「庄司さんって、素敵な人ですよね」

取材を終えてスタジオを出た帰り道、カメラマンがぽつりとつぶやいた。そのひと言に、深くうなずいた。俳優・庄司浩平の魅力は、静かで柔らかく、でも確かに心をつかんで放さない。役に向き合うまなざし。丁寧に言葉を選びながら語る姿勢。語彙の裏にある思いやりと、知性の奥にあるユーモア。ドラマ『40までにしたい10のこと』(テレ東系 毎週金曜24:12~24:42)での演技が話題となる今、その人柄に触れるたび、彼に惹きつけられる理由が見えてくる。

  • 庄司浩平

    庄司浩平 撮影:佐藤容平 スタイリスト:中西ナオ ヘアメイク:清末めぐみ

視聴者のドラマの見方に喜びと驚き

――YouTubeチャンネル『テレ東公式 ドラマチャンネル』で期間限定公開されている第1話の再生回数が100万回(※取材日時点)を超えるなど、大きな反響を呼んでいます。反響は庄司さんの元へも届いていますか?

僕はエゴサーチをあまりしないので、(反響コメントに)自分から手を伸ばすということはないんですけど、それでも僕のXや、Instagramのドラマ公式アカウントに対して、いただいてるメッセージには目を通しています。とても温かいものが多くて、僕らがこう届けばいいなと思っていたものを、皆さんが120%受け取ってくださっているという印象です。

――コメントを読んでいると、皆さん、風間俊介さん演じる雀と、庄司さん演じる慶司の二人に夢中になっていることが分かります。視聴者の皆さんからのメッセージで、特に印象に残っているものはありますか?

雀のことを後ろからハグするシーンは、リハーサル自体はかなり入念にやりましたが、実際に映像を確認しながらやっていたわけではなくて。(実際の映像では)自分がどう動いてるかあまり分かっていなかったんですが、放送を観た方々から、動きがより伝わってきてよかったというコメントをいただきました。

意識したわけではないんですけど、そういった部分をキャッチしていただいて、その中で想像の幅を膨らませるのが、ドラマを観ることの楽しさだと思うし、そこの答えを僕らから発信するわけではないので、いろんなことをそうやって想像しながら、より楽しさを膨らませながら観ていただいたというのは、僕の中で驚きの1つでした。

  • 庄司浩平
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雀に対する慶司の思いをどう表現するか

――雀のことを見ている慶司の視線や、ふとしたときの表情がとても好きでした。さりげないけど、しっかりと心の内が伝わってくるなと。

そこは、監督の池田(千尋)さんや小菅(規照)さんとも、よくすり合わせをしたところでした。分かりやすいものはあんまりしたくないといいますか。オフィスラブですが、学校じゃなくて会社ですし、大っぴらにやらないじゃないですか。

でも、好きな人に思わず向けてしまう目線だったり、ふとしたときに、体が向いてしまったり。雀のことを見て、(大げさに)ハッ! みたいなことをするんじゃなくて、少し目が泳いじゃったり、何かをしている手元がおぼつかなくなったり。

それで十分伝わるはずだと話していましたし、あまりに大胆にやりすぎるといろんなものが意味ありげに映っちゃう。やりすぎず、でも、好意がほのかに香るくらい。お上品な香水みたいな感じに伝わっていると嬉しいです。

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記者会見で感じたことを質問してみた

――先日行われた記者会見で、風間さんもおっしゃっていましたが、庄司さんの言葉選びはとても丁寧で、素敵です。その語彙力は、やはり読書をたくさんされているから、身についたものなのでしょうか。

読書量は一定以上あるかなと思いますが……(記者会見では)やっぱり隣に風間さんがいらっしゃったことがすごく大きいかなと思っていて。それは他の現場で話すトーンとはやや違って、話が面白くて、機知に富んでいる方との会話って、ある種、自分もちょっと視野が広がったような感覚になれる。

語彙力バトルみたいなことをするつもりはないですけど、風間さんと一緒にいると、いろんな言葉が湧いて出てくるので、自分自身の持っている以上のものを引き出していただいた部分も大きいのかなと思います。