昨今、ニュースやSNSでも「退職金制度の改定」や「廃止」に踏み切る企業の動向が大きな話題となっています。長年ひとつの会社で勤め上げることを前提としてきたミドル・シニア世代にとって、退職金の有無は老後の人生設計のスタートラインを左右する極めて重要な問題です。そもそも、現代の会社員たちはどの程度退職金を受け取れる見込みがあるのでしょうか。また、巷で囁かれる「退職金制度の縮小」をどのように捉えているのでしょうか。

そこで今回は、40代以上の会社員をしているマイナビニュース会員302名を対象に、「退職金の受給予定や制度への本音」についてアンケートを実施。その中から、会社員たちの退職金における受給予定の有無やその割合、そして制度の変化に対するリアルな本音を探りました。

  • 会社員たちの退職金の受給予定に関する調査

    会社員たちの退職金の受給予定に関する調査

会社員の約4分の3に受給予定・経験がある一方、約5人に1人は「受け取る予定なし」

  • 将来的に退職金を受け取れる予定があるか、あるいはすでに受け取った経験があるか

    将来的に退職金を受け取れる予定があるか、あるいはすでに受け取った経験があるか

まず、40代以上の会社員に対して、将来的に退職金を受け取れる予定があるか、あるいはすでに受け取った経験があるか尋ねました。

最も多かった回答は「退職金を受け取る予定」で53.6%にのぼり、全体の過半数を占めています。さらに、定年退職や早期退職などにより「すでに退職金を受け取った」と答えた人も24.5%となり、全体の約4分の3以上の会社員が現行の退職金制度の枠組みの中にいることがわかります。

しかし、注目すべきは「退職金を受け取る予定はない」と回答した人が21.9%存在しているという事実です。およそ5人に1人の会社員が「退職金ゼロ」の状態で老後を迎える、あるいは自力での備えを余儀なくされているという、避けては通れない“老後格差”の厳しい現実が浮き彫りになりました。

「あって当然」から「自己責任」へ? 変化する制度への本音

「退職金制度の縮小」が進む現状を、会社員たちはどう捉えているのでしょうか。寄せられた回答からは、これまでの慣習を重視する声、時代の変化を冷静に受け止める声、そして将来への不安など、それぞれの立場からリアルな本音が寄せられました。

まず多く見られたのは、これまでの労働への「功労金」として、やはり制度を維持すべきだとする、これまでの慣習や老後を重視する声です。

「退職金は、長年の会社への功労に対する報酬なので、制度は維持すべきだと思う」(男性/58歳/兵庫県/総合電機)

「会社の為に頑張ったという証だと思うので、出来たら退職金制度は有ると良いなと感じます」(女性/61歳/東京都/医療・福祉・介護サービス)

「年金なんかでは確実に生活出来ないので、退職金は必要」(男性/48歳/大阪府/その他)

一方で、終身雇用の変化を見据えて、制度の縮小を「時代の流れ」として客観的・冷静に受け止める層も少なくありません。

「今の時代、転職が当たり前になっていて、人事評価基準も変わってきているので当然と言えば当然」(男性/61歳/奈良県/その他メーカー)

「時代が変わった、一つの会社に固執するのは終わったかも」(男性/61歳/長野県/その他メーカー)

「今の時代会社に一生面倒見てもらう時代は終わった。会社も物価高などで売上、利益も先行き不透明、各個人が将来の為に投資や貯金をして自己責任を忘れない事」(男性/55歳/愛知県/海運・鉄道・空輸・陸運)

また、後払いの仕組みをなくすのであれば、その分を現役世代の給与やボーナスへ上乗せするべきだという、極めて現実的かつ合理的な指摘もなされています。

「退職金制度が減っているなら基本給やボーナスを上乗せするべき」(女性/41歳/神奈川県/建設・土木)

「退職金がないのであれば、老後に向けた貯蓄が出来るように、月々の給与を上げてほしい」(女性/54歳/長崎県/生命保険・損害保険)

このように、これまでの慣習や老後の安心を重視する視点と、変化する雇用環境を見据えて自衛を意識する視点、そして仕組みの明確なアップデートを求める声まで、それぞれの立場からの本音が交錯する結果となりました。

自身の会社の退職金規定を確認し、早期に備えることが大切

今回の調査では、大半の会社員に退職金の権利がある一方で、約2割強が制度の枠外にいることが明確になりました。これからは会社任せにするのではなく、現役時代の給与体系の見直しや、個人の備えの重要性がさらに高まっていくと考えられます。

老後を迎える直前になって「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、まずは早い段階で自分の会社の就業規則や退職金規定をしっかりと確認し、将来のマネープランの現実的なスタートラインを把握しておくことが大切かもしれません。

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退職金に関するアンケート
調査時期: 2026年6月18日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 302名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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