難しい言葉を知っていると周りから「おっ」と思われたり、表現が豊かになったり、雑学として話のネタに使えたりします。

本記事では読み方が難しい漢字、意味を勘違いしがちな慣用句、日本独特の美意識を表す言葉、響きや意味がかっこいい言葉や意味を想像しにくいカタカナ語など、さまざまな難しい言葉を集めました。

  • 難しい言葉の一覧

    読み方が難しい漢字、意味を勘違いしがちな慣用句など、さまざまな角度から難しい言葉を集めました

意味が難しい言葉の一覧

まずは、字面を見ただけでは意味がわかりにくい言葉や、言葉の意味自体がわかりにくく難しい言葉をご紹介します。日常生活で見掛ける言葉もあるので、ぜひ覚えてみてください。

誤謬

「誤謬(ごびゅう)」は間違い、誤りという意味の言葉で、「誤」も「謬」も共に「あやまり」を表す漢字です。

「誤謬を正す」のように一般的にも使われる言葉ですが、論理学では専門用語として「誤謬」が登場し、正しくない推論や論証のことを表します。

侘び寂び

「侘び寂び(わびさび)」は日本特有の美意識です。

「侘び」は簡素、質素なものに美しさを感じる、趣の心のことです。「寂び」は古くなることで独特な味わいが出てくることを指します。

これらを合わせて、質素なものや不完全なものに美を感じる心、といった意味を表します。西洋の豪華さ、シンメトリーなどを中心とする美意識とは対を成す概念です。

しかしその奥深い概念を文章で説明することは難しく、その本質を理解するには「侘び寂びがある」とされる状況を実際に体験したり、美術品を見たりするしかないかもしれません。

齟齬

「齟齬(そご)」は物事が食い違ったり行き違ったりすることを指す言葉です。漢字が難しいだけでなく、単に2つの物事が違うことを表す「相違(そうい)」と区別しにくく、意味もわかりづらい言葉です。

例えば以下の会話では、砂糖ではなく塩だったという相違はありますが、なにも食い違いはありません。

  • A:「これは砂糖ですか?」
  • B:「いいえ、塩です」

一方、以下は両者の言い分に食い違いがあるため、「齟齬がある」と表現するのが適切です。

  • A:「これは砂糖ですよ」
  • B:「いいえ、塩に間違いありません」

杞憂

「杞憂(きゆう)」は必要以上に心配すること、取り越し苦労という意味の故事成語です。

古代中国の「杞」の国の人が、空が落ちてこないか心配したことが由来です。

「憂」という字は心配する、うれえる、という意味なので何となく意味がわかるでしょうが、「杞」が国の名前だということを知っている人は少ないでしょう。元となった故事を知らないと、正しい意味にたどり着くのが難しい言葉です。

偕老同穴

「偕老同穴(かいろうどうけつ)」は夫婦仲が良いことを表す四字熟語です。古代中国の詩集『詩経』に由来し、「生きて共に老いて、死んで同じ墓穴に入る」ことを表しています。

「同穴」だけで2人で同じ墓に入るということまで想像できず、文字を見ただけでは意味がつかみにくい言葉です。

なお同様に夫婦の絆、仲むつまじいことを意味する言葉として「比翼連理(ひよくれんり)」や「連理の枝(れんりのえだ)」などがあります。

虚心坦懐

「虚心坦懐(きょしんたんかい)」はわだかまりのない心で、物事にこだわらず、素直に接する様子を表す四字熟語です。「虚心」が空っぽでわだかまりのない心、「坦懐」が心が穏やかで物事にこだわらないことを表します。

一見しただけでは意味がわかりづらく、使いどころもすぐには思いつかない言葉です。

例えば「今までのことは忘れて、虚心坦懐に話し合う」のように、偏見や先入観を持たずに、心を開いて相手に接する、といったことを表現したいときに使われます。

恣意的

「恣意的(しいてき)」は、個人の勝手な判断や都合によって物事を決めることを意味します。客観性や公平性を欠いた意思決定を指し、ビジネスでは「恣意的な評価」など批判的な文脈で使われます。

逡巡

「逡巡(しゅんじゅん)」は、決断をためらって迷うことを意味します。会議や交渉の場で、即断できずに時間をかけてしまう状況を表す言葉です。

僥倖

「僥倖(ぎょうこう)」は、思いがけない幸運を意味します。努力では得られない偶然の成功を指し、「僥倖に恵まれた結果」などの表現で使われます。

矜持

「矜持(きょうじ)」は、自分の信念や誇りを大切にする心を意味します。ビジネスでは「プロとしての矜持を持つ」など、誠実な姿勢を表す言葉として使われます。

懐疑的

「懐疑的(かいぎてき)」は、物事を疑ってかかる態度を意味します。新しい提案やデータに対して「懐疑的な見方をする」など、慎重な姿勢を表す言葉です。

詭弁

「詭弁(きべん)」は、もっともらしく聞こえるが、実際には誤った論理を用いた議論を意味します。議論や交渉で相手の主張を批判する際に使われます。

韜晦

「韜晦(とうかい)」は、自分の能力や本心を隠して目立たないようにすることを意味します。戦略的沈黙や控えめな態度を表す言葉です。

懊悩

「懊悩(おうのう)」は、深く悩み苦しむことを意味します。意思決定や人間関係で葛藤を抱える状況を表す際に使われます。

諧謔

「諧謔(かいぎゃく)」は、ユーモアや皮肉を交えた機知に富んだ話し方を意味します。プレゼンやスピーチで知的な笑いを誘う表現として使われます。

一意専心

「一意専心(いちいせんしん)」は、ひとつのことに心を集中させて取り組むことを意味する四字熟語です。ビジネスでは、目標達成に向けて全力を尽くす姿勢を表す際に使われます。

