「行こう行こう」と思っていた店に、結局行かないまま季節が一周する。そんな“未訪の罪”を抱えている人は少なくないだろう。個人的には、湘南・藤沢にできた「ホワイト餃子」がそれに当たる。

「行こうと思えばいつでも行ける」という心の余裕が仇となったわけだが、ついに先日、ひょんなことから初訪問に成功。ということで、1年越しの片思いが成就した狂乱の実食レポをお届け〜ッ!

  • 念願の「ホワイト餃子」デビュー!噂の名店で「焼餃子&水餃子」を食べてみた!

    千葉県野田市発祥の「ホワイト餃子」が昨年3月、神奈川県・藤沢にオープンしていた

■「ホワイト餃子」の焼餃子&水餃子を両方食べてみた!

「ホワイト餃子」といっても、出てくる餃子が真っ白なわけではない。見た目はこんがりとした黄金色なので、一般的な餃子と比べてむしろ白くないくらいだ。実はこの店名の由来は、創業者に餃子作りを教えた中国人、白(パイ)さんに敬意を表したものなのだという。胸熱……。

そんなホワイト餃子の餃子は、とにかく作り方が普通じゃない。フライパンに餃子を並べ、大量の熱湯で茹で上げたかと思いきや、そこへ餃子が潜るくらいの大量の油をドバドバと投入。つまり“焼き”と“揚げ”のハイブリッド、いわば“揚げ焼き”の極致なのだという。

千葉県野田市発祥のソウルフードとして定着したホワイト餃子だが、実は昨年3月には神奈川県・藤沢にもオープン。「ついに湘南にもホワイト餃子が!」と周囲が騒いでいたのも記憶に新しいが、まさかもうあれから1年が経つとは……時間の流れは早いねぇ。

ということで、ここからは実食!オーダーしたのは「焼き餃子定食」(餃子8個で950円)だ。焼き方が独特なので、注文してから約15分ほど待ったが……

  • 念願の「ホワイト餃子」デビュー!噂の名店で「焼餃子&水餃子」を食べてみた!

この唯一無二のフォルムよ……! 何も知らずに出されたら、これが餃子とは思うまい。しかも一つひとつが大きいし、こんがり&じっくり、こだわって焼き上げられていることも一目瞭然。この丁寧な仕事、そりゃあ時間かかるわ。

箸で持ち上げてみると……

ズシリと重い。表面はカチカチ。一体、中はどうなっているんだろう。意を決して、火傷覚悟で……ガブッ。

あっ、熱ッッッ!!!! ……ウッッッッッッッッッッマッッッ!!!! なにこれ、ウマ〜〜〜ッ!!!!

皮の表面は、まるで良質なフランスパンのようにクリスピー。カリカリ食感というか、ザクッ!とした歯ごたえがダイナミックで心地いい。焼き立てのパンのような香ばしさも食欲をそそる。で、さらにそのすぐ裏側には、熱湯で茹でられたことによる超モチモチ層が控えている。このザクザク&モチモチの二層構造こそが、ホワイト餃子の真骨頂なのだろう。

そして、中からはジューシーな肉汁がマグマのように噴き出す。餡は野菜がたっぷりでニラのパンチも効いており、なぜか脂っこさは不思議と感じない。これは初体験の新食感だわ。強いて言えば焼き小籠包に通ずるものがあるかもしれないが、あくまでホワイト餃子は「餃子」として真っ向勝負している印象だ。

しかもこれが、白米ともめちゃくちゃ合う……! カリカリの皮がご飯の柔らかさと混ざり合い、口の中が餃子のカーニバル状態。気づけば、8個あったはずの餃子が白昼夢のように消えていた。

こうなると「水餃子」も気になるところだ。

  • 【写真】水餃子。ホワイト餃子ファンの間では「焼きもいいが、実は水もヤバい」と囁かれているそうだが…事実だった

焼餃子がこれほどまでに仕上がっていると、水餃子としてはむしろ肩身も狭いだろう。出来の良い兄の陰で、いつも「俺なんか……」と遠慮がちな弟みたいになってやしないか。そんな心配が脳裏をよぎる。

しかし実際に食べてみると……

めっっっっっちゃウマい! 水餃子もめっちゃ美味しいやんけぇぇぇえええッッッ!!!!! ホワイト餃子ファンの間では、「焼きもいいが、実は水もヤバい」と囁かれているそうだが、これはウマい!

お湯をたっぷり含んだ皮はまるで餅のように柔らかく、つるんっと滑らかに喉を通っていく。ただ柔らかいだけじゃない。奥底に潜むコシが、噛むたびに幸福感を運んでくる。むしろ揚げ焼きしていないぶん、皮本来のポテンシャルや野菜の旨みがストレートに堪能できるし、だからこそ逆に焼餃子の美味しさの意味もより深く理解できる気がする。もしかして、ホワイト餃子って皮が主役なのか?

水餃子のタレもまた特筆で、出汁の旨みみたいなものが凝縮されていてめちゃくちゃウマいんだよな〜。唐辛子も程よくピリリッと主張して、とにかくご飯が欲しくなる。

1年も放置していたのは、完全にミスだった。ホワイト餃子は「有名だから一度は食べておくか」みたいな浮ついた存在ではない。やっぱり、その土地のソウルフードになるようなグルメは決して食べ飽きない普遍的な魅力も宿しているのだと改めて実感した次第。

ホワイト餃子は冷凍販売もしているが、自宅で作ろうとするとキッチンが油で大変なことになるとの報告も多々上がっているので、まずはお店で焼き立て、もしくは茹でたてを食べてみてほしい。きっと、驚きの食体験が待っていますゾ!