%と高く、親の住まいや相続への関心が目立った。

一方、60代では「財産・貯蓄の状況」が63.6%で最も高かった。回答者が11人と少ないため参考値となるが、年代が上がるにつれて、具体的な財産管理や相続への関心が高まる傾向がうかがえる。

「もしもの備え」をしっかり話し合っている人はわずか7.7%

  • 親と「もしものときの備え」について話し合ったことがあるか

    親と「もしものときの備え」について話し合ったことがあるか

親と「もしものときの備え」について話し合ったことがあるかを聞いたところ、最も多かったのは「少しだけ話したことがある」で49.0%だった。

「少しだけ話したことがある」(49.0%)
「話したいが切り出せない」(38.7%)
「しっかり話し合っている」(7.7%)
「話す必要を感じていない」(4.7%)

「少しだけ話したことがある」と答えた人は約半数にのぼった一方、「しっかり話し合っている」は7.7%にとどまった。介護、相続、医療、実家の今後といったテーマは家族にとって大切な話である一方、日常会話では切り出しにくいもの。必要性を感じながらも、十分な話し合いには至っていない様子がうかがえる。

年代別では、30代で「話したいが切り出せない」が44.0%と最も高かった。一方、「しっかり話し合っている」は4.7%にとどまった。40代では「話したいが切り出せない」が36.7%、50代では28.6%と、年代が上がるにつれて割合は下がる傾向が見られた。

30代の43.3%が「親がまだ元気なので実感がない」

  • 話し合いを切り出せない理由に近いもの

    話し合いを切り出せない理由に近いもの

話し合いを切り出せない理由に近いものを聞いたところ、最も多かったのは「親がまだ元気なので実感がない」で33.3%だった。

「親がまだ元気なので実感がない」(33.3%)
「何から話せばいいか分からない」(20.7%)
「切り出せている」(19.0%)
「お金の話が気まずい」(13.7%)
「縁起が悪いと怒られそう」(9.3%)
「兄弟の間で温度差がある」(4.0%)

年代別に見ると、「親がまだ元気なので実感がない」は30代で43.3%と突出して高かった。40代では26.7%、50代では20.4%となっている。30代では、親の介護や相続をまだ現実的な問題として捉えにくい人が多いことが分かる。50代では「何から話せばいいか分からない」と「切り出せている」がともに28.6%だった。親の将来がより現実的になってきても、何をどう話せばいいのか分からないという悩みは残っているようだ。

なお、この設問は全員が回答。「切り出せている」を選んだ人がいるのは、結果2で「少しだけ話したことがある」と回答した人も、踏み込んだ話はできていないという意味で「切り出せない理由」を選んでいるとみられる。

親のお金まわりを「ほとんど・まったく知らない」は66.7%

  • 親の通帳・保険・年金など、お金まわりをどのくらい把握しているか

    親の通帳・保険・年金など、お金まわりをどのくらい把握しているか

親の通帳・保険・年金など、お金まわりをどのくらい把握しているかを聞いたところ、最も多かったのは「ほとんど知らない」で43.3%だった。

「ほとんど知らない」(43.3%)
「なんとなく知っている」(26.7%)
「まったく知らない」(23.3%)
「ほぼ把握している」(6.7%)

「ほとんど知らない」と「まったく知らない」を合わせると66.7%にのぼった。

年代別では、30代で73.4%、40代で70.0%が「ほとんど知らない」「まったく知らない」と回答した。50代では51.0%、60代では18.2%まで下がっている。年代が上がるにつれて親のお金まわりを把握する機会が増えている可能性があるものの、50代でも約半数は十分に把握できていない状況だった。

親の介護を「具体的に準備している」は4.3%、30代では1.3%

  • 親の介護が必要になった場合の準備について

    親の介護が必要になった場合の準備について

親の介護が必要になった場合の準備について聞いたところ、最も多かったのは「考えたくないが気になる」で48.0%だった。

「考えたくないが気になる」(48.0%)
「なんとなく考えている」(29.7%)
「まだ先のことだと思っている」(18.0%)
「具体的に準備している」(4.3%)

