エイチ・アイ・エスは7月2日 、「2025年夏休み旅行予約動向」の調査結果を発表した。調査は6月23日、7月19日~8月31日出発のHIS旅行商品(宿泊のみは除く)の予約状況をもとに集計したもの。

出発ピーク、海外はお盆、国内はお盆期間外

  • 海外旅行 予約者数ランキング

    海外旅行 予約者数ランキング

海外旅行における予約者数は前年比108.2%と好調に推移している。平均単価は前年比107.0%の20万4,300円と値上がりしており、これは、「ヨーロッパ方面」(前年比117.4%)や「中近東方面」(同136.2%)といった長距離路線かつ高価格帯の予約者数が増加したことが大きな要因に。

出発日は、多い順に「8月9日(土)」「8月10日(日)」「8月8日(金)」。前年同様、お盆期間前の週末が夏の出国ピークになるとみられている。

海外の人気旅行先トップ3は「ソウル」「台北」「ホノルル」

旅行先としては、前年と変わらず1位「ソウル」、2位「台北」、3位「ホノルル」の順となり、中でも「ホノルル」は前年比120.3%と大幅に増加している。予約時期の為替レートが144円程に落ち着いたことや、成田路線でANAの大型機材「FLYING HONU」がダブルデイリー運航になったこと、成田・関西・名古屋(中部)路線でJALが増便したことなどが影響したよう。

以下、4位「シンガポール」、5位「バンコク」と続き、6位には前年9位の「グアム」がランクアップ。ティーウェイ航空が7月より関西~グアム線の運航を再開したことにより、関空発着の予約者数が前年比208.2%と大幅に増加している。

次いで、7位「セブ島」、8位「香港」、9位「ケアンズ」と続き、10位には前年13位だった「ダナン」がランクイン。ベトナム航空が7月より関西との運航を再開したこと、ベトジェットエアがお盆期間に複数の地方空港からチャーター便を就航することから、国内様々な空港からの予約が入っているという。

なお、予約者数の伸び率が高い急上昇ランキングでは、2024年11月末にビザが免除された中国の「上海」(前年比249.2%)がダントツの1位に。以下、2位「パリ」(同187.7%)、3位は「グアム」(同170.0%)、4位「カイロ」(158.0%)、5位「バルセロナ」(同149.0%)と続いた。

国内の人気旅行先トップ3は「沖縄県」「北海道」「長崎県」

  • 国内旅行 予約者数ランキング

    国内旅行 予約者数ランキング

国内旅行においても、予約者数は前年比107.6%と好調に推移している。人気の旅行先ランキングでは、初の大型テーマパークが開業する「沖縄県」が1位に。続く2位は「北海道」、3位「長崎県」と続き、4位には大阪・関西万博が話題の「大阪府」がランクイン。以下、5位「福岡県」、6位「鹿児島県」、7位「東京都」、8位「千葉県」、9位「広島県」と続き、10位には出雲大社、玉造温泉を目的とする方が多い「島根県」がランクイン。島根県の平均価格は前年比93.7%の5万1,900円と、他地域と比較し割安な価格で旅行できることも影響しているよう。

平均単価は前年比104.1%の9万5,000円と値上がりしており、これは、国内航空券の価格が上昇していることも起因していると思われる。予約者数が多い1位の「沖縄県」の平均単価が前年比105.0%の10万7,800円となっており、全体を押し上げた。

出発日としては、「7月27日(日)」がトップに。次いで「8月18日(月)」「8月24日(日)」と続き、海外旅行の動向とは違って、お盆期間を外した日程が人気となっている。