阪急交通社は7月2日、「2025年 夏休みの旅行動向」に関する調査結果を発表した。調査は6月24日、7月15日~8月31日出発分の海外旅行および国内旅行の予約状況をもとに、人気の旅行先などを集計したもの。
海外旅行は前年比108%と堅調に推移し、コロナ禍以降の需要回復が継続している。2025年夏休みに予定されている人気の行き先は、1位「ヨーロッパ」、2位「台湾」、3位「韓国」、4位「中国」、5位「ベトナム」という結果に。昨年はアジアの回復が顕著だったが、今年は欧州やエジプト、トルコ、中南米など、観光素材が豊富な遠距離各方面の回復も進んでいる。
また、短期滞在ビザの免除が再開された中国は前年比3.8倍と大きく伸長し、伸び率はトップに。エジプトも好調で、5・6日間の短い日程〜ナイル川クルーズ付きの8日間以上の日程まで、豊富なバリエーションで需要が拡大し、前年比2倍に。そのほか、韓国に立ち寄り、日本各地の夏祭りを楽しむ日本発着クルーズも活況となっている。
また、観光需要の大きいヨーロッパは前年比1.3倍と集客数でトップに。特に、スイス・アルプスなどの自然豊かな景勝地を巡るツアーが好調のよう。
出発日は、お盆休みや連休を活用する日程を中心に予定を立てる人が多く、ピークは8月10日(日)、8月9日(土)、7月18日(金)となっている。
一方、国内旅行の行き先ランキングでは、1位「近畿」、2位「北陸・甲信越」、3位「北海道」、4位「東北」、5位「関東」という結果に。
伸び率では、1位「近畿」、2位「東海」、3位「沖縄」となっており、特に、バスや新幹線、航空機、フェリーを利用して「大阪・関西万博」を訪れるツアーが活況。夏休み期間中も万博と周辺観光地を巡る商品が人気を集め、近畿地方への予約は前年比の1.2倍にまで伸びている。
また、沖縄も前年比105%と堅調に推移しており、特に7月開業予定の新テーマパーク「ジャングリア沖縄」が話題に。新たな観光素材の誕生により、沖縄の魅力が増し、需要増への追い風となっているよう。そのほか、富士登山も人気が高まっており、予約数は前年同期比1.4倍に増加している。
なお、出発日は、お盆や学校の夏休みの開始時期に合わせて選ぶ人が多く、ピークは8月3日(日)と7月23日(水)。