タレントの中山秀征の長男で俳優の中山翔貴が、TBS系日曜劇場『下剋上球児』(毎週日曜21:00～)に阪大輔(ばん・だいすけ)役で出演。11月26日放送の第7話で初登場した。小学1年生から青山学院大学時代まで野球を続けた経験を生かして役をつかみとった中山にインタビューし、俳優を目指したきっかけや、野球から学んだこと、父・秀征と母で元宝塚歌劇団星組トップ娘役・白城あやかからの教えなどについて話を聞いた。
-
中山翔貴 撮影:加藤千雅
三重県立越山高校の弱小野球部の立て直しに奮闘する主人公・南雲脩司役を鈴木亮平が演じる本作。家庭科担当で野球部部長の山住香南子役を黒木華が演じ、約半年間に及ぶオーディションを経て決定した若手俳優たちが野球部メンバーとして出演している。
野球部時代、投手だった中山は、オーディションでは140km投球を見せたという。演じる阪大輔は、2018年度入学の南雲高校野球部メンバー。第7話では、練習見学に来た中学3年生として登場し、教員免許を持たずに教師をしていた南雲に向かって「ニセの!?」と言い、「絶対に甲子園行きたいです!!」と思いを伝えるなど、元気いっぱいなキャラで存在感を放っていた。
■母・白城あやかのコンサートを見て芸能界に興味
――小学1年生の時からずっと野球をやられていたとのことですが、野球選手を目指していたのでしょうか?
ずっとプロ野球選手を目指していました。気づいたら野球を始めていて、気づいたら野球選手を目指していたという感じです。
――大学時代は怪我との戦いもあったそうですね。
高校の時に腰椎分離症という怪我をしてしまい、そこからずっと腰が悪くて、大学ではイップスという、投げられなくなってしまうものも発症し、いろいろあってうまくいかず悔しい思いをしました。
――そこから芸能界に入ろうと思ったきっかけも教えてください。
高3の時に母のコンサートを見て、スポットライトが当たる世界ってかっこいいなと強烈に惹かれて。その時はまだ野球をやりたかったので野球を選びましたが、大学に入って今後の進路を考える時に、やっぱりやりたいなと、後悔しないように挑戦してみようと思いました。
――実際に俳優として活動されてきていかがですか?
すごく楽しいです。まだ経験も少ないので、日々成長できているという実感がありますし、新しいことを知れているという感覚がすごく強く、新しいことだらけで楽しいです。
――特に大きな経験になったなと感じている作品や出会いを教えてください。
『沈黙の艦隊』という映画で水川あさみさんや玉木宏さんたちとご一緒させていただいたのですが、引っ張ってもらったという感覚があり、すごく印象に残っています。
――水川さんは玉木さんからどんなことを学びましたか?
皆さん切り替えがすごくて、待っている間などは気さくに話しかけてくださるのですが、カチンコが鳴った瞬間に役に入って、すごいなと思いました。
――野球の経験が俳優業にプラスになっているなと感じることはありますか?
ピッチャーだったのですが、大学時代スピードが遅かったので、生き残らなきゃいけないと思った時にアンダースローに投げ方を変えて勝負し、厳しい世界の中でも生き残る道を探すために考える力はついたなと思います。
(C)TBSスパークル／TBS 撮影：Len、ENO
■試合シーンにワクワク「高校野球に戻ったような感覚」
――『下剋上球児』の試合のシーンを撮影した感想もお聞かせください。
ブラスバンドの方や応援団、エキストラの方もたくさん来てくださって、応援歌が演奏されて、楽しすぎました! 撮影しているというより、高校野球に戻ったような感覚にもなり、ずっとワクワクしていました。
――役として再び高校球児になり、甲子園を目指しているというのはいかがですか?
高校の時に甲子園は出られなかったので、役でもう1回甲子園を目指せるというのはうれしいです。役者じゃないとできないことなので、この仕事をやっていてよかったなと思った瞬間でした。
