国土交通省は、都市鉄道の混雑率調査結果(2023年度実績)を8月2日に公表した。大阪圏の平均混雑率は115%で、前年度より6ポイント増加。大阪圏で2023年度の混雑率が最も高かった路線は阪急電鉄の神戸本線、次いで大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の御堂筋線という順になった。

  • 2023年度、阪急神戸線の混雑率が143%に

阪急電鉄の神戸本線は、最混雑区間の神崎川駅から十三駅まで輸送力2万5,800人(8.3両×24本)に対し、輸送人員3万6,988人で混雑率143%。同社の他の路線も、宝塚本線(三国駅から十三駅まで)で混雑率126%、千里線(下新庄駅から淡路駅まで)で混雑率124%、京都本線(上新庄駅から淡路駅まで)で混雑率112%と、大阪圏の中では比較的高い混雑率となった。

大阪圏の大手民鉄を見ると、京阪電気鉄道が京阪本線(野江駅から京橋駅まで)で混雑率122%に。近鉄で混雑率の高かった路線は奈良線(河内小阪駅から河内永和駅まで)と南大阪線(北田辺駅から河堀口駅まで)の116%。南海電鉄は南海本線(粉浜駅から岸里玉出駅まで)で混雑率113%、阪神電気鉄道は本線(出屋敷駅から尼崎駅まで)で混雑率101%だった。

大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)で最も混雑率の高かった御堂筋線は、梅田駅から淀屋橋駅まで輸送力3万6,990人(10両×27本)に対し、輸送人員4万8,764人で混雑率132%。同じく御堂筋線のなんば駅から心斎橋駅までの区間は混雑率113%だった。同社の路線では、中央線も森ノ宮駅から谷町四丁目駅まで混雑率128%となっている。

  • 御堂筋線の2023年度の混雑率は132%

JR西日本で混雑率の高かった片町線(学研都市線)は、鴫野駅から京橋駅まで輸送力1万6,335人(7両×15本)に対し、輸送人員1万9,620人で混雑率120%。阪和線の快速も混雑率が高く、堺市駅から天王寺駅まで輸送力1万960人(8両×10本)に対し、輸送人員1万3,105人で混雑率120%となった。大阪環状線は最混雑区間の鶴橋駅から玉造駅まで混雑率116%だった。