23日に最終回を迎えるフジテレビ系ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(毎週月曜21:00~)の先行試写上映会が17日、東京・台場の同局で行われ、W主演の小泉今日子と中井貴一がサプライズ登場した。
まさかの登場に会場から悲鳴
小泉が「あれ? どこ入れたんだっけ?」と劇中のように交通系ICカードを探しながら「すいません、どこに入ってますかね?」と尋ねると、会場後方から「そこの後ろのポケットですよ」と中井が登場。小泉の登場も予告されていなかった上の思わぬサプライズに、会場のあちこちで悲鳴が上がった。
こうしてそろった2ショットにスタッフも緊張したのか、おちょこにお茶をなみなみと注いでしまい、小泉は思わず爆笑。中井は「お茶すごく美味しい」とフォローした。
63歳で手錠つながれて走る「僕の辞書にはなかった」
息ぴったりの2人だが、中井はクランクアップの際、小泉を「最高のパートナー」と絶賛していた。その真意を、「(2人の掛け合いのシーンで)監督がカットをかけない瞬間があるんです。カットがかかるまで芝居を続けるのが僕たちの世代なので、やり続けるんですけど、そこでどんなことを言ってもびっくりするぐらいのアドリブが返ってくるんです。それが信頼なんです。お互いにその節度が分かるのが、僕にとっては最高のパートナーだと思っています」と語る。
それを受けた小泉は「それはお互い様で(笑)。ありがたきお言葉ですが、本当に私も信頼していて、本当にずっと背中を追いたい先輩です」と尊敬の念を述べた。
2人の丁々発止の掛け合いだけでなく、走ったり、枕投げをしたり、手錠をかけられたりと、劇中で全力の演技を見せる中井。「僕は63歳になったんですけど、20代の頃に見ていた63歳の先輩は、もっと大御所感があって重鎮な感じがあったんですけど、71歳の俳優(浅野和之)と手錠で結ばれて、鎌倉の小道を走り回るのは、僕の辞書にはなかったです」と想像と異なったそうで「周りの友達は“面白い”と言ってくださるんですけど、すごく複雑です」と吐露した。
鎌倉には長倉家の面々が生き続けている
いよいよ迎える最終回について、中井は「どんな話だか忘れちゃったんですけど、最後に七輪でエイヒレを焼いたのが美味しかったのは覚えてます。撮影が終わっても食べ続けました(笑)」と笑いを取りながら、「いつも『最後から二番目の恋』をやり終わる時に思うのは、大人の理想なんだと思うんです。お互いを最高に好きで思っているんだけども、ちゃんと距離を保ちながら、なあなあではなく、より奥まで相手のと思い合う2人というのは、生活の中の理想であるんだなと思っています」とコメント。
続けて、「これで皆さんにお会いすることはないかもしれません。今日の朝、後輩から“僕はこれを一生続けて欲しいです”ってメールが来て、“そんなもん一生続けられるわけねぇだろ!”って言ったんですけど、鎌倉にちょっといらした時には、そこには吉野千明(小泉)も長倉和平(中井)も長倉家のみんなも生き続けてると思いますので、どこかでこの家族のことを思い出していただけたら幸せだな思います」と心境を述べた。
一方の小泉は「私は平気でエゴサをする人間なんですけど、放送後に見てよく皆さんが“どこかに和平落ちてませんか?”、“私の和平はどこにいますか?”とつぶやいていて、本当に理想の男・長倉和平だなと思うんです。だから私も千明がすごくうらやましいと思うんですよね。どんなときでも、気持ちを分かってくれたり、話したい相手がいるってすごく幸せなことなんだなと思います。年を取れば取るほどそういう人が減っていってしまうと思うんですけど、同性でも異性でも、お友達でも恋人でも、こういう関係性がこの先の人生を生きていく中で宝物になる気がするので、“私の和平”をみんなで探しましょう(笑)」と呼びかけた。