日曜劇場ではなく、“テレ東ドラマ”が1位だった――テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、1月にスタートした冬ドラマ初回の注目度ランキングを作成し、テレビ東京『元科捜研の主婦』がトップとなった。見逃し配信でも同局ゴールデン帯歴代最高を記録するなど、視聴者の強い関心を集めている。
1位・2位・3位の差が0.1ポイントの接戦
初回放送で最も視聴者の注目を集めたのはテレビ東京『元科捜研の主婦』。続く2位はTBSの日曜劇場『リブート』、3位にはテレビ朝日『再会~SilentTruth~』がランクインしたが、1位・2位・3位の差がそれぞれ0.1ポイントという僅差の争いとなった。
今クールの注目度は1位が66.8%と、過去のランキングと比較すると比較的低調な結果だったといえる。ドラマの視聴方法は多様化しており、特に初回放送においてはリアルタイムでながら見をしつつ、面白ければ見逃し配信などでしっかり見るという視聴者もいるのかもしれない。
今回のランキングでは、性別による違いも見て取れた。男性と女性で注目度が高かった作品が分かれており、男女間での好みの違いがはっきりと出た結果といえるだろう。
また、世帯テレビオン率は10.6%を獲得した『リブート』が1位という結果に。今回も、日曜劇場が10%超えで圧倒的な強さを見せつけ、トップに立った。
以下では、個人全体注目度で1~3位を獲得したドラマについて、それぞれどんな要素が視聴者をくぎづけにしたのかを考察していく。
男性視聴者の心をつかんだ『元科捜研の主婦』
1位の『元科捜研の主婦』は、注目度66.8%で堂々の1位を獲得。特に男性からの支持が高い傾向が見られる。
本作品は、テレビ東京と講談社が共同開発したオリジナルストーリー。主人公はかつて"科捜研のエース"と呼ばれた専業主婦・吉岡詩織(松本まりか)。詩織は出産を機に退職し、現在は5歳の息子・亮介の育児と家事に奮闘する日々を送っている。新米刑事の夫・道彦を演じるのは横山裕。推理力はいま一歩ながら、時折"核心を突くような鋭いカン"を発揮する愛すべきキャラクターだ。
第1話では、大学教授の妻で家事アドバイザーの神田菜々美が自宅で絞殺される事件が発生。ペットカメラに映った犯人の姿から容疑者は担当編集者と目される。しかし、それに違和感を覚えた道彦は、家で詩織に相談し……というストーリーが展開された。「事件の話は家ではしない」というルールがありながらも、道彦から聞いた“100%のアリバイ”が気になった詩織は、科捜研の元同僚たちの協力を得て科学的に事件の真相を解明していく。
このドラマの大きな魅力は、科学の力で事件を解き明かす本格ミステリーでありながら、現代の夫婦や家族の在り方も描くホームドラマという、いわばハイブリッドドラマである点にある。科学的な話が出てくるものの小難しさはなく、わかりやすく親しみやすい形で科捜研の面白さが描かれている。同時に、ミステリーでありながらホームドラマのあたたかさも感じられるバランスの良さが、多くの視聴者、特に男性視聴者の心をつかんだのではないだろうか。
高い注目度につながった要因として、科学の力を使い、どのように事件が解決するのかという点に視聴者の関心が集まったことが挙げられる。主婦という身近な立場の詩織が、専門的な知識で謎を解き明かしていく姿は、視聴者の目に新鮮で魅力的に映ったに違いない。さらに、第1話のラストでは小手伸也演じる人物が怪しげな動きを見せており、今後の展開からも目が離せない仕掛けが施されている。
「TVer」の総合ランキングでは、放送後から着実に順位を上げ、翌日には“総合ランキング1位”を獲得。第1話の放送後1週間における見逃し配信数はテレ東のゴールデン帯史上「歴代最高記録」を更新した。
科学捜査という専門性とホームドラマの温かさを両立させ、幅広い視聴者層を引きつけた『元科捜研の主婦』。今後の展開にも大きな期待が寄せられている。

