吉高と柄本は、2020年に放送された吉高主演の日本テレビ系ドラマ『知らなくていいコト』でも共演しており本作で2度目となるが、柄本は吉高の凄みについて「懐の深さ」を挙げ、引っ張ってもらっていると語る。

「まひろさんと道長の長いシーンにおいて、こんな表情をされるんだという新たな発見があって、だったら道長はこういう表情になっていくかなと。もちろん(脚本の)大石(静)さんが導いてくださるところもありますが、さらに具体的になった時に発見があり、導いてもらっているところが非常に大きいと思います」

『源氏物語』の執筆がスタートし、まひろの書道シーンにより注目が集まっていくが、柄本は「めっちゃ紫式部ですよ!」と太鼓判を押す。

「超紫式部です! 衣装も(女房装束に)変わり、着こなしが非常に美しいなと思いましたが、吉高さんがその扮装で筆の練習をしていた時に『紫式部じゃん』と思いました。これから書き姿がドラマの中でたくさん出てくると思いますが、シルエットから何から、以前、目にした紫式部の石像そのまんま。本気で『源氏物語』に取り掛かっている時の表情と目線は、ちょっと気を抜いたら道長がたじたじになってしまうくらいの強さです。すごいことになっているのでぜひお楽しみにしていてください」

25日放送の第32回「誰がために書く」では、道長の思惑通り、一条天皇はまひろが書いた物語に興味を示す。そこで道長はまひろに、彰子が暮らす藤壺へあがり、女房として働きながら執筆することを提案する。

この先、『源氏物語』がどのようにして作られていくのか。まひろと道長の関係や、柄本が絶賛する吉高の書道姿にも注目しながら今後の展開を楽しみたい。

■柄本佑
東京都出身。2003年、映画『美しい夏キリシマ』の主人公役で映画デビュー。2018年に主演した『きみの鳥はうたえる』などが評価され、キネマ旬報ベスト・テン最優秀主演男優賞、毎日映画コンクール最優秀男優主演賞などを受賞。近年の主な出演作は、ドラマ『知らなくていいコト』(20)、『天国と地獄~サイコな2人~』(21)、『ドクターホワイト』『空白を満たしなさい』『初恋の悪魔』(22)、映画『火口のふたり』(19)、『痛くない死に方』『心の傷を癒すということ』(21)、『殺すな』『ハケンアニメ!』(22)、『シン・仮面ライダー』『花腐し』(23)など。

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