フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、LGBTQの人々が集う東京・新宿二丁目で53年続いてきた深夜食堂「クイン」を営む夫婦と客の人間模様を追った『新宿二丁目の深夜食堂2 ~名物ママ 54年目の決断~ 前編』を3日に放送する。

  • 厨房に立つりっちゃん(左)と夫の加地さん

午前0時から朝の9時まで営業する「クイン」は、1970年のオープン以来、この街に流れついた人々の心を癒やしてきた。多くの客の目的は、名物ママ・りっちゃん(77)に会うこと。恋愛の悩みや人生相談など、ここでしか話せない悩みをぶつければ、返ってくるのは、優しいアドバイスや、時に厳しい叱咤激励で、心の中にポッカリ空いた穴を埋めてくれるのだ。

さらに、夫の加地さん(77)が作る「焼き魚」や「しょうが焼き」、「おにぎり」や「500円定食」など、安くて温かな家庭料理が、お腹を満たしてくれる。

78歳を迎える夫婦が客のいなくなった店内で語り合うのは、「店の今後」について。店舗の賃貸契約が2024年夏に更新を迎える。年々、体力の衰えを感じ、閉店時間の朝9時を待たずに店を閉じる日もあった。それでも、「店を辞めないで」という“二丁目の住人”たちの声に応え、満身創痍の身で、営業を続けていた。

2023年夏、夫婦は来夏の賃貸契約の更新を機に「クイン」を閉店することに決めた。残りは、あと1年…心のよりどころを失うことに動揺しながらも、「最後まで見守りたい」と声援を送る常連客たち。しかし、そんな中、連日続いた記録的な猛暑で、夫・加地さんが、突然倒れてしまう…。

ナレーションは、女優の吉田羊が担当する。

(C)フジテレビ