一卵性三つ子ならではの息の合ったアクロバットパフォーマンス“シンクロアクロバット”がSNSで話題を呼び、TikTokのフォロワー数が240万人を超えるなど注目を集めている佐藤三兄弟。全日本インカレで揃って入賞するなど華々しい経歴を持つ新体操の技術を活かし、現在はアクロバットパフォーマーとして活動。2025年はオリジナル楽曲や初の写真集も出すなど、活躍の場を広げている。長男・綾人、次男・颯人、三男・嘉人の三兄弟に、シンクロアクロバットのきっかけやSNSで意識していること、三つ子ならではの苦悩や喜びなどを聞いた。

  • 佐藤三兄弟

    佐藤三兄弟(左から長男・綾人、次男・颯人、三男・嘉人) 撮影:奥西淳二

――まずは新体操を始められたきっかけについて教えてください。

颯人:6歳の時に、テレビで男子新体操の特集を見て「これだ!」って3人で意見が一致して。たまたま近くに男子新体操の教室があったので、3人揃って始めました。

――新体操で、三つ子で良かったと感じることや、三つ子ならではの悩みなどはありましたか?

綾人:良いことは切磋琢磨できるところ。兄弟だからストレートに言い合えるし、それが成長に繋がるのは良いところですね。ただ、同時にけんかにもなるので、そこはちょっと悪いところかな(笑)。

嘉人:あと、体つきが似ているので、誰かが難しい技を成功させた時に「同じ体だし、絶対できる」と自信に繋がります。一方、大会本番では体が似ているので個性を出しづらく、そこは苦戦した部分でした。

颯人:良いことは、つらい時や落ち込んだ時に、常に寄り添ってくれる2人がいること。2人がいなかったらおそらく新体操、パフォーマーを続けていないでしょうし、そこはすごく救われています。本当に戦友ですね。

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――TikTokなどSNSでの“シンクロアクロバット”も話題を集めました。パフォーマーの道に進むことやSNSを始めることもすぐに決まったのでしょうか。

颯人:中学生ごろから「3人でパフォーマーになりたい」という夢は持っていたんです。それで、大学生の時にコロナ禍になってパフォーマーとしての道が曇ってきた時に、何か僕たちを知ってもらえるコンテンツはないのかなと考えていたらTikTokと出会い、動画を上げ始めました。

綾人:でも、次男の後押しがなかったらやっていなかったですね。ちょっと恥ずかしい部分もあったので。そこで颯人が「やろう」と強く言ってくれたんです。

颯人:「俺たちならできるから、バズるから」と、外に引っ張り出して無理やり撮影させました(笑)、友達に撮ってもらって。そうしたら、本当に1カ月ほどでフォロワー100万人を達成しちゃって「ほら、言っただろ」と言ったことは憶えています。身の回りに三つ子はいなかったし、アクロバットできる三つ子なんてTikTokと相性最高だな、とは思っていました。

嘉人:アクロバットをするのはいいんですが、かわいいダンスも始めようって言われて、それは恥ずかしかったです(笑)。でもアクロバットと同じくらいバズったのでやってよかったと思いますし、次男に感謝しかないですね。

――TikTokではフォロワーが240万人を突破するなど話題を集めていますが、発信する時はどのようなことを意識しているのでしょうか?

颯人:自己満足の動画にならないことですね。シンクロアクロバットを載せて「すごいだろう」ではなく、見てくださる方にどう感じていただけるかを考えています。アクロバットに合わせる背景、音楽もそういうことを考えながら決めていますね。

嘉人:あとはシンクロ率も意識しています。たとえば、着地の際に足先が着くタイミングが一緒かどうかとか、3人の位置関係とか。全部ピタッとくる動画でなければ載せたくないので、みんなが納得するまで撮り直しているんです。