越権行為

「越権行為(えっけんこうい)」は、自分の権限を越えて他人の領域に踏み込む行為を意味します。組織内の役割や責任を無視した行動として、注意喚起の文脈で使われます。

徒労

「徒労(とろう)」は、努力しても成果が得られない無駄な労力を意味します。プロジェクトが失敗した際などに「徒労に終わった」と表現されます。

画餅

「画餅(がべい)」は、絵に描いた餅のように、実現性のない計画や理想を意味します。ビジネスでは、実行力のない戦略や提案を批判する際に使われます。

玉石混淆

「玉石混淆(ぎょくせきこんこう)」は、優れたものと劣ったものが混在している状態を意味します。人材や情報の評価において、選別の難しさを表す言葉です。

杓子定規

「杓子定規(しゃくしじょうぎ)」は、融通が利かず、決まりきった方法に固執することを意味します。柔軟性を欠いた対応を批判する際に使われます。

徒党を組む

「徒党を組む(ととうをくむ)」は、仲間を集めて集団で行動することを意味します。ネガティブな文脈では、派閥や利権集団を指すこともあります。

忖度

「忖度(そんたく)」は、相手の気持ちや意向を推し量って行動することを意味します。近年では政治や企業の意思決定において話題になることが多い言葉です。

画期的

「画期的(かっきてき)」は、これまでにない新しい発想や技術によって、物事に大きな変化をもたらすことを意味します。イノベーションの文脈でよく使われます。

前例踏襲

「前例踏襲(ぜんれいとうしゅう)」は、過去の事例や慣習に従って物事を進めることを意味します。保守的な姿勢を表す言葉として、改革の対比で使われます。

背水の陣

「背水の陣(はいすいのじん)」は、退路を断って決死の覚悟で物事に臨むことを意味します。ビジネスでは、絶対に成功させたいプロジェクトに対する姿勢を表す際に使われます。

玉虫色

「玉虫色(たまむしいろ)」は、ビジネスでは、曖昧でどちらとも取れるような表現や態度を意味します。政治的・企業的な発言で、明言を避けるときに使われることが多い言葉です。

朝令暮改

「朝令暮改(ちょうれいぼかい)」は、朝に出した命令を夕方には改めるという意味で、方針やルールが頻繁に変わることを批判的に表す四字熟語です。

画竜点睛

「画竜点睛(がりょうてんせい)」は、物事の最後に重要な仕上げを加えることで、全体が完成するという意味です。プレゼンや企画の最終調整に使われます。

一石二鳥

「一石二鳥(いっせきにちょう)」は、ひとつの行動で二つの成果を得ることを意味します。効率的な戦略や施策を評価する際に使われます。

言質を取る

「言質を取る(げんちをとる)」は、相手の発言を証拠として確保することを意味します。契約や交渉の場面で、後の責任追及のために使われる言葉です。

徒花

「徒花(あだばな)」は、実を結ばない花、つまり成果につながらない努力や表面的な成功を意味します。プロジェクトの失敗や空回りを表す際に使われます。

内向的

「内向的(ないこうてき)」は、外部よりも自分の内面に意識が向く性格傾向を意味します。チーム内の性格分析や人材評価で使われることがあります。

外発的動機

「外発的動機(がいはつてきどうき)」は、報酬や評価など外部からの刺激によって行動する動機を意味します。人材育成やモチベーション管理の文脈で使われます。

内発的動機

「内発的動機(ないはつてきどうき)」は、自分の興味や価値観から生まれる行動の動機を意味します。自律的な働き方やキャリア形成に関する議論で登場します。

一過性

「一過性(いっかせい)」は、ある現象や状態が一時的に現れてすぐに消えることを意味します。ビジネスでは「一過性のブーム」など、持続性のない流行を表す際に使われます。

徒手空拳

「徒手空拳(としゅくうけん)」は、何の武器も持たずに立ち向かうことを意味します。転じて、資金や支援がない状態で挑戦する姿勢を表す言葉です。

一知半解

「一知半解(いっちはんかい)」は、物事を十分に理解していない浅い知識を意味します。会議や議論での不正確な発言を戒める際に使われます。

自家撞着

「自家撞着(じかどうちゃく)」は、自分の言動が矛盾していることを意味します。論理的整合性を欠いた主張を批判する際に使われます。

杞憂に終わる

「杞憂に終わる(きゆうにおわる)」は、心配していたことが実際には起こらず、無駄な不安だったことを意味します。リスク評価の結果などで使われます。

一攫千金

「一攫千金(いっかくせんきん)」は、一度の機会で大きな利益を得ることを意味します。投資や起業の文脈で使われることが多い言葉です。

朝三暮四

「朝三暮四(ちょうさんぼし)」は、言葉巧みに人をだますことを意味する故事成語です。実質が変わらないのに印象操作する例として使われます。

言語道断

「言語道断(ごんごどうだん)」は、言葉にできないほどひどいことを意味します。ビジネスでは、非常識な対応や不正行為を強く非難する際に使われます。

一目置く

「一目置く(いちもくおく)」は、相手の実力や知識を認めて敬意を払うことを意味します。社内での評価や人材紹介の場面で使われます。

隔靴搔痒

「隔靴搔痒(かっかそうよう)」は、靴の上からかゆいところをかくように、物事が思うように進まずもどかしい状態を意味します。間接的な対応や効果の薄い施策を表す際に使われます。

