熱戦が続くFIFAワールドカップ2026。残念ながら日本代表は敗退したが、多くの視聴者がテレビの前で観戦し、一喜一憂したのではないだろうか。あの熱狂と感動は、私たちの「表情」にどれくらい表れていたのだろうか――。

テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、FIFAワールドカップ2026における日本代表戦4試合を対象に、テレビ視聴時の注目度「Happy率」を分析した。

日本代表戦4試合を通じて、高い注目度とHappy率

REVISIOでは、顔・人体認識技術、表情解析技術を使って、「テレビの前の視聴者がどれくらい画面を注視し、どれくらい笑顔になっていたか」を定量的に分析。「注目度」はテレビの前にいる人のうちテレビ画面を注視していた人の割合、「Happy率」はテレビを注視している人が笑顔になった割合を示している。

今回の分析は、REVISIOとビデオリサーチ社が共同開発した表情取得システムを、REVISIOが保有するテレビ視聴計測パネルに試験的に導入して実施したもの。その結果、いずれの試合においても高い注目度(65~82%程度)が確認されるとともに、得点シーンではHappy率が試合平均の約4~5倍に上昇するなど、視聴者の感情の動きを定量的に捉えることができた。

また、チュニジア戦では得点ごとに段階的にHappy率が高まる傾向が見られ、ブラジル戦では注目度・Happy率ともに4試合中最高値を記録するなど、試合ごとの特徴も明らかになっている。

4試合を通じて、注目度は70%台後半~80%台、Happy率は試合平均で4~6%程度を記録し、いずれの試合でも高い注目度やHappy率が確認された。特にブラジル戦は、注目度・Happy率ともに4試合中最も高い値となっており、決勝トーナメントという緊張感の高い展開が視聴者の反応を引き起こした可能性がある。

ポイント(1)得点シーンでは、Happy率が通常の約4~5倍に上昇

日本代表戦の得点シーンでは、テレビ視聴時のHappy率が通常の約4~5倍に上昇した。

・W杯期間中の全番組平均Happy率(ノーム):5.1%
・日本戦4試合の試合内平均Happy率:4.8%
・日本代表 得点シーンのHappy率(4試合平均):17.3%

試合ごとに見ても、得点シーンのHappy率はオランダ戦15.8%、チュニジア戦16.5%、スウェーデン戦19.2%、ブラジル戦22.1%(4試合中最高値)となり、いずれも高い水準を記録した。

ポイント(2)チュニジア戦の分計:得点ごとに感情が段階的に高まる

最も得点数の多かったチュニジア戦(4-0)を毎分で分析したところ、得点ごとにHappy率が段階的に上昇する結果となった(13.3%→16.9%→16.6%→19.1%、試合最高値は4点目)。試合の主導権を握ったことへの確信が、視聴者の感情の高まりを引き出したと考えられる。

ポイント(3)ブラジル戦:注目度・Happy率ともに4試合中最高値を記録

ブラジル戦では、注目度・Happy率ともに4試合中最高値を記録した。注目度の最大値は82.0%、Happy率の最大値は22.1%と、いずれも4試合中トップとなった。一方で、世帯テレビオン率の平均は12.1%と、他3試合(23~28%)と比較して低い水準にとどまった。深夜放送という特性上、関心の高い視聴者のみがテレビの前にとどまっていた可能性が示唆される。

REVISIOでは、今後もスポーツイベントなどの地上波放送を中心に、番組の盛り上がりや特定のシーンにおいて、視聴者の「注目度」や「Happy率」がどのように変動するのか、その感情の動きを定量的にデータ化していく予定としている。