視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(6月9日~6月15日)をまとめた。
『笑点』『イッテQ』『水ダウ』などバラエティが存在感
この週のランキングは、最終回やクライマックスを迎えるドラマが上位を占める一方で、コア視聴層では多彩なバラエティ番組が健闘する興味深い構図となった。
個人全体では、TBS日曜劇場『キャスター』が最終回で67.8%の注目度を記録し、43年間の陰謀が解明される衝撃的展開で視聴者をくぎづけにした。コア視聴層ではフジテレビ『波うららかに、めおと日和』が安定した注目度を維持し、昭和の夫婦愛を描く時代劇の魅力を証明した。
注目すべきは、コア視聴層ランキングで『笑点』(日本テレビ)が62.9%の注目度で4位に入ったこと。この日は父の日にちなんだ川柳を考えるお題が出され、世代を超えて愛される長寿番組の底力を見せつけた。同じくコア視聴層では『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)が3位、『水曜日のダウンタウン』(TBS)が5位、『小泉孝太郎&かまいたちの芸能人テスト』(フジテレビ)が6位にランクインするなど、バラエティ番組の存在感が際立っている。
終盤を迎えたドラマの盛り上がりとバラエティの多様性が共存する今週のランキングは、視聴者の幅広いニーズを的確に反映した結果と言えるだろう。
「続編確実な終わり方で楽しみです!」
個人全体ランキングで67.8%という高い注目度で1位を獲得した『キャスター』の最終回は、43年間隠蔽されてきた陰謀の全容が明かされる衝撃的な展開となった。週刊誌によるニュースゲートのスキャンダル報道で番組存続の危機に陥る中、真実を追究する姿勢が視聴者をくぎづけにした。
編集長の市之瀬(宮澤エマ)が進藤(阿部寛)の記事をリークし、本橋(道枝駿佑)のノートパソコンを破棄しようとした内通者だったという裏切りの発覚は衝撃的だった。
最大の驚きは真の黒幕が国定会長(高橋英樹)ではなく、景山重工の景山会長(石橋蓮司)だったという大逆転だった。石橋蓮司の演技力が光る瞬間でもあり、内閣官房長官・羽生を毒殺した容疑で逮捕され、さらに43年前に進藤壮一の父を死に追いやった真犯人として判明する展開は視聴者に鳥肌を立たせた。
今作では永野芽郁演じる崎久保華の現実での不倫疑惑と番組内容がリンクする「ブーメランセリフ」もあり、SNSで注目を集める要因となっている。
最終回ラストには寺西拓人が謎の男として登場し、続編を匂わせる演出となった。SNSでは「こんなに真剣にドラマを観たのは久し振り」「続編確実な終わり方で楽しみです!」との声が相次ぎ、高い注目度を維持したまま幕を閉じた社会派エンタテインメントドラマとして記憶に残る作品となった。