阪急電鉄は、新型通勤車両として開発・新造した2000系について、2月24日から宝塚線で運行開始する予定と発表した。京都線で運行開始した新型特急車両2300系に続き、神戸線・宝塚線の新型通勤車両2000系も順次、運用を開始する。

  • 新型通勤車両2000系(阪急電鉄提供)

開発コンセプトは「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」。伝統となっているマルーンカラーの車体、木目調の化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席など、2022年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した「阪急電車」のイメージを継承しつつ、前面の窓ガラスに曲線を取り入れ、疾走感を醸し出したデザインに変更している。

車内はすべての利用者にとってやさしい移動空間の提供をめざし、先頭車両の車いすスペースを拡大したほか、吊り手の高さを下げ、吊り革の色を色覚の多様性に配慮したものへ変更するなど、バリアフリー設備を充実させた。加えて、省エネルギー性能・静音性に優れたインバータ式空調装置や空気清浄機を阪急電鉄で初めて採用。防犯カメラを設置し、握り棒を増設するなど、より安心かつ快適な車内空間を実現するとしている。

VVVFインバータ制御装置に高効率な半導体素子を採用し、既存車両と比べて消費電力量を約60%削減。車外側面の行先表示器のLEDを走行中は消灯し、消費電力量のさらなる低減を図る。