『離婚しない男 ―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』 土曜23時30分~ テレ朝
出演者:伊藤淳史、小池徹平、篠田麻里子ほか
寸評:鈴木おさむ引退前のラスト作だが、通常運転のネタドラマ。『奪い愛』シリーズ同様、過剰なセリフと演技で笑いとツッコミを誘っている。クリエイターながら質にこだわらず割り切れる鈴木の強みであり、初回まで伏せてサプライズ発表したヒロインの篠田が流れを作った。
採点:【脚本☆ 演出☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆】
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』 土曜23時40分~ 東海テレビ・フジ
出演者:原田泰造、中島颯太、城桧吏ほか
寸評:タイムリープなどに頼らず、世代間ギャップや昭和の時代錯誤を真っ向から扱う東海テレビの制作姿勢に好感。家庭でも職場でも嫌われている古い価値観のおっさんがゲイの青年と出会い、理解不能の状態からアップデートを重ねる不器用な姿を応援したくなる。ジェンダーレス、ひきこもり、推し活などのテーマを扱い、あらゆる人の「好き」「自分らしさ」を肯定する時代にフィットした作品。原田、中島、城が会話を交わすシーンは、癒しと気づきであふれている。
採点:【脚本☆☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】
『さよならマエストロ ~父と私のアパッシオナート~』 日曜21時~ TBS
出演者:西島秀俊、芦田愛菜、石田ひかりほか
寸評:やはりその設定から昨年の『リバーサルオーケストラ』と比べられるのは仕方がない。『VIVANT』『下剋上球児』に続いて父と娘の関係再生というホームドラマを前面に出したところが“日曜劇場らしさ”か。問題は“音楽の持つ力”を見せるシーンが少なく、ネット上に感動の声があがらないこと。芦田、當真あみ、久間田琳加ら若手が役に押し込められていて、本来の魅力が出ていないように見えてしまう。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
『アイのない恋人たち』 日曜22時~ ABC・テレ朝
出演者:福士蒼汰、岡崎紗絵、佐々木希ほか
寸評:遊川和彦の脚本では定番の、ダジャレ絡みのコンセプト、記号的にキャラ分けした登場人物、舞台のような熱いセリフをベースにしつつ、現代の恋愛問題に斬り込もうとしている。7人もの主要キャストがいるため1人あたりの感情表現は少なく、いきなり気が変わって熱くなるようなシーンが目立ち、唐突感は否めず。『逃げるは恥だが役に立つ』以降のここ7年あまり、ラブストーリーのベースは1対1の純愛であり、恋愛群像劇は昭和・平成からアップデートされていない。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆】
『厨房のありす』 日曜22時30分~ 日テレ
出演者:門脇麦、永瀬廉、前田敦子ほか
寸評:グルメドラマと思いきや自閉スペクトラム症の描写が強烈で多く、明るい作品ではなかった。LGBTが当然のように扱われる中、いまだ発達障害を特別視し、天才ヒーローのように描くプロデュースは疑問。主人公のセリフ量は凄いが視聴者の胸に訴えかけるようなものは少なく、複雑な感情を表現できる門脇の強みが見られない。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆】




