3番目に注目されたシーンは20時10分で、注目度74.8%。瀬川を求める客が殺到するシーンだ。

蔦重の新しい細見によって明らかに客足が増えた吉原。蔦重は駿河屋の座敷で、吉原の地本問屋・耕書堂として旦那衆より歓待を受けていた。たらふく酒を飲まされた蔦重が座敷から1階へ下りると、義母・ふじ(飯島直子)にもからかわれた。皆、吉原に自前の地本問屋ができて喜んでいるのだ。

そんな折、店先では瀬川が目当ての男たちが押し寄せてきていた。男たちは一見でも瀬川に会える奥の手があると聞いてきたらしく、金に糸目はつけないからすぐに瀬川に会わせろという。ふじは慣れた様子で男たちを軽くいなし、他の女郎の売り込みを始めた。蔦重が店の外へ出ると、瀬川が自分に首ったけだと自慢げに話す男とすれ違った。「そりゃねえだろ…」蔦重は心底あきれた声でつぶやいていると、今度は平賀源内が現れた。源内も瀬川を目当てに吉原を訪れてきたようだ。

「瀬川や松の井が過労にならないか心配…」

ここは、吉原をとりまく新たな問題に、視聴者の関心が集まったと考えられる。

忘八の宴会にまねかれ、一人前の男として扱われるようになった蔦重だが、どうもくすぐったい様子。蔦重の活躍によって吉原は客であふれ、自前の本屋を持つことができるよろこびに忘八たちも非常に上機嫌だった。しかし、客足が増えると今度は新たな問題が浮上。客の中には面倒な男も多く、とりわけ「強蔵(つよぞう)」と呼ばれる精力が強く、手荒い男たちに女郎たちの心身は削られてしまう。また、「掛け持ち」と呼ばれる接客スタイルも女郎には負担が大きく、一晩に数名の客からの指名があると、寝る間もなく各部屋を行き来し相手をしなければならない。松葉屋では、瀬川はもちろん、松の井(久保田紗友)やうつせみ(小野花梨)も消耗しきっていた。

SNSでは、「松の井花魁に責められた蔦重だけど、返す言葉もないよね」「こうやって、はっきり言ってくれる人がいてくれるのはいいことだよね」「瀬川や松の井が過労にならないか心配…」といった、女郎たちの境遇に関するコメントが多く集まった。新たな問題に直面する吉原だが、何か解決策を見いだせるのだろうか。

『べらぼう』では毎週、様々なゲストが登場しているが、今回はお笑いコンビ・サルゴリラの2人が出演している。瀬川に惚れられているというホラ話をしていたあの客だ。去る客(児玉智洋)と、懲りない客(赤羽健壱)で、「去る」と「懲りない」でサルゴリラにかけているようだ。また、毎週どこに出たのか分からないと話題を集めている、べらぼうのウォーリーこと尾身としのりだが、今週は回想シーンで登場している。