総合人材情報サービスのアイデムは2026年7月16日、中学生の子供を持つ親を対象に実施した「子供の進路・職業選択における親の影響力に関する調査」の結果を発表した。本調査は2026年5月26日〜28日、中学校1〜3年生の子供を持つ就労している男女1,200人を対象に、インターネット調査で実施したもの。

家庭で仕事について話す割合は7割超、業務内容や働く目的が中心

中学生の子供に自身の仕事についてどのような話をしているかを聞いたところ、「よく話す」と「たまに話す」の合計が最も高かった項目は「業務内容」(51.1%)だった。続いて「働く目的」(49.7%)、「仕事で大変なこと」(44.4%)、「仕事での失敗談」(37.6%)、「やりがい」(37.5%)が上位に並んだ。

10項目のうち、いずれかについて「よく話す」または「たまに話す」と回答した人を「自身の仕事の話をする」と分類すると、全体の70.8%が該当した。一方、「自身の仕事の話はしない」は29.3%となった。

  • 中学生の子供に自身の仕事についてどのような話をしているか

    中学生の子供に自身の仕事についてどのような話をしているか

また、世の中の職業や仕事について子供と話す機会については、「世の中には様々な職業・仕事があること」(67.5%)が最多だった。次いで「なぜ働く必要があるのか」(62.8%)、「職業によって、収入や休みなど条件が違うこと」(57.9%)が続いた。

7項目のうち、いずれかについて話したことがある人を「世の中の『職業・仕事』の話をする」と分類すると、77.2%が該当した。

  • 世の中の職業や仕事について子供と話す機会について

    世の中の職業や仕事について子供と話す機会について

仕事の話をする家庭では進路選択でも主体的に行動

家庭で仕事や職業について話す機会の有無によって、子供の考え方や判断の主体性にも差が見られた。

「自分なりの考えや希望を持っている」については、親自身の仕事の話や世の中の職業・仕事の話をする家庭では、話をしない家庭と比べて「あてはまる」(「とてもあてはまる」「ややあてはまる」の合計)人の割合が大幅に高く、約6割に達した。

  • 自分なりの考えや希望を持っている

    自分なりの考えや希望を持っている

また、「最終的には自分で決めようとしている」についても、仕事や職業について話をする家庭の方が、話をしない家庭より「あてはまる」人の割合が高い結果となった。

  • 最終的には自分で決めようとしている

    最終的には自分で決めようとしている

中学校卒業後の進路選択について、「自分の意志で進路を考え、情報収集や行動(調べる・体験する等)をしている」は20.5%、「自分なりの考えはあり、周囲(親・先生・友人)の意見を参考にしながら検討している」は40.2%を占めた。一方、「自身ではあまり考えておらず、周囲(親・先生・友人)の意見や影響が強く見られる」は15.2%、「今は考えていない様子である」は24.2%となった。

  • 中学校卒業後の進路選択について

    中学校卒業後の進路選択について

家庭で仕事・職業の話をする場合、話をしない家庭と比べて「自分の意志で進路を考え、情報収集や行動をしている」「自分なりの考えを持ち、周囲の意見を参考に検討している」の割合が高かった。

また、将来なりたい職業がある子供について、その職業に就くための行動を聞いたところ、仕事・職業について話をする家庭では、自分で調べたり情報収集したりするなど、主体的に行動する割合が高かった。

  • 職業選択について

    職業選択について

さらに、進路選択に対して主体性を持つ子供ほど、「好き・得意な科目」だけでなく、「嫌い・苦手な科目」にも積極的に取り組む傾向が見られた。

  • 好き・得意な科目への取り組み姿勢

    好き・得意な科目への取り組み姿勢

  • 嫌い・苦手な科目への取り組み姿勢

    嫌い・苦手な科目への取り組み姿勢

仕事の話をする家庭は子供の職業認知度が約2倍

子供が世の中にある職業をどの程度知っていると感じるかを聞いたところ、「分野の異なるさまざまな職業について、幅広く知っていると感じる」(8.6%)、「一般的によく知られている職業については、ある程度知っていると感じる」(34.1%)となった。また、「身近な大人や生活の中で関わる職業については、最低限知っていると感じる」(25.9%)、「世の中にある職業について、あまり知らないと感じる」(17.1%)、「判断できない/わからない」(14.3%)だった。

家庭で仕事・職業について話をする家庭では、話をしない家庭と比べて、世の中の職業に対する認知度に大きな差が見られた。

  • 子供が世の中にある職業をどの程度知っていると感じるか

    子供が世の中にある職業をどの程度知っていると感じるか

親は相談しながら考える姿勢を理想とする一方、現実では関与も増加

子供の将来の選択における親の関わり方について、理想と現実を調査したところ、理想の姿勢では、「子供と相談しながら一緒に考えていく」(33.8%)が最多となった。次いで「必要なら意見や助言はするが、進め方や判断は子供に任せる」(26.3%)が続き、子供に寄り添いながら見守る姿勢が上位となった。

一方、現実の姿勢でも「子供と相談しながら一緒に考えていく」(31.6%)が最多だった。次いで「望ましい進路に向かうよう、助言や手助けをしていく」(24.8%)が挙がった。理想よりも親が関与する割合が高い結果となった。また、「親が主導して、積極的に関与していく」は理想では9.8%だったが、現実では16.5%となった。

  • 子供の将来の選択における親の関わり方の理想と現実

    子供の将来の選択における親の関わり方の理想と現実

調査担当者は、親の仕事や世の中の職業について話をする家庭ほど、子供が進路・職業選択に対して自分なりの考えを持ち、主体的に行動する傾向が見られたと分析している。