南海電気鉄道は8日、列車内のセキュリティ向上と犯罪抑制のため、6月15日から通勤車両に車内防犯カメラを導入すると発表した。まずは8300系車両で順次運用開始し、2024年度以降、8300系以外の車両でも運用も順次開始する。

  • 車内防犯カメラは8300系から順次導入される

同社は2022年10月から車内防犯カメラ導入の実証実験を実施している。実証実験を終えたことを受け、導入を開始し、8300系で順次運用開始する。2023年度末までに8300系の全車両(116両 : 2023年6月1日時点)で運用開始する予定。南海本線・空港線・和歌山港線・高野線のほか、泉北高速鉄道線でも運用される。

2024年度以降、8300系以外の車両でも順次運用開始し、2028年度末までに特急車両と観光列車「天空」、高野山ケーブルカーを含む全車両(702両 : 2023年6月1日時点)での運用開始をめざす。これにより、運用区間はすべての線区となる。

  • 設置場所例。「★」印の箇所に設置する

  • 車内防犯カメラの取付けイメージ

  • ステッカーのイメージ

設置するカメラの提供事業者はアイテック阪急阪神。AI搭載・ネットワーク対応型車内防犯カメラで、通勤車両の場合は1両につき計4台を基本としてドア上部に設置する。乗客へ周知するため、防犯カメラ設置部付近にステッカーを掲出する。

記録映像の確認には保守用タブレットソフトシステムを採用。Wi-Fi接続した専用タブレット端末で防犯カメラの録画データの再生・保存等を行う。なお、映像は車内のセキュリティ向上と犯罪の抑制を目的に録画するもので、特定の個人を識別するものではない。映像は南海電鉄のプライバシーポリシーをもとに取り扱うとしている。