Prime Videoで昨年配信され、オリジナルバラエティ番組視聴者数歴代1位(※Amazon MGM スタジオが日本で手掛けたバラエティ作品における配信後1カ月以内の国内視聴数)となったコンテンツの第2弾『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ2025』が配信中だ。
観客200人の投票で勝敗が決まる長時間の収録を、どのように設計・編集して届けているのか。総合演出の橋本和明氏が、制作の舞台裏から配信時代のバラエティ論に至るまで語ってくれた――。
制作側がなるべくハンドリングしない意識
第2弾となる今回も収録本番は予想外の展開の連続で、「ものすごいアドレナリンが出ました」という橋本氏。
世代の離れた新山(さや香)×小籔千豊コンビには、「小籔さんがこういうふうに笑いを引っ張っていくんだと思ってびっくりしました」、田中卓志(アンガールズ)が“読めない相手”を指名した川北茂澄(真空ジェシカ)とのコンビには、「“振り回されること”と“自分の軸でコントすること”のせめぎ合いが絶妙なバランスに調合されて面白さを生んでいました」、一筋縄ではいかないと思っていたゆりやんレトリィバァ×とにかく明るい安村コンビには、「客席を巻き込んで自分たちの空気にしていく感じがすごかったです」と印象を語り、企画・監修を務める『有吉の壁』でも気づかなかった芸人たちの“すごみ”が次々に出てくることに「ずっと興奮していました」と振り返る。
そうした芸人たちの実力を引き出すにあたって意識するのは、制作側がなるべくハンドリングしないこと。収録日以前に顔合わせを行うかどうかはコンビに任せ、編集においては“ライブ感”を重視した。テレビ収録のネタ番組であれば、ネタ順を大きく入れ替えたり、尺を調整することもあるが、「観客投票なので、多少うまくいかなかったネタもちゃんと見せることが大事になる。でも、全部カットしないと尺がすごいことになるので、仕上げる時はそこのせめぎ合いで悩みますね」と打ち明ける。
収録時においても、ネタ披露を打ち切ることは極力避け、「芸人さんたちがやり切って終わるようにしています。“思いついたのにできなかった”ことが多いとフラストレーションになるので、そこはあまり制約をかけません」というが、「収録時間は無尽蔵にあるわけではないので、ここもバランスを取りながら収録していました」と意識した。
第1弾でも随所に登場したバックステージのレポートだが、今回はその尺を増量。無数の小道具や衣装を前に、芸人たちがその場で打ち合わせしてネタを決める『THEゴールデンコンビ』ならではのシーンだけに、「空気感が伝わると楽しいと思って」と、その狙いを語る。
しかし、それは「芸人さんたちの核の部分だし、ちょっと恥ずかしいところもあると思うんです」という場面でもある。「僕たち制作サイドでは、そういった“どれくらい見せるべきか”という議論はを、いろんな場面でめちゃくちゃしているんです」と最適解を追求していた。



