現在放送中の連続テレビ小説『おむすび』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で主人公・結の幼なじみ・佐久間菜摘役を演じている田畑志真にインタビュー。本作での役作りや、母・美佐江役のキムラ緑子らとの共演について話を聞いた。

  • 田畑志真

    田畑志真 撮影:仲西マティアス

連続テレビ小説(朝ドラ)第111作となる『おむすび』は、平成元年生まれの主人公・米田結(橋本環奈)がギャル文化と出会い、やがて栄養士として、“縁・人・未来”と大切なものを次々と結んでいく物語。阪神・淡路大震災を幼い頃に経験し、神戸から福岡・糸島へと移住した結は、糸島で青春時代を過ごし、高校卒業と同時にかつて暮らしていた神戸の街へと、両親と共に再び戻った。

田畑が演じている菜摘は、さくら通り商店街でパン屋を営む佐久間美佐江(キムラ緑子)の娘。母譲りの明るい性格で、結の良き話し相手となっている。

――菜摘を演じる際に意識していることを教えてください。

役についてお話を聞いた時に、天真爛漫で、結ちゃんの心の拠り所というのを意識してほしいとプロデューサーさんに言われたので、そこを意識しています。菜摘の明るさは自分と似ているところでもあるので、重なる部分があるなと感じながら、菜摘が魅力的に見えるように意識しながら演じています。

――ご自身と重なる部分が多いですか?

多いと思います。結ちゃんが外であった出来事について菜摘に相談するというシーンが多いんですけど、私も人に相談するよりは聞くことの方が多いので、そういうところも似ているのかなと思います。また私も小さい頃から大人の中に入って話すのが好きだったので、商店街の大人の中に入っている菜摘の境遇も似ています。

――大人に囲まれることが多いというのはどんな状況でしょうか?

父と母が友達といる時に私もその中に入っていることが多かったので、大人の方たちと話す機会が多かったんです。それに、この仕事を小さい頃からしていたので、そういうところでも大人と話す機会が多かったと思います。

――そういった共通点があるからこそ、演じていてしっくりくる感覚がありそうですね。

そういう部分で自然に菜摘として、その場に立てていると思います。視聴者の方にも馴染んでいると思っていただけたらうれしいです。

――商店街シーンで印象に残っていることを教えてください。

商店街のメンバーが集まると人数が多くなるので、掛け合いが多くなります。そうなると皆さんのアドリブも多くなって、テンポ感がすごいんです。それを初日に体験して、「やばい! ついていかないと!」と思ったのですが、ただただその場で感じたことを表現するということやっていて、自然と楽しんでお芝居できているのかなと思います。

――台本に書かれていない掛け合いが多いんですね。

誰かの発言に対して相槌を打ったり、ツッコんだりというのはアドリブが多いですね。台本のセリフを忠実にやりつつ、その合間をみんなで楽しんでやっています。