mederiは2026年6月24日、「新卒・若手社員の心身の不調や離職・休職リスク、企業の健康支援に関する調査」の結果を発表した。本調査は2026年5月14日~22日の期間、企業の人事221名を対象に、インターネット調査にて実施されたもの。

  • 新卒・若手社員の心身の不調や離職・休職リスク、企業の健康支援に関する調査

    新卒・若手社員の心身の不調や離職・休職リスク、企業の健康支援に関する調査

新年度以降に約9割の人事担当者が新卒・若手社員の心身の不調や変化を実感

  • 4月~5月以降に心身の不調や変化を感じたことはあるか

    4月~5月以降に心身の不調や変化を感じたことはあるか

新卒・若手社員において、4月~5月以降に心身の不調や変化を感じたことはあるか尋ねたところ、「よくある」(39.4%)や「ときどきある」(49.8%)といった肯定的な回答が多数を占め、一方で「あまりない」(7.2%)、「まったくない」(3.6%)という結果になった。「よくある」と「ときどきある」を合算すると89.1%にのぼり、新卒・若手社員の心身の変化を身近な課題として捉えている人が多いことがわかった。

不調のサインはコミュニケーションの減少や遅刻・欠勤・早退の増加が上位を占める

  • どのような変化が見られたか

    どのような変化が見られたか

周囲から見てどのような変化が見られたかという設問では、「コミュニケーションの減少」(20.7%)が最多となり、僅差で「遅刻・欠勤・早退の増加」(20.5%)が続いた。これらに加え、「表情や雰囲気の変化」(16.2%)や「意欲の低下」(15.4%)、「業務パフォーマンスの低下」(14.9%)といった変化が挙がっている。

約9割の人事担当者が5月以降に新卒・若手社員の離職・休職リスクを実感

  • 5月以降、新卒・若手社員の離職・休職リスクを感じたことはあるか

    5月以降、新卒・若手社員の離職・休職リスクを感じたことはあるか

5月以降に新卒・若手社員の離職・休職リスクを感じたことがあるかという問いには、「強く感じた」(33.0%)、「やや感じた」(54.3%)という懸念の声が大半を占め、「あまり感じていない」(9.0%)や「まったく感じていない」(3.6%)は少数にとどまった。「強く感じた」と「やや感じた」を合算すると87.3%となり、約9割が離職・休職リスクを感じていることがわかった。

離職・休職につながる要因は人間関係が最多でメンタル不調や業務内容が続く

  • 離職・休職の要因として考えられるものは何か

    離職・休職の要因として考えられるものは何か

離職・休職の要因として考えられるものを調査したところ、「人間関係」(26.6%)という回答が最も多く、次いで「メンタル不調」(20.3%)、「業務内容・業務量」(19.6%)、「環境変化への適応(入社・異動など)」(16.6%)、「体調不良」(10.5%)と続いた。

9割以上が若手社員の不調を企業の課題とする一方、現在の対応が不十分な企業も

  • 若手社員の体調不良やメンタル不調は企業の課題だと感じるか

    若手社員の体調不良やメンタル不調は企業の課題だと感じるか

若手社員の体調不良やメンタル不調を企業の課題だと感じるかという質問に対しては、「強く感じる」(33.5%)と「やや感じる」(60.2%)が上位を占め、一方で「あまり感じない」(5.9%)や「まったく感じない」(0.5%)はごくわずかであった。「強く感じる」と「やや感じる」を合算すると93.7%にのぼり、9割以上が企業として向き合うべき課題と捉えていることがわかった。

一方で、若手社員の不調に対する現在の対応について「あまり十分ではない」と「まったく十分ではない」の回答を合算すると24.4%となった。課題として認識されている一方で、具体的な支援が整っていない企業が多いことが見受けられる。

約9割が女性社員の生理・PMSなどの健康課題が業務に影響すると感じている

  • 女性社員の生理・PMSなどの健康課題が業務に影響すると感じるか

    女性社員の生理・PMSなどの健康課題が業務に影響すると感じるか

女性社員の生理・PMSなどの健康課題が業務に影響を与えるかという設問では、「強く感じる」(30.3%)や「やや感じる」(58.4%)に回答が集まり、「あまり感じない」(10.4%)、「まったく感じない」(0.9%)は低い割合となった。「強く感じる」と「やや感じる」を合算すると88.7%となり、約9割が業務に影響すると感じていることがわかった。

一方で、女性特有の健康課題に対する現在の勤務先の対応について、「あまり十分ではない」と「まったく十分ではない」と回答した人を合算すると29.0%となった。業務への影響を感じる人が多い一方で、十分な支援には至っていない企業もある。生理痛やPMSなどの症状や影響には個人差があり、周囲から見えにくいことも少なくない。本人の我慢や自己対処だけに委ねるのではなく、正しい知識を得られる機会を設けることや、必要に応じて相談や受診を選択できる環境を整えることが大切である。

健康支援施策を進めるうえでの課題は社内理解の不足が最多

  • 従業員の健康支援施策を推進するうえで、課題だと感じるものは何か

    従業員の健康支援施策を推進するうえで、課題だと感じるものは何か

従業員の健康支援施策を推進するうえでの課題としては、「社内理解が不足している」(25.9%)が最も多く挙げられ、次いで「効果が見えにくい」(17.6%)、「情報不足」(17.2%)、「予算不足」(16.6%)、「優先順位が低い」(12.3%)という回答結果となった。

健康支援施策を進めるうえでの課題として最も多かった「社内理解が不足している」は25.9%だった。従業員の健康課題は周囲から見えにくい場合もあるため、予算や制度を整えるだけでなく、なぜ健康支援が必要なのかを社内で共有することも欠かせない。健康支援施策を定着させるためには、社内研修や継続的な情報発信を通じて理解を深めるとともに、制度の内容や利用方法をわかりやすく伝え、必要な人が活用しやすい状態をつくることが重要である。

今後強化したい健康支援施策は健康相談窓口や研修・教育が上位に

  • 今後、各企業が強化したいと考えている施策

    今後、各企業が強化したいと考えている施策

今後、各企業が強化したいと考えている施策を尋ねると、「健康相談窓口」(26.4%)を筆頭に、「研修・教育」(22.9%)や「メンタルヘルス対策」(18.9%)、「女性の健康支援」(17.8%)、「福利厚生(医療サービス等)」(11.7%)が並んだ。

従業員が不調や悩みを抱えたときに、早い段階で相談できる環境が求められていることがわかる。一方で、相談窓口は設置するだけで十分とはいえず、窓口の存在や利用方法が従業員に知られていること、周囲に相談内容が漏れる心配がなく、安心して利用できることも必要である。