JR北海道は、北海道新幹線札幌開業に向けた新千歳空港へのアクセス強化の一環として733系を増備するとともに、新幹線札幌開業後は在来線の高速化に取り組むと発表した。「JR北海道グループ中期経営計画 2026」で明らかにされた。

  • 新千歳空港駅発着の「エアポート」に使用される733系

733系の新製は今年度の事業計画にも盛り込まれており、老朽化した721系を置き換えることで編成定員を増やす。新千歳空港駅発着の「エアポート」は毎時6本化して輸送力を増やし、運転時間帯も拡大。指定席「uシート」の販売数も増やすとしている。

都市間輸送の充実も図り、一部の特急列車で時分短縮による速達化を進める。一部の特急列車で導入した全車指定席化はさらに拡大。ボールパーク新駅開業に向けた輸送体系の検討も行う。

在来線の高速化に関して、北海道新幹線札幌開業までは新幹線工事に注力するとした上で、開業後、とくに利用の多い札幌~新千歳空港間と札幌~旭川間において、到達時間を大幅に短縮する計画を明らかにしている。

  • 札幌~旭川間で運転される特急「ライラック」

現在、最速33分で結んでいる札幌~新千歳空港間(46.6km)は、軌道強化や線形改良、現行120km/hの引上げ、高架化による踏切解消などで最速25分をめざすとした。新千歳空港駅のスルー化についても、関係者と協力して検討するという。現在、最速1時間25分で結ぶ札幌~旭川間(136.8km/h)も同様の取組みにより、最速60分をめざすとしている。