大阪出身の今井アナにとって、愛媛は就活前まで一度も訪れたことのない場所だった。ただ、四国には家族旅行や一人旅で訪れたことがあり、「四国というくくりでいうと、すごく身近な存在でした」と親近感を持っていたという。
そんな中で南海放送に魅力を感じた理由の一つは、自社制作番組の多さに加え、地域に根ざしたイベント事業も盛んに行われていることだ。「自分がアナウンサーとして活躍できる幅が広いのではと思いました。番組だけでなく、イベントを通しても直接地域の皆さんと関われることに、ローカル局としての大きな魅力を感じたんです」と志望し、見事採用された。
研修を経て新人アナウンサーのデビューとなる“初鳴き”。今井アナは5月20日、ラジオニュースでその瞬間を迎えた。
「緊張しました。はっきり伝えようと力みすぎてしまい、マイクとの距離もうまくつかめず、少し吹いてしまったというのが反省点です」
ラジオニュースは、月~金のベルトで担当。日々ニュースを読み続ける中で、「アクセント記号の書き込みやマイクとの距離の取り方など、自分のスタイルを少しずつではありますが確立できたと感じています」と徐々に手応えをつかみつつあるようだ。
テレビデビューは5月31日、情報バラエティ番組『もぎたてテレビ』(毎週日曜11:50~ ※木曜25:04~再放送/再放送後にTVerで配信)でのイベントの中継レポートだ。元日本テレビのベテラン・藤井貴彦アナを迎えて案内役も兼ねることになり、「いつも『news zero』で見ている藤井貴彦さんの隣で自分が食リポをするとなると、緊張はもちろんですが、うまく話せるかというのがすごく不安で…」と、心配を抱えながら本番に臨んだ。
だが、実際に共演して感じたのは、藤井アナの圧倒的な包容力だった。
「どんなことを言っても受け止めてもらえる、安心して話せる空気というのを感じました。多くの方に信頼されるアナウンサーの理想の姿を間近で学ばせていただきました」
藤井アナからは、「作り込みすぎずに、今井さんのそのままで、等身大で表現してください」とのアドバイスが。食リポでは事前に言うことを決めてしまいがちだが、その時に感じたことをきちんと言葉にしなければ作り込んだ印象になってしまう、という気付きを得た。
利き柑橘にAI献立…松山で始まった一人暮らし
愛媛での生活は、「松山はコンパクトシティと言われているのですが、温かい人も多いですし、温暖な気候で、すごく生活がしやすい街だなと感じています」と肌に合った。地元である大阪・堺と松山には、文学や歴史のある街並みに共通するものがあるといい、「親近感がありますね」と目を細める。
また、「大阪からはすごく遠いと思われているのですが、実家から愛媛まで飛行機だと1時間足らずですし、フェリーを使えば寝ている間につくので、想像以上に心理的距離が近いんです! 友人たちには“愛媛に来て!”といっぱいアピールしています」という。
『オールナイトフジコ』で共演した佐野アナからは、「まずは愛媛県の地図や地名、観光地を覚えて、そこから愛媛県について知ることが大事」とアドバイスを受けた。愛媛といえば柑橘類だが、その品目数は40種以上あるといい、「柑橘類の名前を覚えていこうと思うのですが、よく間違えてしまって…(笑)。また、柑橘ジュースを目をつぶりながら飲む“利き柑橘”をして、味覚も鍛えています」と努力を重ねている。
グルメでは、宇和島鯛めしと松山鯛めしを食べ比べ、今治の焼豚玉子飯も「脂身があまり得意ではないのですが、甘辛いタレがしっかり絡んでご飯と一緒に一気にいけちゃいます」と堪能。道後温泉にも一人で訪れ、休日をフル活用して愛媛を学んでいる。
社会人になるとともに、初めての一人暮らしにも奮闘中。ほとんど料理をしたことがなかったが、ピーマンの肉詰め、じゃこ天の揚げ焼き、ハンバーグ、唐揚げ、春巻きなど、次々に挑戦し、「3カ月前の私からしたら考えられないくらい料理の腕が上がってます!」と手応えを語る。献立作りの相棒は、「全部AIです。冷蔵庫にある食材を言って、“何作れる?”って全部考えてもらっています」と令和流だ。
新人アナとしての緊張感の一方で、「日々、丁寧な暮らしを心がけながら、心地よく過ごせるように頑張っています」と、充実の新生活を楽しんでいるのがうかがえる。