介護について気になっている人は多い一方、具体的な準備に進んでいる人は少数だった。

年代別に見ると、「具体的に準備している」は30代で1.3%、40代で4.4%、50代で6.1%。60代では36.4%だった。年代が上がるにつれて、親の介護がより現実的な課題になっていることがうかがえる。また、30代では「考えたくないが気になる」が50.0%、40代では52.2%と、半数前後を占めた。

50代の49.0%が「親の転倒・体調急変」を不安視

  • 親の今の生活について、気になっていることを複数回答で聞いたところ

    親の今の生活について、気になっていることを複数回答で聞いたところ

親の今の生活について、気になっていることを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「一人でいるときに転倒・体調急変しないか」で35.7%だった。

「一人でいるときに転倒・体調急変しないか」(35.7%)
「認知症の兆候がないか」(34.3%)
「運転が危なくなっていないか」(29.7%)
「詐欺・悪徳商法に引っかかっていないか」(19.0%)
「お金に困っていないか」(15.3%)
「孤独・寂しい思いをしていないか」(15.0%)
「食事・栄養が偏っていないか」(15.0%)
「特に気になることはない」(14.0%)
「同居・近居のため日常的に様子がわかるので特に心配はない」(12.0%)
「家の中が片付いているか・生活環境が心配」(9.0%)
「服薬・通院をきちんとできているか」(7.3%)
「友人・近所との付き合いが減っていないか」(4.0%)
「すでに介護・サポート中のため把握できている」(4.0%)

年代別に見ると、「一人でいるときに転倒・体調急変しないか」は30代では26.0%だったが、40代では43.3%、50代では49.0%まで上昇した。

「認知症の兆候がないか」は30代で30.7%、40代で41.1%、50代で38.8%となった。30代では「特に気になることはない」が20.7%と、他の年代より高かった。

30代は「費用負担」、40〜50代は「体力・精神的な余裕」に不安

  • 親の介護・相続が発生したとき、自分の生活への影響で最も不安なこと

    親の介護・相続が発生したとき、自分の生活への影響で最も不安なこと

親の介護・相続が発生したとき、自分の生活への影響で最も不安なことを聞いたところ、全体では「介護費用・相続費用の負担」が28.7%で最多だった。

「介護費用・相続費用の負担」(28.7%)
「自分自身の体力・精神的な余裕」(25.7%)
「遠距離なので駆けつけられるか」(16.0%)
「仕事を休む・辞めなければならない」(15.7%)
「兄弟・親族間でもめること」(7.0%)
「特に不安はない」(5.0%)
「その他」(2.0%)

年代別に見ると、30代では「介護費用・相続費用の負担」が35.3%で最多だった。40代では「自分自身の体力・精神的な余裕」が33.3%、50代では42.9%で最も高かった。

30代では、親の介護費用や相続に関する費用への不安が大きい一方、40代・50代では自分自身の体力や精神的な余裕を不安視する人が多くなっている。

自由記述では「聞かなきゃ」と思いながら先延ばしにする声も

「親の将来」について考えたこと・行動したこと・できずにいることを自由記述で聞いたところ、さまざまな声が寄せられた。

「実家が遠方で、急に連絡があっても容易に駆けつけられないので、いろいろと心配している。通帳や保険に関しても話したことがないので、もしものときどうすればいいのかわからない」

「親はまだ元気なので、将来のことは気になるが、あまり具体的には考えていない」

「一人のときに何かあったらと考えると心配。先のことについては家族であまり話していない」

「介護や相続の話は必要だと思うが、親が元気なうちは切り出しづらい」

「兄弟間でどのように役割分担するのか、今のうちに話しておいた方がいいと思っている」

自由記述からは、親を心配する気持ちと、具体的な話を切り出せないもどかしさが見られた。

特に、「まだ元気だから大丈夫」と思う一方で、いざというときに何も分からないまま対応することへの不安がうかがえる。