JR東日本は14日、AIなどの新技術を活用した新たな新幹線専用検測車E927形(7両編成)のデザインを公開し、あわせて「SOAR(ソアー)」という愛称が決定したことを発表した。この検測車による検測開始時期は2029年度中を予定している。
新たな新幹線専用検測車となるE927形「SOAR」は、JR東日本管内の東北・上越・北陸・山形・秋田新幹線を検測エリアとする予定。愛称の「SOAR(ソアー)」は、英語で「翔ける」という意味を持ち、「安全に向かって翔ける」との意味を込めた。アルファベットの「O」(オー)について、究極の安全をめざす事故事象「0」(ゼロ)という表記・意味もあるとしている。
カラーリングは「East-i」の白を基調にしたデザインを継承し、勇気をイメージした赤系統、羽ばたき伸びていくイメージを緑系統の色で表現。側面はアシンメトリーなデザインとし、線路・架線などがつねに同じ状態ではないことと、それらを検測し、安全につないでいくという「検測車の使命」を表現している。
E927形「SOAR」は、新たに線路の予防保全に向けて車輪・レール間に作用する力を推定する技術「PQ推定システム」、検測車の前方と周囲をカメラで撮影し、設備の状態や沿線環境の変化を把握する「新幹線車上撮影装置(仮称)」を開発・装備する。これらの装置を用いた最高速度320km/hでの検測は日本初の取組みだという。
「PQ推定システム」は台車に複数のセンサを取り付け、台車の揺れや傾きなどを測定することで、車輪・レール間に作用する力を推定する技術。それを線路状態の評価に加えることで、整備箇所と優先度をより明確にし、さらに効果的な予防保全と安全レベルの向上を実現する。
「新幹線車上撮影装置(仮称)」は、1・7号車の前頭部、3号車の側方と天井部分に設置した48台のカメラにより、高精細な画像を連続撮影し、設備の状態や沿線の環境を詳しく記録するための技術。設備状態の前回比較による検査などのさらなる効率化や、列車運行支障の恐れのある沿線木などをリサーチすることで、沿線環境のより正確な把握を行うとしている。今後は画像確認に対してAI技術を用いた自動判定・抽出の導入に向け、開発を進めるとのこと。
JR東日本は、AIやDXの技術も活用し、より安全で安心の高速輸送サービスの実現に取り組むとともに、320km/hでの高速走行による検測に対応し、省人化や遠隔からの無人検測の実現にも取り組むとしている。