一騎当千

「一騎当千(いっきとうせん)」は、一人で千人の敵に匹敵するほどの強さや能力を持つことを意味します。ビジネスでは、非常に優秀な人材を称える際に使われます。

会者定離

「会者定離(えしゃじょうり)」は、出会った者は必ず別れを迎えるという仏教由来の言葉です。人間関係やプロジェクトの終焉を冷静に受け止める際に使われます。

一罰百戒

「一罰百戒(いちばつひゃっかい)」は、一人を罰することで多くの人に戒めを与えることを意味します。組織内の規律維持や教育的指導の文脈で使われます。

一長一短

「一長一短(いっちょういったん)」は、長所も短所もあることを意味します。人材評価や製品比較など、バランスを見極める場面で使われます。

言行不一致

「言行不一致(げんこうふいっち)」は、言っていることと実際の行動が一致しないことを意味します。信頼性や誠実さを問う場面で使われます。

一喜一憂

「一喜一憂(いっきいちゆう)」は、状況の変化に一喜一憂する、つまり感情が振り回される様子を意味します。冷静な判断が求められる場面で使われます。

自業自得

「自業自得(じごうじとく)」は、自分の行いの結果を自分で受けることを意味します。失敗やトラブルの原因が本人にある場合に使われます。

一目瞭然

「一目瞭然(いちもくりょうぜん)」は、ひと目見ただけで明らかにわかることを意味します。資料やデータのわかりやすさを評価する際に使われます。

言い得て妙

「言い得て妙(いいえてみょう)」は、物事の本質を的確に言い表していることを意味します。プレゼンや議論で、表現力を称賛する際に使われます。

一念発起

「一念発起(いちねんほっき)」は、あることを強く決意して行動を始めることを意味します。転職や起業など、大きな決断をする場面で使われます。

不即不離

「不即不離(ふそくふり)」は、近づきすぎず離れすぎず、適度な距離感を保つことを意味します。人間関係やビジネスパートナーとの関係性を表す際に使われます。

他山の石

「他山の石(たざんのいし)」は、他人の誤りや失敗でも自分の向上に役立てることができるという意味のことわざです。反面教師としての学びを表します。

一朝一夕

「一朝一夕(いっちょういっせき)」は、短い時間では成し得ないことを意味します。スキル習得や信頼構築など、時間がかかるものに対して使われます。

付和雷同

「付和雷同(ふわらいどう)」は、自分の意見を持たず、他人の意見に安易に同調することを意味します。会議や集団行動での批判的な文脈で使われます。

一心不乱

「一心不乱(いっしんふらん)」は、ひとつのことに集中して他のことに心を乱されない様子を意味します。集中力や専念する姿勢を表す言葉です。

自利利他

「自利利他(じりりた)」は、自分の利益を追求することで他人の利益にもつながるという仏教的な考え方です。企業理念やCSRの文脈で使われます。

一事が万事

「一事が万事(いちじがばんじ)」は、ひとつの事例がすべてに通じると考えることを意味します。小さな行動から全体の姿勢を評価する際に使われます。

臥薪嘗胆

「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」は、苦労を重ねて目的達成のために努力することを意味します。困難な状況でも耐え忍ぶ姿勢を表す四字熟語です。

読みが難しい言葉の一覧

  • 難しい読みの言葉

ここでは、日常生活でも使う可能性のある難読漢字をご紹介します。いざという時のために、読めるようにしておきましょう。

逼迫

「逼迫」は「ひっぱく」と読み、さしせまる、余裕がない、という意味です。「逼」も「迫」も、せまる、近づくという意味があります。

「財政が逼迫する」「医療体制の逼迫が懸念される」といった表現で、ニュース等でも耳にすることがよくある言葉です。しかし「逼」は「逼迫」以外ではあまり使われず、常用外の漢字でもあるため、読み方に迷う人も多いでしょう。

確り

「確り」は「しっかり」と読みます。「しっかり結ぶ」のように使われる、確実さや堅固さを表す言葉です。

意味を見ると納得する人が多いでしょうが、通常は「しっかり」とひらがなで書くため、読むのが難しい漢字です。

慇懃

「慇懃」は「いんぎん」と読み、礼儀正しいこと、真心がこもっていることを表す言葉です。「慇」も「懃」も丁寧、という意味があります。

どちらの漢字も常用外漢字であり、あまり使われない字のため、読みにくい熟語の一つです。

丁寧な振る舞いが逆に失礼な態度に見えるという意味の四字熟語、「慇懃無礼(いんぎんぶれい)」の形でもよく使われます。

鮟鱇

「鮟鱇」は「あんこう」と読み、深海に生息する魚のアンコウを指します。鍋料理や肝が絶品とされる、古くから日本で親しまれている魚です。

また、太って腹が出た力士の体形を「鮟鱇形(あんこがた)」といいます。小豆で作る「あんこ」だと勘違いしている人もいるかもしれませんが、実は魚のアンコウの体形に似ているというのが語源です。

無花果

「無花果」は「いちじく」と読み、夏から秋にかけて旬を迎えるおなじみの果物です。イチジクは花が咲かないと考えられていたため、この字があてられるようになったといわれています。

しかし、実は花が咲かないのではなく、果実の中心部分に花が隠れています。外からは花が見えないので、花が咲かないと勘違いされたようです。

なお「映日果」と書くこともあります。

竜髭菜

「竜髭菜」は「あすぱらがす」と読み、野菜のアスパラガスのことです。地面から芽が伸びる姿がリュウのヒゲに似ていることから、この漢字になったという説があります。

ちなみに台湾でよく食べられている野菜で「龍のヒゲ」という意味の「龍鬚菜(ロンシューツァイ)」という青菜があります。また、庭などの植栽として利用されるリュウノヒゲ(別名ジャノヒゲ)という植物をご存じの方も多いでしょう。

このように、植物を竜(龍)のヒゲに例えることは珍しくないようです。

齟齬

「齟齬(そご)」は、意見や認識の食い違いを意味します。会議や契約交渉などで「齟齬が生じる」と使われることが多く、漢字の形も意味も難解なため、誤読されやすい言葉です。

訥弁

「訥弁(とつべん)」は、話し方が滑らかでなく、口下手なことを意味します。自己紹介や面接で「訥弁ですが誠実に対応します」と使われることもありますが、「訥」は難読漢字です。

慮る

「慮る(おもんぱかる)」は、相手の気持ちや状況を深く考慮することを意味します。「相手を慮る姿勢が大切」など、配慮や思いやりを表す言葉ですが、「慮」の読み方が難しく誤読されがちです。

辟易

「辟易(へきえき)」は、圧倒されて困る、うんざりするという意味です。「長時間の会議に辟易する」などの使い方がありますが、「辟」の読みが難しく、意味も誤解されやすい言葉です。

