日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’24』(毎週日曜24:55~)では、『なぎちゃん 小児がんの少女と家族の9か月』(福岡放送制作)を、きょう28日に放送する。

  • 加茂渚ちゃん(左)と父の朋也さん

福岡・北九州市に暮らす5歳の加茂渚ちゃんは、両親と2つ年上の姉との4人家族で、「なぎちゃん」と呼ばれている、人なつっこく、天真爛漫な女の子だ。

そんななぎちゃんが「小児脳幹部グリオーマ」と診断されたのは2022年8月。脳の中枢部・脳幹に腫瘍ができるため手術で取り除くことは難しく、抗がん剤もほとんど効かないとされている。

診断から2年後に生きていられる確率は、わずか10%。病気が分かった時点で、そうした事実を家族に伝えなければならないという。

1か月ほど入院したなぎちゃんは退院後、通院しながら放射線治療を受けることになった。「頭に悪いバイ菌がいるから、やっつけようね」と伝えた両親は、これまで以上に家族の時間を大事にしようと心に決めた。

主治医の指示で、訪問看護師が体調をチェックし、日常生活をサポート。それでも、病状は徐々に悪化していく。なぎちゃんと一緒にいられる時間は、どれだけ残されているのだろう……家族みんな、日に日に募る不安とも闘っていた。

「幼稚園の友達と一緒に修了式を迎えること」「遊園地でメリーゴーラウンドに乗ること」「憧れのランドセルでお姉ちゃんと小学校に通うこと」…なぎちゃんが望むこと、その一つひとつが家族のかなえたい夢となった。

なぎちゃんと家族が過ごした、温かく、かけがえのない9か月の日々。カメラがそっと寄り添っている。