京都・山科区にある「ラーメン天」は、いつも行列が絶えない人気ラーメン店だ。1.5倍サイズのラーメンやボリューム満点の定食を求め、地元客が次々と店を訪れる。清潔で活気のある店内も心地よく、飲食店としての総合力の高さが多くのファンを惹きつけている。
今回は、そんな地元に愛され続ける「ラーメン天」を訪ねた。
「ラーメン天」は、京都の東側で滋賀県に隣接する山科区にある。国道1号線から1本南に入った場所にあり、遠方から車で訪れる人も多く、駐車場も完備されている。
筆者は友人と車で向かったが、ラーメン屋の回転率の良さに助けられ、少し待っただけで停められたのはラッキーだった。
店前はやはり、行列。時間帯もあるのか、家族連れが多く、カウンターで並んで座れた私たちは少し待つと入店できた。
新幹線の高架工事の影響で移転をしたという店内は、新しく清潔だ。脂でギトギトということもなく、カウンターもツヤツヤ。オープンキッチンからうかがえる調理場は驚くほど整っている。客足が絶えず忙しそうな中でも、店員がしっかり客席に目を配っている様子がうかがえた。
カウンター頭上に掲げられている品書きを見ると、セットメニューを含め、価格はかなり手頃だ。ライス、ラーメン、から揚げ2個がついた「Aセット」(950円)を、「麺カタ野菜大」にアレンジし、注文。
ここはラーメンの量が通常のお店の1.5倍くらいはあるらしく、ミニラーメンでも十分お腹がいっぱいになるので、女性や子連れ、サイドメニューをたくさん食べたい場合などはミニラーメンでいいかもしれない。
キムチは食べ放題なので、ラーメンを待つ間、前菜代わりにつまむ。適度な辛さに食欲が刺激される時間だ。発酵のクセは控えめで、どちらかというと漬け物のような軽やかさ。ラーメンと一緒に食べ進めても重くならないと思う。
そうこうしていると、Aセットがやってきた。
あっさりなのに深いラーメンの魅力
京都のラーメン好きに聞くと、「ラーメン天」は流派でいうと藤系ラーメンの1つなのだそう。藤系とは、京都で昔から愛されている「ラーメン藤」の流派であるということ。老舗製麺所の直営店ならではのこだわりの麺と、豚骨と醤油をベースにしたスープがその特徴だ。
ラーメン天でも、スープは醤油と豚骨ベース。出汁がしっかり効いていながら、後味は軽やか。
写真で見るとこってりしているように見えるかもしれないが、重さが残らず、最後まで飲み進めたくなる。
中太の麺は適度にコシがあり、スープとの絡みもいい。卓上のニントン(にんにく唐がらし)で味変を楽しみながら、箸がどんどん進んでいく。
トッピングのもやしは、シャキシャキ感がしっかり残っている。野菜大にしたことで、麺やスープと一緒に豪快に頬張れるのがうれしい。
チャーシューはホロっとやわらかく、噛んだ瞬間に肉の旨味と脂の甘みがじわっと広がった。
主役級のサクサクの名物から揚げ
「から揚げもウマイんやで」と友人にすすめられ、さっそく頬張ってみる。これが驚くほどジューシー。大ぶりのから揚げは下味がしっかり染みて、衣はカリッと香ばしい。
周囲を見渡すと、お子さんが夢中でから揚げを頬張っていた。味つけが重すぎず、年代を問わず好まれそうなのも納得だ。
ラーメンのサイドメニューというより、単品でも食べに来たくなる完成度だった。
行列も納得。毎日でも食べたくなる一杯
ラーメン天の一杯は、出汁と醤油がしっかり効いていながら重たさがなく、毎日でも食べたくなる軽やかな味わいだった。
この脂っぽさのなさは店内の清潔さにも言える。行列店でありながら、落ち着ける雰囲気がある。移転したからだとも言えるだろうが、それ以上に日々の手入れの丁寧さが伝わってくる。
店を出たあと、「近くにあったら、通うだろうな」と思った。地元客でにぎわう理由が分かった気がした。






