博多発別府行の特急「かんぱち」号は月・水・土曜日、別府発博多行の特急「いちろく」号は火・金・日曜日に運行予定。車内での食事は曜日ごとに異なり、「かんぱち」号は福岡市の3店舗(和食2店舗、イタリアン1店舗)、「いちろく」号は大分市の3店舗(和食2店舗、フレンチ1店舗)がそれぞれ地元食材を使った食事を提供する。

「かんぱち・いちろく」はJR券と食事がセットになった旅行商品として発売。専用サイトでJR九州企画・実施分を販売するほか、全国のおもな旅行会社でも販売される。座席のみの販売や、「みどりの窓口」での販売は行わない。博多・久留米~由布院・大分・別府間において、1人あたりの旅行代金は畳個室の利用で大人2万3,000円(こども1万9,000円)、ソファ席・BOX席の利用で大人1万8,000円(こども1万5,000円)とのこと。

「ゆふ高原線」の愛称を持つ久大本線は、特急「ゆふいんの森」や「或る列車」(現在は整備中)をはじめ、観光客に人気の列車が多く運行されてきた。新D&S列車「かんぱち・いちろく」は、主要な観光地である由布院駅に停車するだけでなく、久大本線の各駅でおもてなしも行われる。沿線の人々と交流できる列車として、「ゆふいんの森」とはタイプの異なる列車になることを期待したい。JR九州のD&S列車といえば、これまで水戸岡鋭治氏による車両デザインのイメージが強かったが、「かんぱち・いちろく」は「脱・水戸岡デザイン」のD&S列車としても注目されている。

  • 新D&S列車「かんぱち・いちろく」の車内

  • 新D&S列車「かんぱち・いちろく」の外観