2021年に沖縄在住の映画コーディネーターの男性と結婚し、沖縄の今帰仁村に移住した尾野。結婚、移住を経て心が穏やかになり、“きつね顔”から“たぬき顔”へ表情が柔らかくなったそうで、「全くイラつかないというわけではないですけど、ある意味で穏やかになりました」とほほ笑む。
また、沖縄移住で「メリハリがついた」と変化を語る。
「東京はお仕事をする場所、沖縄や(地元の)奈良は女優ではない真千子になる場所。今までは東京1つで頑張ってやっていましたが、ちゃんと切り分けられたことで、どちらもより一生懸命になれるというメリハリができて、そこが一番変わったところです」
沖縄では居酒屋の女将を務め、仕込みをしたり接客をしたりしているという。
「やれることは全部やりたいんです。人に任せっぱなしというのを嫌がる性格なので、何でもやっています」
そして、沖縄では「素の真千子として本当に普通に過ごしています」と言い、「女優って忘れちゃいけないと思うけど、たまに『あ! 私、女優だった』『そこまでやっちゃダメ』って思うこともあるぐらい、普段は忘れてしまっています」と笑う。
現在43歳。今後については「こういう風になりたいというのはないので、なるようになれ!」と考えているそうで、目の前の作品や役を一つ一つ楽しんでいくつもりだという。
沖縄生活は期間限定ではなく「うちの夫がどこかに行こうって言わない限りは沖縄だと思います」とのこと。そして、「私たち夫婦の、夫婦に合った生活を築いていきたい」と抱負を述べ、「夫は明るい人なのでいつも楽しんでいる! これからも何でも楽しんでいけたら」と笑顔で話してくれた。
1981年11月4日生まれ、奈良県出身。1997年、映画『萌の朱雀』で主演デビュー。2007年公開の映画『殯の森』が第60回カンヌ国際映画祭グランプリを獲得し、その後も数々の作品に出演。2011年度後期の連続テレビ小説『カーネーション』でヒロイン・小原糸子を演じ、2024年度前期の連続テレビ小説『虎に翼』では語りを担当。また、2021年公開の主演映画『茜色に焼かれる』で数々の主演女優賞を受賞し、2022年公開の映画『ハケンアニメ!』では第46回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した。
NHK BS 2月22日(土)21:00~
作:大森美香 音楽:河野伸 演出:片岡敬司
出演:小林薫、尾野真千子、橋本じゅん、鞘師里保、中越典子、筒井真理子
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