喧伝

「喧伝(けんでん)」は、広く言いふらす、盛んに宣伝することを意味します。「新製品を喧伝する」など、マーケティングの文脈で使われますが、「喧」の読みが難しいため誤読されがちです。

諫言

「諫言(かんげん)」は、目上の人に対して忠告や助言をすることを意味します。「上司に諫言する勇気」など、組織内のコミュニケーションで使われますが、「諫」の読みが難しい言葉です。

矜持

「矜持(きょうじ)」は、自分の信念や誇りを大切にする心を意味します。意味が難しいだけでなく、「矜」の読み方が難しく、誤読されやすい言葉です。

喫緊

「喫緊(きっきん)」は、非常に急を要することを意味します。「喫緊の課題」「喫緊の対応が必要」など、ビジネスでよく使われますが、「喫」の読みが難しく、誤読されることがあります。

惹起

「惹起(じゃっき)」は、事件や問題などを引き起こすことを意味します。「トラブルを惹起する要因」など、リスク分析や報告書で使われますが、「惹」の読みが難しい言葉です。

醸成

「醸成(じょうせい)」は、ある状態や雰囲気を徐々に作り出すことを意味します。「信頼関係を醸成する」など、組織づくりや人間関係の文脈で使われますが、「醸」の読みが難しく誤読されがちです。

僭越

「僭越(せんえつ)」は、自分の立場をわきまえずに出過ぎたことをするという意味です。「僭越ながら申し上げます」など、謙遜の意を込めた表現としてビジネスメールでもよく使われますが、「僭」の読みが難しい言葉です。

慫慂

「慫慂(しょうよう)」は、相手にすすめて行動させることを意味します。「上司の慫慂により参加した」などの使い方がありますが、漢字が難しく、読み方も一般的ではありません。

逍遥

「逍遥(しょうよう)」は、気ままに歩き回ることを意味します。ビジネスでは「逍遥的な思考」など、自由な発想や行動を表す際に使われることがありますが、「逍」も「遥」も難読漢字です。

譲渡

「譲渡(じょうと)」は、権利や財産などを他人に譲り渡すことを意味します。契約書や法務文書で頻出しますが、「譲」の読みが難しく、誤読されることがあります。

贖罪

「贖罪(しょくざい)」は、罪を償うことを意味します。企業の不祥事対応や倫理的な議論で使われることがあり、「贖」の読みが難しい言葉です。

謳歌

「謳歌(おうか)」は、喜びを大いに表すことを意味します。「自由を謳歌する」「成功を謳歌する」などの使い方がありますが、「謳」は常用外漢字で読みづらい言葉です。

煩瑣

「煩瑣(はんさ)」は、細かくて煩わしいことを意味します。「煩瑣な手続き」「煩瑣な業務」など、事務処理や制度設計の文脈で使われますが、読み方が難しい言葉です。

醜聞

「醜聞(しゅうぶん)」は、世間に知られると恥ずかしいような不祥事やスキャンダルを意味します。企業や政治の不正に関する報道で使われますが、「醜」の読みが難しい言葉です。

謗る

「謗る(そしる)」は、他人を悪く言う、非難するという意味です。「他人を謗るべきではない」など、倫理的な文脈で使われますが、「謗」の読みが難しく、誤読されがちです。

咎める

「咎める(とがめる)」は、過ちや失敗を責めることを意味します。「部下のミスを咎める」など、注意や指導の場面で使われますが、「咎」の読みが難しい言葉です。

意味を勘違いしがちで難しい慣用句の一覧

  • 難しいことわざや慣用句

ここでは、間違って使われやすい、本来の意味が難しい慣用句をご紹介します。人によっては本来の意味を知らず、解釈が異なる可能性があるため、注意して使うようにしましょう。

敷居が高い

「敷居が高い(しきいがたかい)」は、不義理をしてしまったなど、人間関係に問題が生じて、相手の家を訪ねにくくなることを表す慣用句です。

しかし高級さや格式の高さから、店舗に入りにくいという意味だと誤用している人が多くいます。文化庁が行った令和元度の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で理解している人が29%、間違った意味で理解している人が約56%でした。

よって「敷居が高い」は、誤解を与えずに使うのが難しい言葉と言えるでしょう。

気が置けない・気の置けない

「気が置けない(きがおけない)」や「気の置けない(きのおけない)」は、遠慮が不要な、打ち解けた関係を表す言葉です。例えば「気の置けない友人」は、とても親しい友人を意味します。

しかし「気の置けない」は、逆に気兼ねや遠慮が必要な関係という意味で誤用する人が多い言葉です。文化庁が行った平成24年度の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で理解している人が約43%、間違った意味で理解している人が約48%でした。

このように「気の置けない」は相手によって意味が逆転してしまうため、使いどころの難しい言葉です。

潮時

「潮時(しおどき)」は何かを行うのにちょうどいい時期を表す言葉です。もとは海の潮の満ち引きに関連した言葉が、一般でも使われるようになったと考えられます。

しかし、「潮時」が何かの終わりを表す言葉だと誤解している人も一定数います。文化庁が行った平成24年度の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で理解している人が60%、間違った意味で理解している人が約36%でした。

本来の意味で使っている人が多いものの、意味を誤解される可能性のある言葉だと言えるでしょう。

檄を飛ばす

「檄を飛ばす(げきをとばす)」は、自分の考えを広く知らしめ同意を求めること、またそれによって人々に行動を促すことを表す言葉です。

しかし、実際には本来の意味よりも「頑張るように励ますこと」「元気のない人を活気づけること」「激励すること」という意味だととらえている人の方が多いようです。文化庁が行った平成29年度の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で理解している人が約22%、間違った意味で理解している人が約67%でした。

もやは誤用されることの方がはるかに多い言葉のため、「頑張るように励ますこと」「元気のない人を活気づけること」「激励すること」という意味も辞書に掲載されるまでになりました。

なお「檄を飛ばす」の「げき」は「檄」と書きます。「檄」は訓読みで「ふれぶみ」と読み、自分の考えを述べて人々に行動を促す文書のことを言います。訓読みで「はげ(しい)」「はげ(ます)」と読む「激」と書き間違える人が多いので、併せて注意しましょう。

