演じるのは同じ片岡凜でも、違う人物に見えるように
片岡は今期、ドラマ『パンダより恋が苦手な私たち』(日本テレビ系 毎週土曜21:00〜21:54)にも出演している。演じるのは、生田斗真演じる椎堂司の研究室で助手を務める村上野乃花役。これまでとは印象の異なる役柄だ。
「ギャルオタクという役に最終的になりましたが、その前はもうちょっと天然でほわっとしたような助手というイメージでした。でも、監督たちとお話ししていくにつれて、椎堂先生をうまく扱うような役なので、ちょっと強めのギャルに変えていこうとなって、あのキャラクターへと形成されていきました」
SNSでは、「『虎に翼』の美佐江とは全く違ってて、全然気づかなかった」「野乃花役が片岡凜だったの、ドラマを観終わって相関図を見るまで気がつかなかった」という声が見られた。そのことを伝えると、片岡は「うれしいです」と笑みを浮かべる。俳優という仕事の面白さや魅力もここにあるようだ。
「『片岡凜だと気づかなかった』と言ってくださる方がいたとおっしゃっていただきましたが、それが面白さだと思っていて。演じるのは同じ片岡凜でも、違う人物に見えるように、同じ人にならないようにということは毎回どの役でも考えています。それが役者としての面白さでもありますし、同時に片岡凜として生きている私自身の面白さでもあると思うので、すごく魅力を感じています」
片岡凜が大切にする役作りの哲学
タクシーメディア『TOKYO PRIME』のオリジナル番組「ひみつのPRIME」に出演した際、SNSで発信するときに意識していることを聞かれ、片岡は「日常のすごく些細なことや人が気づかないことを、いかに面白く受け取れるか」と答えていた。
この考え方の背景には、幼少期から父親に言われていた言葉があるという。
「この世界は地獄かもしれないけど、ちょっと見方を変えれば天国になる」
ドラマや映画を観て、ふと救われたような気持ちになる瞬間。その感覚にもどこか通じる言葉だ。そう思ったことを伝え、彼女が俳優として演じ、ドラマや映画を通して発信していく上で大切にしていることを尋ねてみた。
「私は陰のある女の子を演じることが多いのですが、作品全体で見たときに悪役のポジションになることもあります。でも、実はそうではないと私は思っていて。なので、役作りのときに彼女の中にある正義を見つけるということをすごく大事にしています。悪だけで終わらないというか……ちゃんと彼女なりの正義や正しさも見えるように、ということは、とても意識していることではあります」
最後に、2作品それぞれの見どころを聞いた。
「2つとも全然味の違う作品になっています。『キンパとおにぎり』は、夢を持ちながらも若い女の子が周りの環境や現実に苦しみながらもがいている姿が、同世代の方には特に共感してもらえると思うので、その様子や葛藤を自分に置き換えながら観ていただきたいです。『パンダより恋が苦手な私たち』では、コメディーに振っているようなかわいいギャルオタクの女の子を演じていますので、ぜひ観ていただきたいなと思います」
片岡凜
2003年10月6日生まれ、群馬県出身。2022年2月にシンガーソングライター・優里のミュージックビデオで俳優デビュー。ドラマ『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』(TBS系)でドラマ初出演。ピンク髪で家出少女を好演し話題になった。近年の主な出演作は、ドラマ『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)、連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)、劇場アニメ『この本を盗む者は』(25)など。

