女優の橋本環奈が主演を務める連続テレビ小説『おむすび』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)がきょう30日にスタートした。橋本演じる主人公・米田結が「あ、おむすび!」と言うセリフがあり、初回からタイトル回収。さらに、朝ドラ名物と言われている“ヒロインの水落ち”シーンも登場した。制作統括を務める宇佐川隆史氏にインタビューし、初回に込めた思いやドラマの見どころを聞いた。
連続テレビ小説(朝ドラ)第111作となる『おむすび』は、平成元年生まれの主人公・米田結(橋本環奈)がギャル文化と出会い、やがて栄養士として、“縁・人・未来”と大切なものを次々と結んでいく物語。結はどんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、激動の平成・令和を思いきり楽しく、時に悩みながらもパワフルに突き進む。脚本は根本ノンジ氏が手掛ける。
朝ドラ自体が大好きという宇佐川氏は、だからこそ新しいものを取り入れた朝ドラを目指したいという思いがあったという。
「平成を描いたり、ギャルをテーマの一つにしたりというのもそうで、可能性を広げたいと思ってこういう作品にしました」
初回は2004年から始まり、高校生になった結が制服を着て身支度をしているシーンに続き、朝食のシーンが登場。結はゆっくり食べている時間がなく、家の畑で採れたトマトを袋に入れ、テーブルに置いてあったおむすびを見て「あ、おむすびだ!」と早速タイトル回収すると、「いただきまーす!」とパクリ。「うま!」と笑顔を見せた。
また、帽子を海に落として泣いている子供のために結が海に飛び込むシーンも。帽子を受け取っても「母ちゃんが買ってくれた帽子がぐちゃぐちゃや」と泣き止まない子供に、結はトマトを渡して「おいしいもん食べたら悲しいことちょっとは忘れられるけん」と伝え、自らかぶりついて「うまい!」と笑顔。泣いていた子供も「おいしい」と笑顔になった。
初回でのタイトル回収と水落ちについて、宇佐川氏は「朝ドラへのラブレターみたいなもの」だと語る。
「あまりに唐突に来るので思わず笑ってしまうかもしれませんが、主人公がこれから朝ドラを担っていく、橋本環奈さんが担っていくということや、“助ける・支える”ということが物語のテーマにかかってくるので、一番最初に見てもらおうじゃないかと。物語と今後リンクする出来事でもあったので初回に入れさせていただきました」
そして本作の見どころについて「序盤はギャル軍団に巻き込まれる主人公とギャル軍団の推進力、そして家族のやりとりの面白さですね。フィクションを越えた家族像が、裏でも表でも出きていて、ギャルや家族のパワーと元気さ、そして食のおいしさが伝わったらと思います。そこから先はガラッと変わっていき、震災の話もしっかり描こうと思っています」と紹介。
恋愛展開も「十分に期待していてください!」とのことで、「私が朝ドラが好きな部分でもあると思いますが、いろんなタイプの男性が出てきます」と期待をあおっていた。
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