一目置く

「一目置く(いちもくおく)」は、相手の実力を認めて敬意を払うことを意味します。

しかし「距離を置く」「避ける」といった意味で使われることがあり、誤解されやすい言葉です。尊敬のニュアンスがあるため、使い方には注意が必要です。

手をこまねく

「手をこまねく(てをこまねく)」は、何もせずに見ていることを意味します。

しかし「手を組む」「協力する」といった意味で使われることがあり、誤解を招きやすい言葉です。実際には「傍観する」ニュアンスが強い表現です。

二の足を踏む

「二の足を踏む(にのあしをふむ)」は、ためらって行動に移れないことを意味します。

しかし「慎重に進める」「一歩踏み出す」といった意味で誤用されることがあり、ニュアンスの違いに注意が必要です。

首を突っ込む

「首を突っ込む(くびをつっこむ)」は、関係のないことに関与することを意味します。

「積極的に参加する」「興味を持つ」といった意味で誤用されることがあるため、注意が必要です。

腹を割る

「腹を割る(はらをわる)」は、隠し事をせずに本音で話すことを意味します。

「怒る」「腹を立てる」といった意味で誤用されることがありますが、実際には率直な対話を促す表現です。

手のひらを返す

「手のひらを返す(てのひらをかえす)」は、急に態度を変えることを意味します。

「柔軟に対応する」「方向転換する」といった意味で誤用されることがありますが、正しくは裏切りや不誠実さを含む表現です。

目がない

「目がない(めがない)」は、非常に好きでたまらないことを意味します。

「注意力がない」「見えていない」といった意味で誤って使われることがありますが、正しくは好物や趣味に夢中な様子を表す言葉です。

鼻が高い

「鼻が高い(はながたかい)」は、誇らしい気持ちを表す言葉です。

「高慢」「偉そう」といった意味で使うのは誤用となりますので、注意が必要です。

難しくてかっこいい言葉の一覧

  • 難しいけどかっこいい言葉

ここでは意味が魅力的、漢字の見た目が洗練されている、口に出して読んだときの響きがいい、などの「かっこいい」難しい言葉をご紹介します。

疾風迅雷

「疾風迅雷(しっぷうじんらい)」は激しい風と雷を表す言葉で、急激な変化や迅速な行動を例えるときにも使われます。

例えば「あの会社の経営は、社長の疾風迅雷のような素早い判断力に支えられている」といった形で使われます。

意味も言葉の響きもかっこいい言葉です。

知行合一

「知行合一(ちこうごういつ)」は「本当の知識には実践が必要である」という意味の四字熟語です。吉田松陰の私塾、松下村塾でもこの掛け軸が掲げられていたとされ、現代でも知行合一を座右の銘としていると公言する経営者がいます。

知識や口だけでなく、行動も伴っていることを意味する言葉です。仕事が計画通りうまくいったときに自信ありげに使えば、かっこよく見えるかもしれません。

魑魅魍魎

「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」は化け物や妖怪を意味する言葉です。「魑魅」が山林の化け物、「魍魎」が山川や水の化け物を表すとされています。さらに「悪巧みする人」や「得体(えたい)の知れない人」を例える場合にも使われます。

また、「魑魅魍魎が跋扈(ばっこ)する」や「魑魅魍魎が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する」といった表現でも用いられます。「跋扈」は「思いのままにふるまう」、「跳梁」は「跳ね回る、はびこる」の意味です。

