京福電気鉄道は30日、嵐電(京福電気鉄道嵐山線)の新型車両「KYOTRAM(きょうとらむ)」を7両導入すると発表した。2024年度に1両、2025~2028年度に計6両を導入予定。現在、嵐電に在籍している電動客車27両のうち、老朽化の進むモボ101形6両と301形1両を2024~2028年度にかけて順次、新型車両へ置き換える。

  • 嵐電の新型車両「KYOTRAM」デザインイメージ

導入予定の車両は、運転保安度の向上とバリアフリー対応、多言語対応に加え、「ナノイーX」発生装置を搭載し、安心・快適な車内空間を実現。VVVFインバータ制御や回生ブレーキの導入で消費電力量を大幅に削減し、1両あたりの消費電力量は現抵抗制御車両の約半分となる見込みだという。環境負荷低減によりSDGs達成に貢献する。

車体は、沿線の「まち」「ひと」「くらし」になじみ、「嵐電が走る街並み」がより京都らしく魅力的な風景となるように、古くからの「路面電車」や「嵐電」の車両の特徴をオマージュした車体前後の曲線的なフォルムを採用。嵐電のイメージカラーである京紫色を基調に、沿線の風景に溶け込むシンプルなデザインとした。窓を大きく取り、明るく快適に、沿線の風景をゆったりと楽しめる車内環境を提供する。

  • 新型車両「KYOTRAM」の車体前面・側面

新型車両「KYOTRAM」により、京都を走る「人と地球にやさしい」トラム(路面電車)として、嵐電沿線の人々のくらしの風景を彩るとともに、国内および世界中から「KYOTO」に来る観光客に安全・快適で心に残る旅を提供するとのこと。