俳優の仲里依紗が、7月22日にスタートするフジテレビ系ドラマ『Tokyo middle 30』(毎週水曜22:00~)で主演を務めることが10日、明らかになった。仲がフジテレビの連続ドラマで主演を務めるのは、今回が初となる。
35歳、ちゃんと大人。でも、まだ揺れている
同作は、中国でヒットを記録したドラマ『Nothing But Thirty』(『30 女の思うこと~上海女子物語~』)を原作にした日本版オリジナルリメイク。地方都市から憧れの東京にやってきた女性3人が、恋、仕事、家庭といった思い通りにはいかない現実に直面しながら、“35歳”という人生の分岐点で自分らしい人生を模索していく恋愛ヒューマンドラマだ。
主人公は、佐倉麻紀(さくら・まき)、山地遥(やまじ・はるか)、永野薫子(ながの・かおるこ)の3人。高校の同級生だった3人は、全く違う性格ながら、ある事件をきっかけに強く結ばれ、“ズッ友”を誓い合う親友となった。
地方の小さな都市から「何がなんでも上京する」と約束してから約20年。35歳になった3人は、確かに東京で暮らしている。だが、そこにあったのは、かつて思い描いていた姿とは少し違う現実だった。
“バリキャリ”になるはずが専業主婦に
仲が演じる佐倉麻紀、通称“くるまき”は、容姿端麗で頭脳明晰、いわゆる才色兼備で強気な女性。結婚や出産よりも、自分の力でキャリアを築くことを優先し、“バリキャリ”として東京で活躍する未来を思い描いてきた。
努力の末、夢の仕事を手に入れた麻紀だったが、思いがけない妊娠が発覚。現在は5歳の息子を育てる専業主婦として、高級マンションで暮らしながら、夫が営む美容クリニックを陰で支えている。
穏やかな日々を送る一方で、クリニックに頻繁に顔を出す麻紀の胸には、「社会とつながっていたい」という消しきれない思いがあった。遥や薫子の仕事の話を聞くうちに、心の奥底でくすぶり続けるキャリアへの未練と葛藤が強くなっていく。
一方、ミュージシャンを夢見ていた遥は、流れで始めたアパレルの仕事に追われ、お金もなかなか貯まらず、将来も不安定なまま。大学卒業後すぐに結婚し、子どもを授かりたいと思っていた薫子は、小学校教諭として子供たちに囲まれながらも、4年間同棲中の恋人と結婚に踏み出せずにいる。
「36歳で初めて主演を務めさせていただけることは本当に光栄」
仲は、フジテレビの連続ドラマ出演が12年ぶり。さらに今回がフジテレビ連続ドラマ初主演作となり、水曜22時枠のドラマにも初出演する。
出演決定について、仲は「これまではヒロインや共演者という立場で作品に参加することが多かったので、自分に主演が務まるのだろうかという不安も正直ありましたが、36歳で初めて主演を務めさせていただけることは本当に光栄ですし、とてもうれしく思っています」とコメント。
台本については「高校生の頃は、みんなが同じようなことを楽しんで、同じ方向を向いて過ごしていたと思うのですが、35歳になって再会してみると、それぞれ歩んできた道も違えば、置かれている環境や立場も全く違っていてその変化がとてもリアルに描かれている作品だと感じました」と印象を語る。
自身も36歳であることから、「自由になれた部分もあれば、逆に責任や立場が増えて自由になれない部分もあって登場人物たちが抱える悩みや葛藤に“なるほどな”と思うことが多く、とても共感しました」と明かした。
「女性はお母さんになるためだけに生まれてきたわけではない」
麻紀という役について、仲は「とても真面目で責任感が強く、芯のある女性」と説明。「3人の中で唯一家庭を持っていて、母親として日々を過ごしているという点では自分と重なる部分も多くあります」と話す。
その一方で、「麻紀はキャリアよりも家庭を優先する道を選んできた人物で、家族のために自分のことを後回しにしたり、自分を犠牲にしてしまうところには胸が痛くなりましたし、演じながら“もっと自分自身を大切にしてほしいな”と思うこともありました」とも。
さらに、「私自身も母親ですが、女性はお母さんになるためだけに生まれてきたわけではないですし、それが人生のゴールでもないと思っています。家族を大切にしながらも、一人の人間として自分の気持ちや夢も大事にしてほしい。麻紀を通して、そんな思いも丁寧に表現していけたらと思っています」と語っている。
視聴者に向けては、「年齢を重ねることに不安を感じることもあると思いますが、この作品を通して“これから先も楽しそうだな”“未来って悪くないな”と感じてもらえたらうれしいです。人生は年齢だけで決まるものではないと思いますし、何歳からでも新しい一歩を踏み出せると思っています」とメッセージを寄せた。
原作は中国で社会現象に
原作の『Nothing But Thirty』は、中国の大手制作会社Linmon Picturesが手がけた作品。中国では同時間帯視聴率1位、総再生回数55億回を記録し、中国三大テレビドラマ賞の一つ「第27回 白玉蘭賞 最優秀主演女優賞」を含む数々の賞を受賞した。放送後には、ベトナムやタイでもリメイクされるなど、各国で支持を集めている。
日本版では、「middle 30」=35歳前後の“ミドサー”世代にフォーカス。社会的な責任が高まる一方で、結婚、出産、キャリアの選択を改めて迫られる年齢ならではの焦燥感や葛藤を描いていく。
脚本を手がける北川亜矢子氏は「女性の30代は、とても過酷な季節のように思います。キャリア、結婚、妊娠、出産など、その先の人生を大きく左右する選択を、一気に迫られる時期であり、そのすべてを完璧に手に入れるのは、なかなかに困難なことだからです」とコメント。
プロデューサーの鹿内植氏は「若いと胸を張って言えるでもなく、まだまだ歳を感じる世代でもない。体力的にもまだまだ頑張れちゃう。そんな複雑な年代を表現してくださるのは、主演の仲里依紗さんです」と期待を寄せている。
【編集部MEMO】
仲里依紗は、1989年10月18日生まれ、長崎県出身。ティーン誌のモデルとして活動した後、2006年にアニメ映画『時をかける少女』で主人公の声を担当して注目を集めた。映画『純喫茶磯辺』で第30回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第63回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞などを受賞し、2010年には実写映画『時をかける少女』『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以降、映画、ドラマ、配信作品など幅広く出演している。
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