例えば政治家の得体の知れなさを表すために、「永田町には魑魅魍魎が跋扈している」などと表現されることがあります。

漢字も読みも、そして使いどころも難しいため、もし最適な場面で使えればかっこよくハマる言葉です。

蒼穹

「蒼穹(そうきゅう)」は青空のことです。普段あまり目にしない言葉のため、あえて使えば印象に残る表現になります。

例えば、「青空のようなすがすがしい気分だ」を「蒼穹のようなすがすがしい気分だ」と表現すると、よりかっこいいと感じませんか。

「蒼」という漢字には、あお、草木が茂るといった意味があります。「穹」には弓型という意味や大きいという意味の他、おおぞら、天といった意味があります。

なお「青空」には他にも「碧落(へきらく)」「蒼昊(そうこう)」「碧天(へきてん)」など、かっこいい言い換え表現が多くあります。

凌駕

「凌駕(りょうが)」は、他を圧倒して上回ることを意味します。競合を凌駕する、というようにビジネスでもよく使われる言葉です。

「凌」はしのぐ、「駕」は乗り越えるという意味があり、単なる優位性ではなく、力強く突き抜ける印象を与える表現です。

慧眼

「慧眼(けいがん)」は、物事の本質を見抜く鋭い洞察力を意味します。経営者やリーダーの資質として称賛されることが多く、「慧」は賢さ、「眼」は目を表します。

「慧眼の持ち主」と言えば、先見性と判断力を兼ね備えた人物として、かっこよく響きます。

孤高

「孤高(ここう)」は、他と交わらず、ひとり高い境地にあることを意味します。周囲に流されず、自分の信念を貫く姿勢を表す言葉です。

「孤高の存在」「孤高のリーダー」など、独自性や強さを印象づける場面で使うと、非常にかっこよく響きます。

剛毅

「剛毅(ごうき)」は、意志が強く、困難にも屈しない精神力を意味します。「剛」は強さ、「毅」は固い意志を表す漢字です。

ビジネスや人生の困難に立ち向かう姿勢を表す言葉として、信頼感や尊敬を集める表現です。

風雅

「風雅(ふうが)」は、上品で趣のある美しさや振る舞いを意味します。芸術や文化に通じた洗練された印象を与える言葉です。

「風雅な佇まい」「風雅な趣味」など、知性と美意識を感じさせる表現として使うと、品格が漂います。

泰然自若

「泰然自若(たいぜんじじゃく)」は、どんな状況でも落ち着いて動じない様子を意味します。リーダーの冷静さや安定感を表す言葉として使われます。

「泰然」は穏やかで安定していること、「自若」は平常心を保つことを表し、組み合わせることで強い精神力を印象づけます。

明鏡止水

「明鏡止水(めいきょうしすい)」は、曇りのない鏡と静かな水のように、澄み切った心の状態を意味します。冷静で公正な判断をする人物像を表す言葉です。

精神的な成熟や透明性を表す場面で使うと、知的でかっこいい印象を与えます。

不撓不屈

「不撓不屈(ふとうふくつ)」は、どんな困難にもくじけず、強い意志で立ち向かうことを意味します。ビジネスやスポーツなど、挑戦の場面でよく使われます。

「撓」はたわむ、「屈」は屈することを意味し、それらを否定することで強さを際立たせる表現です。

蒼昊

「蒼昊(そうこう)」は、広く澄んだ青空を意味する言葉です。「蒼」は青く茂る様子、「昊」は広大な空を表します。

「蒼昊のような志を持つ」など、壮大なビジョンや理想を語る場面で使うと、印象的でかっこよく響きます。

碧落

「碧落(へきらく)」は、澄み渡った青空や天界を意味する言葉です。「碧」は深い青、「落」は空の果てを表します。

「碧落の志」「碧落に誓う」など、高潔な理想や精神性を表す場面で使うと、詩的でかっこいい印象を与えます。

剽軽

「剽軽(ひょうきん)」は、軽快でユーモラスな様子を意味します。人を楽しませる性格や振る舞いを表す言葉ですが、知的な場面で使うと意外性があり、印象に残ります。

英邁

「英邁(えいまい)」は、優れた知恵と勇気を持ち、果断に行動することを意味します。リーダーシップや決断力を称える場面で使われることが多く、「英」は賢さ、「邁」は前進する力を表します。

「英邁な判断」「英邁な人物」など、知性と行動力を兼ね備えた印象を与える言葉です。

剣呑

「剣呑(けんのん)」は、危険や不穏な空気を感じさせる様子を意味します。ビジネスでは「剣呑な雰囲気」「剣呑な展開」など、緊張感を表す場面で使うと、鋭さが際立ちます。

「剣」は武器、「呑」は飲み込むことを表し、鋭くも含みのある表現です。

壮麗

「壮麗(そうれい)」は、壮大で美しい様子を意味します。建築や式典、人物の振る舞いなどに使われ、「壮」は力強さ、「麗」は美しさを表します。

「壮麗なビジョン」「壮麗な舞台」など、スケール感と美意識を兼ね備えた印象を与える言葉です。

剛直

「剛直(ごうちょく)」は、意志が強く、正義感にあふれたまっすぐな性格を意味します。信念を貫く人物像を表す言葉として、誠実さと力強さを印象づけます。

「剛」は強さ、「直」は正しさを表し、信頼されるリーダー像にぴったりの表現です。

俊逸

「俊逸(しゅんいつ)」は、非常に優れていて抜きん出ていることを意味します。アイデアや作品、人物の能力を称賛する際に使われ、「俊」は優秀さ、「逸」は際立つことを表します。

「俊逸な発想」「俊逸な人材」など、知的で洗練された印象を与える言葉です。

清廉

「清廉(せいれん)」は、心が清らかで私欲がないことを意味します。政治や経営の場面で「清廉潔白」として使われることも多く、誠実さと品格を表す言葉です。

「清」は清らかさ、「廉」は節度を表し、信頼感を高める表現です。

峻厳

「峻厳(しゅんげん)」は、非常に厳しく、妥協を許さない態度を意味します。規律や判断において厳格な姿勢を表す言葉で、「峻」は険しさ、「厳」は厳しさを表します。

「峻厳な審査」「峻厳な姿勢」など、信頼性や威厳を印象づける場面で使うと効果的です。

卓越

「卓越(たくえつ)」は、他よりも抜きん出て優れていることを意味します。ビジネスや学術、芸術など幅広い分野で使われ、「卓」は高い、「越」は超えることを表します。

「卓越した技術」「卓越した判断力」など、実力を強調する際にかっこよく響く言葉です。

剛健

「剛健(ごうけん)」は、心身ともに強くて健康であることを意味します。人物の芯の強さや、揺るがない信念を表す言葉として使われます。

「剛」は強さ、「健」は健やかさを表し、バランスの取れた力強さを印象づける表現です。

闊達

「闊達(かったつ)」は、心が広く、物事にこだわらず自由でおおらかな様子を意味します。人間関係や発言において、堂々とした態度を表す言葉です。

「闊」は広い、「達」は通じることを表し、開放的で魅力的な人物像を描く表現です。

剛勇

「剛勇(ごうゆう)」は、強くて勇ましいことを意味します。戦いや挑戦の場面で使われることが多く、力と勇気を兼ね備えた人物像を表します。

「剛」は強さ、「勇」は勇気を表し、リーダーシップや行動力を印象づける言葉です。

高邁

「高邁(こうまい)」は、志が高く、品格のある考え方や行動を意味します。理想を追求する姿勢や、精神的な高潔さを表す言葉です。

「高」は高い、「邁」は前進することを表し、尊敬される人物像を描く表現です。

清冽

「清冽(せいれつ)」は、清らかで冷たく澄んだ様子を意味します。水や空気、精神性などに使われ、純粋さと鋭さを兼ね備えた印象を与えます。

「清」は清らかさ、「冽」は冷たさや鋭さを表し、知的で洗練された表現です。

峻峭

「峻峭(しゅんしょう)」は、非常に険しく急な様子を意味します。山や態度、思想などに使われ、厳格で妥協のない姿勢を表す言葉です。

「峻」は険しさ、「峭」は急峻さを表し、厳しさと高潔さを印象づけます。

剛毅果断

「剛毅果断(ごうきかだん)」は、意志が強く、決断力に優れていることを意味します。リーダーの資質として使われることが多く、信頼感を高める表現です。

「剛毅」は強い意志、「果断」は迷わず決断することを表し、行動力と精神力を兼ね備えた人物像を描きます。

清廉潔白

「清廉潔白(せいれんけっぱく)」は、心が清らかで私欲がなく、行動に一点の曇りもないことを意味します。政治や経営の場面で使われることが多く、誠実さと品格を強調する言葉です。

