2番目に注目されたのは20時20分で、注目度78.4%。蔦重が滝沢瑣吉の案内で、町の美人を訪ね歩くシーンだ。

喜多川歌麿(染谷将太)に女性の大首絵を描いてもらうことを思いついた蔦重は、瑣吉の案内で市中の美人詣でに出かけた。最初に案内された水茶屋・難波屋では、おきた(椿)が笑顔で客をもてなしている。「目当てはあの子か?」蔦重が尋ねると「うむ。おきたといってな、見守りたい男どもがこうして集まっておる。まぁモテないおとこたちだがな。はははははは! おう、おきた! 来てやったぞ」と、瑣吉は威勢よく声をあげ店に入る。「…いらっしゃい」瑣吉の姿を認めたおきたの反応は微妙だ。「うん? 愛いやつめ! まぁ俺への気持ちがバレたらまずいからのう!」瑣吉には女心というものが分からないようだ。

次に案内されたのは煎餅屋・高島屋のおひさ(汐見まとい)。こちらの店にも多くの客が並んでいる。瑣吉は先ほどのおきた同様、おひさに気安く声をかけるが、おひさの態度は冷たい。「おひさは心やすい男にはきつく当たるタチでな。な!」瑣吉は本気で言っている。「バカ言ってんじゃないよ、まったく!」おひさは一蹴した。耕書堂へ戻ってきた蔦重と瑣吉をみの吉が出迎える。不景気で吉原へ行けない男たちが市中の美女に群がっている実情を知った蔦重。歌麿を呼び戻すには単に美人を描けというだけでは無理だと考え、さらなる案思を模索していた。

空気の読めない瑣吉に集まる注目

このシーンは、究極の勘違い野郎・瑣吉に、視聴者の関心が集まったと考えられる。

新しい浮世絵として女性の大首絵を売り出そうと考えた蔦重は、瑣吉に市中の美人を紹介してもらう。どうやら瑣吉はかなりの女好きのようだ。不景気の影響で、市中の美人に多くの男が群がっていることを知った蔦重は、自分の考えに自信を持ち歌麿を呼び戻すための一押しを思案する。

SNSでは「現代でいう会いに行けるアイドルって感じかな」「現実でもいる受付のお姉さんに延々話しかける迷惑な客じゃないか」「美人すぎる◯◯シリーズは江戸時代にもあったのか」と、現在にも通じる江戸の看板娘ブームと、空気の読めない瑣吉に注目が集まった。

難波屋の主人として芸人のコウメ太夫が登場したが、白塗りのメイクもなく、登場も一瞬だったため、見逃した視聴者が続出したようだ。難波屋おきたと高島屋おひさ、さらに富本豊雛を加えた3人が描かれた浮世絵が『寛政三美人』と呼ばれる喜多川歌麿の代表作の一つ。この作品は当時大きく流行し、女性の表情や仕草を繊細に描き分ける点が高く評価されている。

おきたを演じた椿さんはディネアンドインディーに所属する東京都出身の16歳。大河ドラマは『べらぼう』が初出演で、モデル、女優としてファッションショーやCMで活躍している。

おひさを演じた汐見まといは、4人組アイドルグループ・yosugalaのメンバーとして活躍する24歳。こちらも大河ドラマは『べらぼう』が初出演。アイドル活動だけでなく演技やグラビアなど多方面で活躍している。