アイスティーの発祥の国はどこだと思いますか......? 紅茶文化のイメージが強いイギリス? 中国......? しかし、実はアメリカなのだとか。

諸説ありますが、1904年にアメリカ・セントルイスで開催された万国博覧会(ルイジアナ購入博覧会)で、イギリスの紅茶商が販売していたホットティーの売れ行きが伸びず、試しに氷を入れて提供したところ好評を博したことが始まりとされています。

  • アイスティー(ストレートティー、アーノルド・パーマー、アイスマンゴーティー)

    アイスティー(ストレートティー、アーノルド・パーマー、アイスマンゴーティー)

そんな「アイスティー」について、日本紅茶協会やティーインストラクターなどの紅茶のプロから、「アイスティーのおいしい作り方」や「おすすめのアイスティーアレンジ」、「相性のよい"意外な食べ物"」などをうかがいました。

イギリス式ゴールデンルールに基づいたおいしいアイスティーの作り方

ティーインストラクターの一ノ瀬友香氏に、おいしいアイスティーの作り方を教えていただきました。今回は、イギリス式のゴールデンルールに基づいた「オン・ザ・ロック製法」を紹介します。

  • ティーインストラクターの一ノ瀬友香氏

    ティーインストラクターの一ノ瀬友香氏

ポイントは次の4つ。

(1)ポットを用意する
(2)茶葉の量
(3)水の調整
(4)蒸らす時間

全体の流れのポイントは、抽出中は紅茶の温度を高く保ち、最後に氷で急速に冷やすこと。こうすることで香りが逃げにくくなり、紅茶本来の風味を楽しめるそうです。

また、紅茶は冷えるとポリフェノールとカフェインが結合し、白く濁って見える「クリームダウン」という現象が起こることがあります。品質に問題はありませんが、香りが低下しやすい状態とのこと。クリームダウンが気になる人には、その原因の1つとされるタンニンが比較的少ない「ジャワ」「アールグレイ」「ニルギリ」などの茶葉がおすすめだそうです。

それでは早速淹れていきます。

(1)ポットを用意する

まずは、ポットを湯通しして温めておきます。紅茶の温度を高く保ち、しっかりと抽出するためです。

(2)茶葉の量

次に、適切な量の茶葉をポットに入れます。量の目安は、ティーバッグ1個につきティーカップ1杯分(約150ml)です。

ただし、アイスティーは氷が溶けて薄まることを想定し、通常の2倍の濃さで淹れるのがポイント。例えば4杯分を淹れる場合は、ティーバッグ4個に対してお湯300mlが目安です(ホットティーの場合は、お湯600ml)。茶葉やティーバッグによって適量は異なるため、商品のパッケージに記載されている分量も参考にしてみてください。

(3)水の調整

お湯が沸騰したらポットに注ぎます。

  • 沸騰したお湯を注ぐ

    沸騰したお湯を注ぐ

できるだけ汲みたての水を使用し、沸騰したての空気をしっかり含んだお湯を使うのがよいそうです。目安は、水面に500円玉ほどの大きさの泡が勢いよく立っている状態です。

ちなみに、「海外で飲んだ紅茶はおいしかったのに、お土産として買って帰った同じ茶葉を日本で淹れると、なぜか味が違う」と感じたことはないでしょうか。その理由の1つは「水質」にあるそうです。国や地域によって水の硬度などが異なるため、それぞれの水に合った茶葉が流通しているのだとか。

なお、日本国内で生産されている和紅茶は軟水との相性が良いとのこと。また、水道水でもしっかり沸騰させれば十分おいしく淹れられるそうです。

(4)蒸らす時間

お湯を注いだら、茶葉を入れ、すぐにフタをして蒸らします。蒸らし時間は約2分。この時間を守ることが、おいしく淹れるための大切なポイントだそうです。

  • すぐにフタをして約2分蒸らす

    すぐにフタをして約2分蒸らす

「しっかり色が出るまで待つ」という方法は、渋みが出やすくなるためおすすめしないとのこと。2分経ったら、ティーバッグを数回降って、静かに引き上げます。このとき、絞ってしまうと渋みが出るので注意が必要です。

  • ティーバッグを取り出すときは、絞らず静かに引き上げる

    ティーバッグを取り出すときは、絞らず静かに引き上げる

そして、砕いた氷をたっぷり入れたグラスにポットから静かに注ぎます。このとき、氷に当てるように注ぐとおいしく仕上がるそうです。

  • 氷にあてるように静かに注ぐ

    氷にあてるように静かに注ぐ

これでアイスティーの完成です。実際に試飲してみると、普段飲んでいるアイスティーよりも香りがすっきりと立ち、鼻に抜ける上品な風味が印象的でした。

  • 香り高いアイスティーが完成

    香り高いアイスティーが完成

自宅で簡単にできる! アイスティーアレンジメニュー

自宅で飲むアイスティーは飽きてしまうという人も少なくないはず。そこで、さらにアイスティーを使ったアレンジメニューをご紹介。

アメリカの定番アレンジメニュー「アーノルド・パーマー」

1つ目は、アメリカ発祥の爽やかなノンアルコールドリンク「アーノルド・パーマー」。

<材料>
・はちみつ 15g
・レモン果汁 15cc
・水 50ccほど
・アイスティー用2倍濃度の紅茶(上記で淹れたアイスティーと同様)

作り方は簡単。まず、グラスにレモン汁とはちみつを入れ、混ぜて溶かします。次に好みの濃さに水を入れてレモネードを作ります。グラスいっぱいに氷を入れ、紅茶を静かに注いだら完成。レモンなどをグラスのフチに飾るとおしゃれに仕上がります。レモネードとアイスティーは1:1の割合で混ぜるのがポイント。

  • レモネードにアイスティーを静かに注ぐ

    レモネードにアイスティーを静かに注ぐ

  • アーノルド・パーマー

    アーノルド・パーマー

実際にいただいてみると、レモンの爽やかな酸味と香りが心地よく、紅茶のすっきりとした風味とも好相性。暑い日にゴクゴク飲みたくなるような、清涼感のある一杯でした。

トロピカルな味わいの「アイスマンゴーティー」

2つ目は、夏を彩るトロピカルなフルーツ「マンゴー」と合わせた、「アイスマンゴーティー」。

<材料>
・マンゴーソース 40g
・アイスティー用2倍濃度の紅茶 50ccほど(上記で淹れたアイスティーと同様)

グラスにマンゴーソースを入れ、氷をたっぷりと加えます。その後、きれいな層になるよう氷に当てながらアイスティーを静かに注げば完成です。

  • マンゴーソースにアイスティーを注ぐ

    マンゴーソースにアイスティーを注ぐ

  • アイスマンゴーティー

    アイスマンゴーティー

しっかり混ぜて飲んでみると、マンゴーの濃厚な甘みと果実感に、アイスティーのすっきりとした後味が絶妙にマッチ。トロピカルな夏らしい味わいを楽しめました。