「清廉」は清らかで節度があること、「潔白」は汚れがないことを表し、信頼される人物像を印象づけます。

剛直不屈

「剛直不屈(ごうちょくふくつ)」は、意志が強く、正義感にあふれ、困難にも屈しない姿勢を意味します。誠実さと粘り強さを兼ね備えた人物像を表す言葉です。

「剛直」はまっすぐで強い意志、「不屈」は屈しない精神を表し、信頼されるリーダー像にふさわしい表現です。

清浄無垢

「清浄無垢(せいじょうむく)」は、心が清らかで汚れがないことを意味します。精神的な純粋さや誠実さを強調する場面で使われます。

「清浄」は清らかで穢れがないこと、「無垢」は混じりけのない純粋さを表し、高潔な印象を与える言葉です。

剛毅木訥

「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)」は、意志が強く、口数は少ないが誠実な人物を意味します。派手さはないが、信頼される人柄を表す言葉です。

「剛毅」は強い意志、「木訥」は飾らない話し方を表し、実直な人物像を描く表現です。

英姿颯爽

英姿颯爽(えいしさっそう)は、立ち姿が美しく、颯爽とした振る舞いを意味します。自信に満ちた態度や堂々とした登場を表す言葉です。

『英姿』は立派な姿、『颯爽』は風のように爽やかで勢いのある様子を表します。

雄飛

雄飛(ゆうひ)は、大きな志を持って活躍することを意味します。若者や新興企業が世界に挑戦する姿勢を表す言葉として使われます。

『雄』は力強さ、『飛』は飛躍を表し、未来への挑戦を印象づけます。

闊歩

闊歩(かっぽ)は、堂々と大股で歩くことを意味します。自信に満ちた行動や、権威ある態度を表す言葉として使われます。

『闊』は広い、『歩』は歩くことを表し、力強く前進する姿勢を描きます。

雄渾

雄渾(ゆうこん)は、力強くて勢いがある様子を意味します。文章や演説、芸術作品などに使われ、迫力と深みを印象づける言葉です。

『雄』は力強さ、『渾』は混じり合って一体となることを表します。

英明果断

「英明果断(えいめいかだん)」は、賢く明晰で、決断力に優れていることを意味します。リーダーの資質として称賛される場面で使われる言葉です。

「英明」は賢く聡明なこと、「果断」は迷わず決断することを表し、知性と行動力を兼ね備えた人物像を描きます。

英俊豪傑

「英俊豪傑(えいしゅんごうけつ)」は、知性と勇気を兼ね備えた優れた人物を意味します。リーダーや英雄的存在を称える場面で使われます。

「英俊」は賢く優れた人物、「豪傑」は力強く勇敢な人物を表します。

カタカナの難しい言葉の一覧

  • カタカナの難しい言葉

特にビジネスシーンでは、カタカナの難しい言葉、専門用語が使われることも多いですね。そのうちのいくつかをここで紹介するので、実際に使う時になって困らないようにぜひ覚えておきましょう。

サステナビリティー

「サステナビリティー(sustainability)」は英語で「持続可能性」を意味します。

貧困や環境問題など、世界が直面する問題を解決し持続可能な未来を築くための国際的なアジェンダに記載された、SDGs(持続可能な開発目標)に関連した言葉として、近年注目されるようになりました。

さらに企業の社会的責任(CSR)の観点からも、環境保全や社会的秩序の維持・発展などが重要だとして、ビジネス用語としても使われています。

シンジケーション

「シンジケーション(syndication)」には、業界によっていくつかの意味があります。

金融の分野では、複数の金融機関が共同で融資を行う資金調達手法をシンジケートローンといい、その共同融資の組織などをシンジケーションと呼んでいます。

Webの分野では、自社が作ったコンテンツや記事を第三者のWebサイトにも配信し、リーチを拡大する仕組みをシンジケーションと呼んでいます。例えば新聞サイトが別のニュースサイトに記事を提供し、再配信することなどを指します。

コアコンピタンス

「コアコンピタンス(core competence)」はその企業独自の強みとなる、中核を成す能力、競争分野のことです。もともとは1990年代にゲイリー・ハメルとプラハラードがその著書『コア・コンピタンス経営』の中で提唱した概念です。

企業の強みを表す言葉として「ケイパビリティ」も知られていますが、これは特にバリューチェーンにまたがる組織的な強みを意味し、「コアコンピタンス」はバリューチェーンの中の特定の強みを意味することが多いです。

アジェンダ

「アジェンダ(agenda)」は、会議や議論のための議題や予定表を意味します。ビジネスでは「本日のアジェンダは3件です」のように使われ、計画性や整理力を印象づける言葉です。

