多くの会社員にとって、夏の楽しみであるボーナス。メディアでは大手企業の満額回答や華やかな賃上げが報じられていますが、すべてのビジネスパーソンがその恩恵を受けられるわけではありません。
今回は、マイナビニュース会員を対象に実施した「2026年夏のボーナス支給事情」に関するアンケートの中から、今夏のボーナスが「支給されない」「まだわからない」「そもそも制度がない」といった状況にあるビジネスパーソンに焦点を当て、世間の賃上げムードからは見えてこない、リアルな本音と切実なモヤモヤをご紹介します。
「支給なし・未確定」は3割以上。世間の賃上げムードに届かない現実
まず、今回の対象者全員に「今年の夏のボーナスは支給される予定ですか?」と尋ねたところ、「支給される予定」は67.1%となりました。
その一方で、「支給されない予定」が7.6%、「まだわからない」が10.6%、「ボーナス制度がない」が14.6%という結果になりました。これらを合わせると32.8%にのぼり、全体の3割を超えるビジネスパーソンが、夏の一時金をもらえない、あるいは支給されるか不透明な状況に置かれていることがわかります。
続いて、これら「なし・未確定」の層に対し、その現状をどのように感じているかを聞いたところ、最も多かったのは「少し不満がある」(33.3%)となりました。次いで「仕方がないと思う」(24.2%)、「年収全体で納得できれば問題ない」(17.2%)、「毎月の給与が安定していれば問題ない」(10.1%)、「特に不満はない」(9.1%)と続いています。
割り切ろうと努める声がある一方で、やはり多くの人が現状に対して納得のいかない思いを抱えているようです。
「考えるだけ無駄」「少額でもいいから…」支給なし層の割り切れぬ本音
実際に「支給されない予定」と答えた層からは、雇用形態の変化による諦めや、制度そのものに対するやりきれない本音が見えてきました。
・「定年でアルバイトになったので仕方ない」(61歳/兵庫県/食品)
・「派遣社員なので諦めている」(57歳/三重県/ガラス・化学・石油)
・「物価高に対して、給料の上がるのが追い付いていない現状を変えてほしいし、ボーナスで補えるものならと思うが、改善は難しそう」(64歳/福岡県/教育)
・「でないんだから、考えるだけ無駄」(55歳/神奈川県/鉱業・金属製品・鉄鋼)
・「ボーナスは多少でも良いので支給してほしい」(42歳/千葉県/医療・福祉・介護サービス)
また、同じ職場で働く他のメンバーや、企業の姿勢に対して不満を募らせる声も。
・「正規雇用じゃなく、ただでさえ同一業務同一賃金でないのにボーナスまで無しはひどい」(52歳/神奈川県/教育)
・「部長以上だけボーナスはムカつく」(50歳/東京都/不動産)
周囲との格差をダイレクトに突きつけられることで、労働へのモチベーションを維持するのが難しくなっている会社員の姿が浮き彫りになりました。
「どうなるか不安」…支給予定でも金額が未確定な層のモヤモヤ
一方、ボーナス支給の有無が「まだわからない」と答えた層や、支給予定ではあるものの支給予定額が「まだわからない」と答えた「金額未確定層」からも、生活設計が立てられない苦しさや不安が吐露されています。
・「どうなるかまだわからないので不安」(40歳/愛知県/人材派遣・人材紹介)
・「あまり期待していないが、少しでも出ればありがたい」(45歳/大阪府/IT関連)
・「不況だから、文字通りの"ボーナス"にはならないかな…」(53歳/京都府/ホテル・旅館)
・「最近は毎年減っているので、モチベーションが下がっている」(43歳/東京都/教育)
・「ボーナスがないと、モチベーションが下がります」(53歳/静岡県/その他メーカー)
「支給される予定」であっても具体的な金額が確定しないため、心から喜べず、期待を抑えているようなリアルな声が目立ちました。
「生活防衛」の命綱。2026年夏ボーナスが突きつける格差
2026年夏のボーナス事情を「支給されない・未確定」の視点から見つめ直すと、メディアの華やかな報道とは大きくかけ離れた、もうひとつのリアルな財布事情が見えてきました。
支給される層にとっては旅行や投資といった選択肢がある一方で、支給されない層や未確定の層にとっては、終わりの見えない物価高から暮らしを守るための「生活設計の立てにくさ」や「がんばりが還元されない苦しさ」が際立つ結果となっています。
ボーナスが単なる「景気のご褒美」ではなく、激しい物価高の中で家計を支えるための切実な防衛資金、あるいは労働の正当な対価として見られているからこそ、支給の有無がもたらす格差と会社員たちの不安は、今後もさらに色濃くなっていくのかもしれません。
ボーナスに関するアンケート
調査時期: 2026年6月2日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 302名
調査方法: インターネットログイン式アンケート


