5月11日に開催されたフジテレビ番組審議会の議事録概要が公開された。審議対象となったのは、4月20日に放送されたバラエティ番組『真剣遊戯!THEバトルSHOW』(毎週月曜20:00~)。委員からは、懐かしさのある大型バラエティとしての楽しさや、誰もが知る遊戯を現代的にアップデートした点を評価する声が上がる一方、MCを務める櫻井翔の“回し”や番組内での生かし方について、今後への期待や提案が寄せられた。

  • フジテレビ本社=東京・台場

    フジテレビ本社=東京・台場

「素」を出すことに力点を置いている

同番組について、委員からはまず「懐かしい昔の大型バラエティ番組」として、中高生の頃に感じたような楽しさを思い出したという意見が出た。気が滅入るニュースが多い中で、頭を無理に使わず、純粋に笑って過ごせる時間が今求められていると評価された。

また、誰もが知っている懐かしい遊戯に新しい技術を取り入れ、若い世代にも響く形にしている点や、単純な遊びでも対決形式にすることで本気度が増し、面白さが増幅していくという見方も示された。

一方で、番組の方向性については、タレントの「素」を出すことを目指すのか、テレビにしかできない作り込んだ演出による娯楽を目指すのかという指摘もあった。この番組は「素」を出すことに力点を置いているように見えるため、YouTubeに寄っていき、テレビらしさが薄れてしまうのではないかと懸念された。

櫻井がジョーカー役を担うアイデア「とても面白い」

その中で、櫻井に関する言及も複数上がった。

委員からは、司会者である櫻井が、今後どのように出演者の面白さを引き出し、番組全体を差配していくのか、その回し方に期待しているという声が出た。さらに、櫻井が勝敗を左右するジョーカー役を担うというアイデアについても「とても面白い」と評価された。

番組内の仕掛けである「櫻井チャンス」については、櫻井一人がすべてを背負う形にするのではなく、ゲームに応じて専門家が登場するなどの要素を加えると、さらに面白くなるのではないかという提案もあった。スペシャルゲストがサプライズで登場する形もあり得るとして、櫻井を中心にしながら、周囲の仕掛けで番組の広がりを作る可能性が示された。

また、ゲーム企画「カケヒキあっち向いてホイ」については、駆け引きのスリリングさがあり、最も見応えがあったという評価があった。そのうえで、こうした駆け引きに番組を振っていったほうが、櫻井のMCも生き、番組としての個性を持てるのではないかという意見も出ている。

番組全体については、アイドルの出演者が過剰にアイドルらしさを出すのではなく、それぞれが真剣に戦っていることが伝わったという評価があった一方、出演者同士では盛り上がっていても、視聴者との距離感が十分に縮まっていないのではないかという指摘もあった。

さらに、過去のヒット番組である『VS嵐』を想起させることに、もやもや感が残るという声もあった。

収録を重ねるごとに理解を深める櫻井

こうした意見に対し、フジテレビ側は、タレントの「素」を見せることが視聴者の求めているものの一つだとし、「真剣にやっている様子」が視聴者には「素」に見えるのではないかと説明。タレントの「素」を娯楽に昇華させる演出をかけていきたい一方で、内輪ウケに見えないよう調整していく考えを示した。

また、「アイドル俳優軍」対「芸人バラエティ軍」という構図については、それぞれのバックボーンにプライドを持って出演してもらうことで、真剣さやハプニングによる笑いを演出の根幹にしていると説明した。

櫻井については、収録を重ねるごとに番組への理解が深まっているとし、今後も櫻井と話し合いながら、より番組を面白くしていきたいと回答。視聴者が日常の中で真似したくなる要素を増やし、テレビ番組が生活の中に溶け込んでいくような未来を目指しているとした。