――桜井役の藤ヶ谷さんとの共演の感想もお聞かせください。
めちゃくちゃ楽しかったです。「殺すぞ」というセリフと「……」を巧みに表現されていて素晴らしいですよね。無言のお芝居でも、佇まいだったり、視線の動きや所作でリアクションを細やかに表現されていて、コミカルなところでもシリアスなところでもかっこよくて、すごいなと。キャラクターを目立たせるのはセリフだけではないと改めて思いました。
――藤ヶ谷さんのアクションもキレキレでしたね。
本当にかっこよくてすごかったです。私もかなり頑張ったんですけど、途中経過の練習動画をのぞき見させてもらったときに、「こんなすごいことやってるの!?」とびっくりしてしまって。本番でも完璧に発揮されていて、ぜひアクション俳優になってほしいなと思いました。
――のんさんもアクションのセンスがあると褒められたということですし、お二人ともアクション俳優に!?
アクション俳優が2人誕生しましたね(笑)
――藤ヶ谷さんとシーンについて事前に話し合うことはあったのでしょうか。
英(勉)監督がつぶさに演出してくださる方だったので、3人でここはこうかなというのを意識共有したりしていました。
――藤ヶ谷さんから言われた言葉で、印象残っていることはありますか?
神社でのシーンがあるんですけど、「俺、『……』のところでリアクションとかちゃんと入れ込んでいるから見逃さないで」みたいなことを英監督におっしゃっていて、「そりゃそうだよな!」と。「……」は一番難しいと思うんですけど、本当に素敵に表現されていました。
――セリフなしでの演技に凄みを感じられたんですね。
そうですね。あと、アクションシーンで藤ヶ谷先輩とタッグを組みながら戦ったり、一緒に転がったりするときに、ケガさせてしまったらどうしようってちょっと思い悩んでいたんですけど、「気にしないでどんどんガッツリやってね」みたいな感じでフランクに言ってくださって、すごくほっとしましたし、心強かったです。
――お二人ともケガすることなく無事に撮影を終えられてよかったです。
その頃、藤ヶ谷先輩はコンサートをされていたので、ステージに立てなくなったらどうしようと思って緊張していたんですけど、大成功してよかったです!
1993年7月13日生まれ、兵庫県出身。2006年に雑誌『ニコラ』のオーディションでグランプリを獲得し、芸能界デビュー。2010年に映画『告白』で女優デビュー。2013年にNHK連続テレビ小説『あまちゃん』でヒロインを演じ注目を集める。2016年7月、前所属事務所退所を機に本名から「のん」に改名。2019年にYouTubeオリジナル作品『おちをつけなんせ』で監督デビューし、2022年には初の劇場映画監督作『Ribbon』が公開。主演映画『さかなのこ』(2022)で第46回日本アカデミー賞優秀主演女優賞、2024年には第16回伊丹十三賞を受賞。音楽やアートの世界でも活躍している。
出演:のん 藤ヶ谷太輔 矢本悠馬 山崎紘菜 菅井友香 菅田俊 木村多江 渡部篤郎
監督:英勉
2025年2月28日DMM TVで独占配信スタート (C)DMM TV (C)若林稔弥/星海社
ヘアメイク:森香織 スタイリスト:町野泉美 衣装:トップス、パンツ/ともにYOHEI OHNO、アクセサリー、シューズ/スタイリスト私物