2022年9月から約半年間、活動拠点をタイに移して武者修行を行った7人組ボーカルパフォーマンスグループ・PSYCHIC FEVER。5月17日に1st EP『PSYCHIC FILE I』をリリースし、6月13日から初のライブツアー「PSYCHIC FEVER LIVE TOUR 2023 “P.C.F”」に挑む彼らにインタビューし、タイでの武者修行がグループにとってどのような経験になったのか話を聞いた。

  • PSYCHIC FEVERのJIMMY、中西椋雅、WEESA、小波津志、半田龍臣、渡邉廉、剣(左から) 撮影:加藤千雅

――タイでの半年間はグループにとってどんな経験になりましたか?

JIMMY:デビューして2カ月も経たないうちに海外で半年という貴重な経験をさせていただき、すごくありがたいことだなと思っています。グローバルアーティストを目指す上で、固定概念を破って新しいことをどんどん取り入れて自分たちの力にしていこうというのをテーマにして活動していたのですが、その中で「To The Top feat. DVI」という全編英語の楽曲も完成しました。そのおかげでタイだけではなくいろんな国の方たちからコメントをいただき、たくさんの方に見ていただくことができてうれしかったです。

――全編英語ということもあって、いろんな国の方たちに届いたのですね。

JIMMY:そうですね。英語はもちろん、中国語や韓国語などを勉強しているメンバーもいて、タイでの活動中に韓国に行ったときなどに、たくさんの言葉を勉強してきてよかったなと実感することができました。

――中西さんはいかがでしょうか?

中西椋雅:初めて海外に行くメンバーもいましたし、PSYCHIC FEVERとしても初めての海外での活動だったので、夢の第一歩になりました。現地の方から温かい歓迎をいただいたことも幸せでしたし、パフォーマンス面もメンバー内のコミュニケーションも、日本では気づけなかったことに気づくことができて、行ってよかったなと本当に思っています。これからもっとグローバルに活動していく可能性が増えていくと思うので、楽しみにしていただきたいです。

――タイに行ったからこそ気づけた点とは?

中西:それまで僕たちの中でこれがいいというセットリストのパターンがあって、日本だとエモい曲で始めるのが僕たちのスタイルだと思っていたのですが、タイではそれが刺さらず、年中暑いということもあって、一緒に盛り上がれる曲のほうがタイに皆さんには刺さるのだと気づきました。そのためセットリストを変えるなど、日本でやっていた形からガラリと変わりました。韓国にも行かせていただいたときも、国によって音楽の文化もお客さんの反応も違うと実感し、自分たちのスタイルを持ち込むことも大事ですが、それプラスα、文化を知って盛り上げ方や曲の順番を変えていくことも大切だと学びました。

――自分たちのスタイルが広がって武器が増えましたね。

中西:まさにそうです。日本でも来てくださるファンの皆さんよって変えていきたいと思います。

――タイに行って芽生えた思いがありましたらお聞かせください。

WEESA:1st EP『PSYCHIC FILE I』でもいろんな挑戦をしましたが、タイでの経験が大きなきっかけになっています。毎週のようにライブに出演したり、挑戦できる機会がたくさんあったので、タイの期間を通して挑戦心がすごく強く芽生え、それがEPに還元されていると思います。6月からのツアーもそうですが、僕らにしかできないことをどんどん挑戦していきたいと思います。

小波津志:僕は初めての海外だったのですが、ライブのMCでタイ語を取り入れたり、現地の言葉で発信していくことが増えていく中で、改めて応援してくださる皆さんのパワーを感じました。タイの皆さんは温かく迎え入れてくださって、一緒に踊ったり歌ったりしてくれる熱狂的な方も多くて。また、ずっと応援してくれている日本のファンの方からのメッセージや手紙もエネルギーになって進むことができ、皆さんが寄り添ってくださった分、僕たちも寄り添って一緒に進んでいきたいという思いが改めて芽生え、より強くなりました。その思いは一番大切にしていきたいですし、僕たちが作詞した「ForEVER」「Nice & Slow」など、楽曲を通じても表現していきたいと思います。

――タイの方の心をつかめてきたなと特に手応えを感じた瞬間がありましたら教えてください。

小波津:イベントなどに出演していく中で少しずつ興味を持っていただいているなと感じられて、すごくうれしかったです。そして、半年間の集大成として開催したライブでは本当に多くの現地の皆さんに来ていただき、言葉の壁を越えて伝わるものが音楽にはあるんだなと改めて実感することができました。