• 神田愛花

独自の視点からの発言でたびたび注目を集める神田だが、自分自身が面白いわけではなく、共演者のおかげで面白く見えていると考えている。

「私自身は全く面白いことはできていませんが、私が発言した時に、共演者の皆さんが『何それ!』とツッコんでくださるから面白い人に見えるということだと思います。私1人で成し遂げたことではないので、私の実力ではないです」

そして、バラエティに出演するようになって「自分の思考や発想が人と違うのではないか」と気づいたという。

「皆さんがツッコんでくださるということは何か変なこと言ったのだと思いますが、その回数が多いなと感じるようになり、『私は考え方は一般的ではないのかもしれない』と。自分の個性、自分らしさは、人と違う視点なのかなと漠然とわかってきました。でも、人とどう違うのか自分ではあまりわからないので、とにかく自分が感じたこと、思ったことを口にするというのを大事にしています」

人とは違う神田ならではの視点。この個性をいずれ報道番組でも生かせたらと考えている。

「報道番組のキャスターをやっているとインタビュアーを担うこともあると思いますが、その時にほかのキャスターの方とは違うベクトルから質問ができるかもしれないと思っています。そうすると、ほかの番組ではおっしゃっていない答えが返ってきて、ほかとは違うニュースになるかもしれない。そういう風に生かせたらなと思っています」

また、NHK時代に学んだジャーナリストとしての視点も大切にしていきたいと語る。

「NHKのときに先輩から『アナウンサーは半分ジャーナリストでありなさい』と教わりました。NHKのアナウンサーは自分で取材に行ったりニュース原稿を書いたりするのですが、なぜ今このタイミングでこの事件が起きたのかとか、『なぜ今』を考えることが大切だと。NHKにいるとそれが当たり前でしたが、外に出るとそういう視点で物事を見ている方って多くないなと思ったので、そこはこれからも大切にしていけたらと思います」

  • 神田愛花

報道番組に惹かれる理由「『生きている!』と感じられる」

バラエティに引っ張りだこの状況でも、帯の報道番組のMCという目標はブレない。

「報道はワクワクするんです! 事件や事故に関しては悲しいこともありますが、時代が動いているという、その近くにいると『生きている!』と感じられて。自分の肌で感じたことをお伝えしたいという思いもありますし、今地球で起きていることをちゃんと把握することが生きている喜びになるので、報道に関わっていきたいと思っています」

帯の報道番組のMCに近づいているという感覚は「まだない」という神田だが、フリーに転身してよかったと「常に感じています」ときっぱり。「自分らしさに気づけたこともそうですが、フリーになってから身長が155から156センチに、1センチ伸びたんです!」と神田らしい喜びを感じた瞬間を教えてくれた。

「これくらいの身長の人にとって1センチって大きいので、すごくうれしくて! NHKっぽくちゃんとしなきゃと思って仕事をしてきて、その枠が外れた時に体が反応したのかなと。あるいは、フリーになると自分の判断が大事になり、ちゃんとしなきゃと思って背筋が伸びたのかわかりませんが、身長が伸びてフリーのほうが向いているんだなと思いました」