高城氏は、多様な生き方への理解が深まってほしいという願いも本作に込めている。
「日本はみんなと一緒が正しいという風潮があり、そこからはみ出している人を攻撃しがちですが、どれが正解なんてないわけで、その人にとってベストであれば、誰も責める権利はないと思うんです。原作にあるのですが、結婚して子供がいる弟から『結婚もしないで好き勝手フラフラしてさ』と鳴海が攻撃されるシーンがあります。それに対し鳴海は『なんで結婚してないだけでフラフラなんだよ。そっちだって自分の好き勝手やった結果が、たまたま嫁と子供だっただけだろ』と返します。自分と違う生き方をしているから攻撃するって、攻撃する方も楽しくないと思うんです。だからそういうことがなくなればいいなと。それぞれの生き方を尊重し合う世の中であってほしいと思います」
ちなみに高城氏は、結婚願望がないわけではなく「60歳ぐらいで結婚したい」と考えているという。
「私は横に人がいると自分のことが考えられず、ご飯に行く時に彼は何が食べたいかなと思ったり、映画を観るにしても彼が何を観たいかに合わせるんです。視野を広げるために自分が興味ないものも観たいと思っているので、それでいいんですけど、毎日ずっとそれは厳しいので、恋人でよくて。でも、60歳くらいになったらそれも楽しいと思えるのかも、と。もちろん、皆さんがよくおっしゃるように、相手が横にいても全然気にならないような方がいたら明日にでも結婚するかもしれないですし、どうなるかわかりません」
プロデューサーとしての今後の抱負も尋ねると、『冬のソナタ』でエンタメの持つ力を実感したと語る。
「『冬のソナタ』がきっかけで韓国を好きになった方はたくさんいたと思います。ヨン様(ぺ・ヨンジュン)に夢中になって、韓国に行ったり。そこから韓流ブームが来て、K-POPブームが来て、今若者が韓国の文化に夢中になっていると聞きます。1つのドラマが社会を変えるきっかけになるんだなと実感しました」
長年ドキュメンタリー制作に携わってから、ドラマの世界に足を踏み入れた高城氏は、ドラマの力もとても感じているという。
「『ドキュメンタリーって勉強みたいで見るのがちょっとハードル高い』と友人と言われたことがあるんです。ドラマで描くことによって、そして綾瀬さんみたいな国民的な女優さんに演じていただくことによって、幅広い年齢層の方々に観ていただける。これからもドラマを通じて『これってどう思う?』とか『こういう風に生きたら楽しいんじゃない?』ということを発信していけたらと思います」
それぞれの生き方を肯定する『ひとりでしにたい』。主人公の鳴海をはじめ、登場人物たちがどのような生き方を選択していくのか、最後まで見届けたい。
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