ドウシシャは6月30日、「子どもの夏の熱中症とプレクーリング」に関する意識調査の結果を発表した。調査は2026年6月1日~6月3日、全国の子ども(主に1~12歳)と同居する20~59歳の男女600名を対象にインターネットで行われた。
子どもの熱中症経験者は、約3人に1人
「夏(6~8月)の子どもの外遊び・室内遊びで、お子さんが熱中症になったことはありますか」と尋ねたところ、外遊びでは「熱中症になったことがある」が13.5%、「熱中症に近い状態になったことがある」が16.5%となり、両者を合わせた"熱中症経験者"は30.0%にのぼった。室内遊びでも、「なったことがある(6.8%)」、「近い状態になったことがある(9.2%)」で、室内熱中症経験者は16.0%と、屋内でも熱中症リスクがあり、対策が必要になる実態が明らかになった。
約7割以上が「プレクーリング」を知らず
「お子さんに対して、普段、体を冷やすという熱中症対策をしていますか」には、「している」が55.8%と半数を超えた。一方、活動前に体をあらかじめ冷やす対策「プレクーリング」を知っているかを尋ねると、73.5%が「知らない」と回答。体を冷やすこと自体は広がる一方で、"活動前に冷やす"「プレクーリング」についてはまだ知られていないことがうかがえる。
熱中症対策のタイミング、"内側"の冷却は活動後に偏る
熱中症対策を行っていた人に活動前・中・後の対策を尋ねたところ、冷感グッズなど"外側"の冷却は活動前から49.7%と多く取り入れられる一方、かき氷や冷たい飲食物など"内側"からの冷却は活動前の30.3%に対し活動後は41.9%と、活動後の対策としてとられていることがわかった。
子どもの熱中症リスクが高い理由
松山大学特任教授・横浜国立大学名誉教授の田中英登教授が、本調査結果について解説している。
子どもが大人よりも熱中症になりやすい理由として、発汗機能が未発達で汗をたくさんかけないことや、背が低く床からの輻射熱を受けやすいこと、活動に夢中になり体調不良をすぐに訴えないこと、水分補給量に個人差が大きいことの4点が挙げられる。
プレクーリングの重要性
プレクーリングとは、活動前(中)にからだを冷やし、熱中症になりにくくすること。プレクーリングの方法としては、事前にアイスパック(氷嚢)などで体外からからだを冷やす方法や、冷たい飲み物や食品などで体内からからだを冷やす方法がある。体内から冷やす食品として特に代表的なのはアイススラリーと呼ばれる、氷を細かく砕き液状にしたもので、これを活動前に摂取することにより体温が低下し、その後の活動中の体温上昇と暑さ感が抑えられ、熱中症になりにくいからだの状態を作っているため、熱中症予防に有効とされている。
プレクーリングとしての"かき氷"の有効性
アイススラリーよりも自宅にあるバラ氷などで手軽に作りやすい「かき氷」も、アイススラリーと同じような効果が期待できるという。かき氷を摂取することは、明らかに体温低下傾向を示し、暑さ感の軽減効果も期待できるため、熱中症予防に有効と考えられる。ただし、冷たいものの摂取は胃に負担がかかりやすく、多量の摂取で活動中腹痛を起こす場合もあるため、注意する必要がある。
プレクーリングとしてかき氷を摂取する適切なタイミング
かき氷をプレクーリングとして摂取するタイミングについて、田中教授は「基本的には活動前の5~20分に補給したらよいと思います。あまり直前ですと、腹痛の原因になりやすいと考えられます。また、活動間の休憩時に摂取することもよい方法ではないかと思います。なお、急激に多量摂取するよりも、少し時間をかけてゆっくりと摂ることがよいと思います。」と説明している。


