不動産物件で起こる奇々怪々な事件の謎を解決していくフジテレビ系ドラマ『問題物件』(毎週水曜22:00~)。19日に放送される第6話(※FODで先行配信中)では、「最恐宗教が住みつくアパート」に潜む謎を解いていく。

  • 宮世琉弥(左)と内田理央=『問題物件』第6話より (C)フジテレビ

    宮世琉弥(左)と内田理央=『問題物件』第6話より (C)フジテレビ

「火をおこす力」は実在するのか

いつものように出勤してきた若宮恵美子(内田理央)は、販売特別室室長・大島雅弘(宮世琉弥)から社長の大島高丸(船越英一郎)が、家をタワマンに建て替える計画を進めていると聞く。

雅弘は愛犬・犬太(コラレ)と住めればどこでもよいと話すが、恵美子は納得がいかない。上司の片山芳光(本多力)を問い詰めるが、売り上げも実績もない部署なのだからと一蹴されてしまう。業績をあげてみせると意気込む恵美子は、案件を探そうとマンションのレビューサイトを見始めると、そこへ犬頭光太郎(上川隆也)が現れる。2人でサイトを見ていると、「最恐宗教が住みつくアパート」という不穏なクチコミ情報が目に飛び込んできた。

早速2人はその物件「メトロン西荻」のオーナー・宮下博(こがけん)に話を聞くことに。宮下によると、2年ほど前から、3階と4階がつながったメゾネットタイプの部屋に「プリズマ光の会」という新興宗教団体が住みつき、他の住人が次々と退去。さらに、騒音やボヤ騒ぎなどのトラブルが相次いでいるという。

その実情を探るため、2人は体験申し込みをする。早速、運営スタッフの伊東雄二(阿部翔平)に説明を受けた2人は、教祖・天音(小沢真珠)の元へ案内される。儀式が始まると、天音はその場で火をおこし、神通力を見せる。その後、恵美子はさらなる調査のために住み込みで潜入捜査をすることに。そこで信者・柿崎カナエ(松井玲奈)と出会う――。

争いごとに関わりたくない雅弘だが…

第3話で突如雅弘の元を訪れ、恵美子も含め3人で一緒に食卓を囲んだ高丸。一見温厚そうに見えた彼だが、第4話では一転。その意味と、真の目的が明らかになった。雅弘を追い込もうと新設した販売特別室だったが、次々と問題物件を解決。高丸は回を追うごとに怒りがあらわになり、感情がむき出しに。穏やかな口調ではあるのだが、片山はその威圧感に圧倒される。

そしてついに始動。タワマン計画が会社の決定なら受け入れ、争いごとに関わりたくないという雅弘だが、恵美子は「まだできることがあるはず」と自ら問題物件を探し、解決しようと行動に出る。見送る犬太も「頑張って」と励ましているようだ。その恵美子の言動が雅弘の心を大きく突き動かすことに。一方で犬頭も、高丸にアクションを起こし…。

次々と問題物件を解決する販売特別室だが、高丸は犬頭の存在に気が付くのだろうか。今後の大島家のお家騒動、犬頭と高丸の対決にも目が離せない。

「居場所を見つけること」は永遠のテーマ

心霊現象でも怪奇現象でもない今回の物件。新興宗教に潜む「火が出る部屋」の謎を解くために潜入捜査をすることになった恵美子だが、そこで「ここが自分の居場所だ」と言うカナエに出会う。人は誰でも一緒にいて心地よい人や心地よい居場所を探すことに日々、奔走している。家族、友達、家、職場…それは永遠のテーマなのかもしれない。居場所が見つかるまでは誰もが不安で、また手に入れた居場所を失うことには抵抗も伴う。

居場所が見つからないことや、見つけた居場所を奪われることへの不安な気持ち。そしてそこにつけこみ、いとも簡単にマインドコントロールしようとする者――犬頭は、ある効果をうまく引用しながらそれぞれの気持ちを表現し、恵美子の本心を引き出す。「どうしても失いたくないものがあるなら、傷つくのも覚悟の上で行動するべき時があると思う」と言う犬頭のセリフが、胸に染み入る。

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