10時間以上にもおよぶ長丁場の収録。普通の番組であれば、観覧客を入れ替えたり、収録を2日間に分けるなどするが、一気に撮り切るのが『THEゴールデンコンビ』だ。観覧客も疲労が溜まっていくはずだが、「自分が審査をして1組ずつ落ちていく中で優勝が決まる」という一票の重みによる緊張感がアドレナリンを生むことで、長時間にわたる収録でも集中力を維持していると感じている。

収録から配信まで半年ほど期間が空くため、テレビ的な即時性のある笑いは、制作側が説明しなくても自然と出てこないという。時事ネタは一つの笑いの手法だが、それが使えないデメリットは感じていないといい、「収録から作り込むことができる編集でゆっくりいろんなことが検証できるので、ストレスのなさがあります」と捉えている。

時事ネタ以外において、テレビと配信でのネタの作り方の違いは大きく感じていない。例えば過度な下ネタについても、「男女幅広い世代の観覧客が200人いるので、その前でやるネタはやっぱりフラットにちゃんとウケるものに行かざるを得ないと思うんです。この仕組みは、めちゃくちゃ大事だと思いました」と、自然と淘汰されるようだ。

空気が変わってきた…配信お笑いコンテンツィの現在地と今後

昨年配信された第1弾は、Prime Videoのオリジナルバラエティ番組視聴者数歴代1位に。ほかにもABEMAではヒット番組が次々に生まれ、佐久間宣行氏や藤井健太郎氏といったテレビ局出身の制作者が手がけるコンテンツが様々な配信プラットフォームでヒット、昨年の大みそかには『ザ・コメデュアル』(Netflix・Prime Video)が配信、そしてこの11月には「DOWNTOWN+」がスタートするなど、配信でのお笑いコンテンツが着実に地盤を築いている。

この流れについては、「バラエティはこれまでテレビが圧倒的に強すぎたから、“配信でやる意味ってあるんだっけ?”という問いになりがちな気がしていました。映画やドラマ、アニメと違って空いてる時間に見ればいいコンテンツだから、わざわざ配信では見ないよねという空気があったと思うのですが、一つ一つのコンテンツがそれを変えよう、切り開こうと頑張っている。だから、『THEゴールデンコンビ』もその一つになれたらすごくうれしいです」という橋本氏。

そして、「これだけの規模感で配信でしか見られないバラエティコンテンツが増えていくことで、プラットフォームさんもニーズがあると思って予算を投下してくれたら、より面白いアイデアが形にできるようになって、日本のバラエティの力がもっと付いてくると思うんです。韓国のリアリティーショーもすごいですけど、日本のバラエティの編集力・構成力には底力があると思うので」と、今後の業界全体の発展を願った。

  • 橋本和明氏

    橋本和明氏

●橋本和明
1978年生まれ、大分県出身。東京大学大学院修了後、03年に日本テレビ放送網入社。『有吉ゼミ』『有吉の壁』『マツコ会議』などヒット番組を企画・演出、18年・21年の『24時間テレビ』で総合演出を担当。22年12月末で日テレを退社し、「株式会社WOKASHI」を立ち上げてフリーに。配信で『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ』のほか、『ファイナルドラフト』(Netflix)、『愛のハイエナ』(ABEMA)などの人気コンテンツを手がける。デジタルコンテンツを制作する株式会社QREATIONの取締役も務め、演出した同社のTikTokショートコント『本日も絶体絶命。』は、1年で15億再生を記録。

『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ2025』

・配信スケジュール(毎週金曜20:00~配信)
11月21日:1話・2話(第1ステージ~第3ステージ)
11月28日:3話・4話(第4ステージ~第6ステージ)
12月5日 :5話(決勝)

MC:千鳥(大悟、ノブ)

出場芸人:
1.新山(さや香)&小籔千豊
2.田中卓志(アンガールズ)&川北茂澄(真空ジェシカ)
3.ゆりやんレトリィバァ&とにかく明るい安村
4.長谷川忍(シソンヌ)&松尾駿(チョコレートプラネット)
5.盛山晋太郎(見取り図)&せいや(霜降り明星)
6.大久保佳代子(オアシズ)&吉住
7.阪本(マユリカ)&芝大輔(モグライダー)
8.狩野英孝&福井俊太郎(GAG)

番組サポーター:林瑠奈(乃木坂46)

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