コンセンサス

「コンセンサス(consensus)」は、複数人の間での合意や共通認識を意味します。「社内コンセンサスを得てから進めましょう」といった使い方がされます。

レジュメ

「レジュメ(resume)」は、要約や概要を意味します。会議資料や講義の配布資料などに使われ、「レジュメを配布します」と言えばスマートな印象になります。

エビデンス

「エビデンス(evidence)」は、証拠や根拠を意味します。「その施策の効果にはエビデンスが必要です」と使えば、論理的な姿勢を示せます。

アライアンス

「アライアンス(alliance)」は、企業間の提携や連携を意味します。「業界横断的なアライアンスを組む」など、戦略的な協力関係を表す言葉です。

イニシアチブ

「イニシアチブ(initiative)」は、主導権や率先して行動する力を意味します。「プロジェクトのイニシアチブを握る」と言えば、リーダーシップを強調できます。

スキーム

「スキーム(scheme)」は、計画や枠組みを意味します。「新しい資金調達スキームを構築する」など、戦略的な設計を表す言葉です。

リテラシー

「リテラシー(literacy)」は、情報や技術を理解・活用する力を意味します。「デジタルリテラシーが求められる時代です」といった使い方がされます。

アセット

「アセット(asset)」は、資産や価値のあるものを意味します。「人的アセット」「ブランドアセット」など、企業の強みを表す言葉として使われます。

バリュー

「バリュー(value)」は、価値や重要性を意味します。「顧客にとってのバリューを最大化する」など、マーケティングでも頻出の言葉です。

インセンティブ

「インセンティブ(incentive)」は、動機づけや報酬を意味します。「営業成績に応じたインセンティブ制度」など、やる気を引き出す仕組みを表します。

コンプライアンス

「コンプライアンス(compliance)」は、法令遵守を意味します。企業の信頼性や倫理観を示す重要な言葉です。

ガバナンス

「ガバナンス(governance)」は、統治や管理体制を意味します。「企業ガバナンスの強化が求められる」など、経営の健全性を表す言葉です。

パラダイム

「パラダイム(paradigm)」は、物事の枠組みや考え方の体系を意味します。「パラダイムシフト」は、価値観や常識の大きな転換を表します。

ナレッジ

「ナレッジ(knowledge)」は、知識や経験を意味します。「ナレッジ共有」「ナレッジマネジメント」など、組織の知的資産を活用する文脈で使われます。

ベネフィット

「ベネフィット(benefit)」は、利益や恩恵を意味します。「この商品のベネフィットは何ですか?」といった使い方がされます。

アグリー

「アグリー(agree)」は、同意することを意味します。「その提案にはアグリーです」と言えば、ビジネスライクな印象になります。

アジェンダセッティング

「アジェンダセッティング(agenda setting)」は、議題や課題の設定を意味します。メディアや政治の分野でも使われる言葉です。

モチベーション

「モチベーション(motivation)」は、やる気や動機を意味します。「モチベーション管理が重要です」といった使い方がされます。

リソース

「リソース(resource)」は、資源や人材、時間などの活用可能な要素を意味します。「限られたリソースで成果を出す」など、効率性を強調する場面で使われます。

エンゲージメント

「エンゲージメント(engagement)」は、関与や絆を意味します。「社員のエンゲージメントを高める」など、組織とのつながりを表す言葉です。

アウトプット

「アウトプット(output)」は、成果物や発信された情報を意味します。「学んだことをアウトプットする」など、実践的な学びを強調する言葉です。

インプット

「インプット(input)」は、情報や知識の取り込みを意味します。「読書は良いインプットになります」といった使い方がされます。

フィードバック

「フィードバック(feedback)」は、反応や評価を意味します。「上司からのフィードバックを受けて改善する」など、成長の機会を表す言葉です。

ブレスト

「ブレスト(brainstorming)」は、自由にアイデアを出し合う会議手法を意味します。「まずはブレストで意見を出しましょう」といった使い方がされます。

スコープ

「スコープ(scope)」は、範囲や視野を意味します。「プロジェクトのスコープを明確にする」など、業務の枠組みを定義する言葉です。

マイルストーン

「マイルストーン(milestone)」は、進捗の節目や重要な目標を意味します。「次のマイルストーンは来月の中間報告です」といった使い方がされます。

ロードマップ

「ロードマップ(roadmap)」は、計画の道筋や工程表を意味します。「製品開発のロードマップを共有する」など、戦略的な計画を表す言葉です。

ピボット

「ピボット(pivot)」は、方向転換や戦略変更を意味します。「事業モデルをピボットする」など、柔軟な対応力を示す言葉です。

レバレッジ

「レバレッジ(leverage)」は、てこの原理のように少ない力で大きな成果を得ることを意味します。「既存資産をレバレッジして新規事業を展開する」など、効率的な活用を表す言葉です。

英語の難しい言葉の一覧

  • 英語の難しい言葉

最後に、つづりが長くて覚えるのが難しい英単語や、英語を母国語とする人でも発音が難しいとされる英単語をご紹介します。

Antidisestablishmentarianism

「Antidisestablishmentarianism」は「国教制廃止主義反対」を意味する言葉です。これは19世紀から20世紀初頭のイギリスにおいて、国教会廃止運動に反対する立場を取った人々の主義を指します。結果としてはイングランドではこの主義が勝利を収め国教会が存続し続けることになり、ウェールズやスコットランド、アイルランドでは国境分離が進むこととなりました。

この単語は、一般的な英語の辞書に記載されている最も長い英単語として有名です。英国史を学んでいる人以外が使うことがあるかどうかは分かりませんが、覚えるのが難しい言葉です。

Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis

「Pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis」は肺疾患の名前の一つで、英語の最も長い単語として有名です。

意味としては「非常に細かいケイ酸の火山塵によって引き起こされる肺疾患」です。

実に45文字からなり、覚えるのも発音するのも大変でしょう。

Worcestershire

「Worcestershire」はイギリスの地名で日本では「ウスターシャ」と呼ばれています。インターネット検索で発音が調べられた回数が多く、英語を話すアメリカ人でも発音が難しい言葉として知られています。

ちなみに日本でもおなじみの「ウスターソース」は、ウスターシャの主婦があまった野菜や果物、スパイスを使って最初に作ったことが、その名前の由来です。

難しい言葉を使いこなして日本語の表現力を高めよう

語彙の豊かさは教養の豊かさを表す重要な指標です。難しい言葉を使うと教養があると思われ、話す内容にも説得力が生まれます。また、豊かな語彙力は表現力を高めることにもなり、自分の考えをより正しく相手に伝えることにも役立つでしょう。

しかし、ただ単純に難しい言葉を使っても、相手に通じなかったり、知識をひけらかしているように思われたりして、マイナスのイメージを与える可能性もあります。

語彙の豊かさは言葉の力を最大限に引き出すための土台に過ぎません。いろいろな人とコミュニケーションをとり、相手に自分の言いたいことが最も伝わる方法を選択できるよう、経験を積み、想像力を働かせることが大切です。